写真・黒川ひろみ Getty Images 料理作製、スタイリング・田村つぼみ 文・牧田ちえみ 構成・片岡延江

細胞内の働きを再活性化させ、根幹から若々しさを目指す―。そんな細胞力アップのカギを握るのがオートファジーとサーチュイン。 双方をパワーアップさせる5つの成分を取り入れた「和えるだけ」「のせるだけ」の、簡単レシピをご紹介します。

オートファジーを上げる食材で「細胞」を磨く。

チャージ&デトックスには、体の根幹である「細胞を再活性化させる」という発想で食事を摂る考え方も。体を最小単位まで分解してみれば、老化や劣化という現象は細胞の機能が低下している状態。その細胞を再活性化できれば、肌表面はもちろん、内臓などの健康面でも老化・劣化の回復が期待できるというわけ。細胞内のいろいろなものを回収して分解し、リサイクルすることで細胞内を新しく入れ替える役割を担うのが、オートファジーと司令塔のサーチュインであることが最新研究でわかってきた。

そこでこのページでは、ふたつのキーマンを再活性化させる食材を使った簡単レシピを紹介。なかでも、ポリフェノールであるエラグ酸から腸内細菌によって作られる「ウロリチン」や、赤ワインに含まれるレスベラトロールは細胞をリフレッシュ。

「エラグ酸の多いザクロやベリーは、彩りと見た目もかわいいのでサラダにしたり、レスベラトロールは黒いぶどうの皮にも含まれているので、ぶどうジュースをドレッシングに使うのもおすすめです」(田村つぼみさん)

田村つぼみさん


田村つぼみさん
料理家、フードコーディネーター。短大卒業後、料理教室にて講師を務めた後、浜内千波さんのもとで修業。現在、書籍や女性誌を中心に活躍中。カフェのプロデュースや商品開発なども。


細胞力アップの味方になる成分

Component 1

ウロリチン

ウロリチン…ザクロ、ベリー、ナッツ類

細胞を再活性化させるエイジング素材として注目。

ウロリチンは、ザクロ、ベリー、ナッツ類の主要ポリフェノールであるエラグ酸から腸内細菌によって作られる腸内代謝物。このウロリチンは、細胞内のオートファジーとサーチュインの両方を活性化させる成分。世界的権威の科学誌で、壊れたミトコンドリアを除去するオートファジーの作用が掲載されるなど、科学的なエビデンスも。
Component 2

カテキン

緑茶、抹茶、大豆などに含まれる機能性成分。

カテキン…緑茶、抹茶、大豆など
ポリフェノールの一種で、主にお茶の苦味・渋味成分。体内の細胞を酸化させる活性酸素を除去する働きや、抗ウイルス作用、殺菌・抗菌作用など。オートファジーを活性化させる成分。緑茶以外にも、抹茶、大豆、そら豆、ココアなどに含まれる。
Component 3

グルコサミン

体内で自然生成される量は年齢とともに少しずつ減少。

グルコサミン…カニの甲羅やエビの殻など
アミノ糖の一種。カニの甲羅やエビの殻などに含まれる成分。軟骨細胞内で、サーチュインの発現を高める効果も。サーチュインを介してオートファジーを誘導することが研究によってわかってきている。干しエビ、うなぎ、山芋などにも含まれる。
Component 4

レスベラトロール

植物が自らを守るため作るポリフェノールのひとつ。

レスベラトロール…赤ワインや黒ぶどうの種、皮
抗酸化作用を持つポリフェノールの一種。植物が紫外線などのストレスから自分の体を守るために作る防御成分のひとつ。赤ワインや黒ぶどうの種、皮に含まれる。ワイン好きのフランス人が、心臓死疾患が少なく「フレンチパラドックス」と呼ばれるのはこちらが関係しているという説も。オートファジーとサーチュインの両方を活性化。
Component 5

スペルミジン

細胞の生まれ変わりに不可欠なポリアミンの一種。

スペルミジン…納豆、味噌、醤油、チーズなどの豆類や発酵食品、シイタケなどのキノコ類
ポリアミンの一種。納豆、味噌、醤油、チーズなどの豆類や発酵食品、シイタケなどのキノコ類に豊富に。スペルミジンは複数の臓器でオートファジーを活性化させることがわかっている。人間の体内でも作り出すことができるが、年齢とともに生産量は低下。

カラダを元から磨く、簡単「細胞力アップ」レシピ。

ホタテとベリーのサラダ
ウロリチン/レスベラトロール/
ぶどうジュースとバルサミコ酢をドレッシングに取り入れた爽やかな酸味のあるサラダ。フレッシュなザクロが色鮮やかで、プチッとした食感もアクセントに。
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■材料(2人分)
  • ホタテ・・・4個
  • ザクロ・・・40g
  • ブルーベリー・・・20g
  • くるみ・・・10g
  • ルッコラ・・・40g
A
  • ぶどうジュース・・・大さじ1
  • オリーブオイル・・・大さじ1
  • バルサミコ酢・・・小さじ2
  • 塩小さじ・・・1/3
  • こしょう・・・少々
■作り方
  1. ホタテは半分に、ルッコラは4cm幅に切る。くるみは砕く。
  2. Aを大きめのボウルで混ぜ合わせ、1とザクロ、ブルーベリーを入れ、混ぜ合わせて器に盛り付ける。

エビのナッツ和え
ウロリチン/グルコサミン/
殻ごとカリッと揚げ焼きしたエビは尻尾も丸ごと食べてグルコサミン補給。ニンニク、生姜、ターメリックが効いて、ワインなどお酒も進む味。
エビのナッツ和え
■材料(2人分)
  • エビ(殻付きのもの)・・・200g(約6尾)
  • ニンニク・・・1かけ
  • 生姜・・・1かけ
  • アーモンド・・・8粒
A
  • 塩・・・小さじ1/3強
  • ターメリック・・・小さじ1/2
  • 白ワイン・・・大さじ1
  • ローズマリー・・・2枝分
  • オリーブオイル・・・大さじ2
  • ターメリック・・・適量
  • アーモンド・・・適量
■作り方
  1. エビの背にハサミで切り込みを入れ、水でしっかり洗って水気を拭き取る。
  2. ニンニク、生姜をみじん切りにし、アーモンドは細かく砕き、A1を入れて揉み込む。(ハーブはお好みで)
  3. フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、2を揉み込んだ具材ごと入れて揚げ焼きにする。器に盛り付け、ターメリックや砕いたアーモンドを散らす。

うなぎと山芋の抹茶ポン酢和え
カテキン/グルコサミン/
抹茶ポン酢が山芋をきれいな薄緑色に変えて食欲も増進。うなぎのコクと山芋のさくさくっとした食感が絶妙な取り合わせに。山椒がさらに上品に仕上げます。
うなぎと山芋の抹茶ポン酢和え
■材料(2人分)
  • うなぎ・・・100g
  • 山芋・・・100g
  • 乾燥わかめ・・・大さじ1/2
  • 抹茶・・・小さじ1/2
  • ポン酢・・・大さじ1
  • 山椒・・・適量
■作り方
  1. 山芋は皮を剥いて1cm角に切る。うなぎも同様に切る。わかめは戻す。
  2. ボウルに抹茶とポン酢を入れて混ぜ溶かし、1を和え、器に盛り付け、山椒をふる。

ザクロとベリーのペッパークリームチーズのせ
ウロリチン/スペルミジン/
クリームチーズにザクロやベリーをのせるだけで華やかな一品に。ペッパーチーズと甘酸っぱいベリーの味わい深い組み合わせ。朝食にもクリスマスの一品にも最適。
ザクロとベリーのペッパークリームチーズのせ
■材料(2人分)
  • クリームチーズ・・・40g
  • 塩、こしょう、レモン汁・・・各少々
  • ザクロ・・・20g
  • ブルーベリー・・・30g
  • ディル・・・適量
  • フランスパン・・・適量
■作り方
  1. クリームチーズを室温に戻して塩、こしょう、レモン汁を混ぜ合わせる。
  2. トーストしたフランスパンに1を塗り、ザクロ、ブルーベリー、ディルを散らす。

豆腐のステーキ キノコのせ
スペルミジン/
ソテーした豆腐にキノコをたっぷりと。秋の滋味を楽しめる一皿。エリンギにシイタケは腹持ちがいいのでダイエットにも最適。花椒がアクセントに。
豆腐のステーキ キノコのせ
■材料(2人分)
  • 木綿豆腐・・・1丁(300g)
  • エリンギ・・・100g
  • シイタケ・・・3個
  • ごま油・・・大さじ2
  • ポン酢・・・大さじ2
  • 花椒・・・適量
  • ネギ・・・適宜
■作り方
  1. 豆腐をキッチンペーパーに包み、電子レンジで3分加熱して水分を飛ばし、6等分に切る。エリンギとシイタケは食べやすく切る。
  2. フライパンにごま油を熱し、豆腐を入れて焼き色がついたらひっくり返し、空いた所にキノコを入れて炒める(火はやや強めで、蓋をして蒸し焼きにするとハネ防止にもなります!)。
  3. 全体に焼き色がしっかりとついたらポン酢を全体に回しかけ、水分がなくなったら器に盛り付ける。花椒をふり、お好みで、斜め薄切りにしたネギを添える。

桜エビとオクラのねばねば丼
ウロリチン/グルコサミン/スペルミジン
鰹節を混ぜたご飯の上に、桜エビ、納豆、山芋、オクラ、くるみをトッピング。ねばねばにくるみの食感が楽しく、ごま油の香りが食欲をそそります。
桜エビとオクラのねばねば丼
■材料(2人分)
  • オクラ・・・3本
  • 山芋・・・100g
  • 納豆・・・1パック
  • くるみ・・・30g
  • 桜エビ・・・大さじ1
  • ご飯・・・300g
  • 鰹節・・・5g
  • 醤油・・・小さじ2
  • ごま油・・・小さじ1
■作り方
  1. オクラは耐熱容器に入れてラップをかけ、電子レンジで40秒加熱し小口切りにする。山芋は皮を剥いてすりおろす。くるみはやや粗めに砕く。
  2. 1と納豆(たれや辛子がついていれば、一緒に混ぜてOK)、桜エビを混ぜ合わせる。
  3. ご飯と鰹節を混ぜて器に盛り付け、2の具材を上にのせる。醤油とごま油を混ぜて上からかける。

スムージーやホットワイン、スープでも

ベリースムージー
ウロリチン/スペルミジン/
ジューサーがなくても、フォークでイチゴやブルーベリーを潰してスムージーに。ポイントは潰しすぎないこと。果肉感を味わえて、見た目もかわいいのでおすすめです。
ベリースムージー
■材料(2人分)
  • イチゴ、またはブルーベリー(冷凍でもOK)・・150g
  • ヨーグルト・・・150ml
  • 豆乳(無調整でも調製でもOK)・・・150ml
  • コンデンスミルク、蜂蜜・・・各適宜
■作り方
イチゴ、またはブルーベリーをフォークで潰し、ヨーグルトと豆乳を注いで混ぜ合わせながらいただく。お好みで、コンデンスミルクや蜂蜜を入れて甘さを調整してもOK。

ホットワイン
レスベラトロール/
ホットワインが飲みたくなる季節。シナモン、ターメリックを効かせて、スパイシーでフルーティな香りとともに味わって。ローズマリーを入れても。
ホットワイン
■材料(2人分)
  • 赤ワイン・・300ml
  • オレンジ・・・1/2個
  • リンゴ・・・1/4個
  • シナモン、ターメリック・・・各少々
  • シナモンスティック・・・適宜
■作り方
オレンジとリンゴをひと口大に切り、赤ワインとともに鍋に入れてひと煮立ちさせる。シナモンとターメリックを入れる。あれば、シナモンスティックを添えたり、入れて少し煮てもOK。

キノコとチーズのカレースープ
レスベラトロール/スペルミジン/
キノコのカレースープでたっぷりとスペルミジンを。キノコは細かくカットしてスルッと飲める仕上がりに。粉チーズをふって味変させたりふたつの味を楽しんで。
キノコとチーズのカレースープ
■材料(2人分)
  • しめじ・・100g
  • シイタケ・・・3個
  • 生姜・・・1かけ
  • 水・・・400ml
  • 赤ワイン・・・大さじ2
  • ターメリック・・・小さじ1/2
  • カレールウ・・・1かけ
  • 塩・・・適宜
  • 粉チーズ・・・大さじ2
■作り方
  1. キノコ類は石づきを除いて粗みじんに切る。生姜はみじん切りに。(キノコはなんでもOK)
  2. 鍋に1と水、赤ワイン、ターメリックを入れてひと煮立ちさせ、2分ほど煮込む。火を止めてカレールウを入れて溶かし、再び加熱して1分ほど煮込む。お好みで塩で味を調え、器に盛り付け粉チーズをたっぷりとかける。

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