男女ともにセックスへの不安は“自信のなさ”が原因か? 現代のセックス事情を分析

ライフスタイル
2023.08.18
「イッたことはありますか?」や「イキたいと思いますか?」など、セックスに関するアンケートを25~39歳の働く女性300人、男性100人を対象に実施。その結果について、2人の識者が分析します。

男性も女性も、自信がない中でどうやって向き合うか。

Sex

セックスの不安に関しては、女性は「容姿」、男性は「相手が満足しているか」など、どちらも“自信のなさ”に起因しているよう。

「これはセックスにおいて、相手に対する信頼感が形成できておらず、個人プレーになっていることから起こる問題という気がします。セックスに限らず、普段からありのままの自分が相手に受け入れられていると思えれば、そういう不安も減るのでは…。つまり、日頃からのコミュニケーションが大切なのだと思います」(石巻専修大学准教授・高橋幸さん)

また、男性はパートナーからセックスを断られた時、「残念だがしょうがない」などジェントルなリアクションが上位を占めたが、

「本音だと思いますよ。『あなたが嫌だ』とか言われたらそれは傷つきますが(笑)、断る理由がたとえ嘘だったとしても、思いやりが感じられれば大丈夫。男は納得します」(漫画家・山田玲司さん)

Q、女性に聞きました。セックスでイッたことはありますか?

Yes…53%

イッたことがある女性は約半数。「一般的なセックスの満足度の調査指標でも、女性がイケるかどうかが一つの基準になっているので、重要視される部分はあるのかもしれませんね」(高橋さん)

Q、女性に聞きました。できればセックスでイキたいと思いますか?

Yes…56%

「イキたい」人の数が半数ちょっととそこまで多くない印象。「イケるかどうかは個人差が大きいので、“イカねば”と考える必要はないと思いますし、そう感じている人の表れでは」(高橋さん)

Q、男性に聞きました。セックスで相手をイカせたいと思いますか?

Sex

はい…58%、いいえ…8%、どちらでもない…34%

「イカせたい」男性もそこまで多くない模様。「男の男性性が最も強く表れるのは、女性をイカせたい願望だと思います。相手の満足=自分の満足や自信に繋がるからです」(山田さん)

Q、男女ともに聞きました。セックスに関してどんな不安がありますか?(複数回答)

【女性】
容姿や体型に自信がない…101人、避妊できているか…66人、自分がイケない…61人、相手が満足しているか…50人、病気がうつらないか…50人、痛くないかどうか…48人、経験が少なく自信がない…42人、断れないことがある…21人

【男性】
相手が満足しているか…34人、経験が少なく自信がない…33人、容姿や体型に自信がない…30人、人と比べられないか…21人、病気がうつらないか…20人、避妊できているか…17人、自分がイケない…15人、断られてしまわないか…14人

男性で1位の「相手が満足しているか」は、「自分のテクニックへの不安とも取れますが、“相手のしたいことができているか”、つまりウィン‐ウィンの関係を目指しているとも受け取れる」(高橋さん)。

Q、女性に聞きました。セックスをしたくない時どう断りますか?(複数回答)

Sex

「今日はしたくない」などはっきり断る…125人、生理中だと言う…65人、体調が悪いと言う…60人、スキンシップを避けるようにする…42人

Q、男性に聞きました。相手に断られた時、どう感じますか?(複数回答)

Sex

残念だがしょうがない…47人、相手の意思を尊重したいと思う…33人、特になんとも思わない…26%、傷つく…10人

女性の2、3位は本当の時もあれば、やさしい嘘の場合もあるようだが、そうではなく「はっきり断る」が1位にくるとは潔い! 一方、男性の1、2位の答えに対して「とても素敵だと思いました。男性の意識も結構変わっているかもしれませんね」(高橋さん)

高橋 幸さん 石巻専修大学准教授。専門はジェンダー理論、社会学理論。著書に『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど』(晃洋書房)、共著に『離れていても家族』(亜紀書房)がある。

山田玲司さん 漫画家。代表作に『Bバージン』(小学館)など。また、さまざまなカルチャーについて語るYouTube 番組『山田玲司のヤングサンデー』を配信。幅広い年齢層の恋愛相談にも答えている。

※アンケートは2023年7月、インターネット上にて日本全国の25~39歳の働く女性300人、男性100人を対象に行いました。

※『anan』2023年8月16日‐23日合併号より。写真・田村昌裕(FREAKS) スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ モデル・小湊よつ葉 保志健斗 取材、文・保手濱奈美

(by anan編集部)

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