
自分だけの時間を持つことが意外と難しい日常の中で、おすすめしたいのが、移動を楽しむフェリーの旅。どこまでも遠くへと広がる、雄大な海を進む船の上で、日々のノイズから解き放たれるひとときを紹介します。
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海の上で生まれる、癒しの時間と心の余白
目的地へと急ぎ、旅先での時間を存分に楽しむのも素敵だけれど、時には“移動”自体を旅と捉え、大海原を眺めながらのんびりした時間を過ごすのも、心と体を癒し、自分を愛する一つの手段になるかもしれない。そんな考えのもと乗船したのは、大型フェリーの「さんふらわあ」。茨城県・大洗と北海道・苫小牧を約18時間で結び、自家用車やバイクで乗船することもできる長距離フェリーです。
出航すると船はどんどんスピードを上げ、港の灯りは徐々に遠くへ。バイキングの色とりどりのメニューに目移りしながらお腹を満たし、デッキに出ると空には月が。波の音が響き、あたり一面真っ暗闇のなか、月明かりに照らされた部分は、まるで海の上にできた光の道のよう。自分のことを振り返ったり、考えをまとめたりするのは、忙せわしない日常では後まわしにしてしまいがち。それは電波の弱い船上だからこそ持てる、贅沢なひとときなのかもしれません。
そして、船の上では早起きがオススメ。早朝デッキに出ると、天気次第でご褒美のような美しい日の出や朝焼けに巡り合えることも。明るくなっていく空に、緩やかに弧を描く水平線を眺めていると、不思議と気持ちまで前向きになっていく気がします。
その後は、朝の海を眺めながらもう一度お湯に浸かったり、ごはんを食べたり、読書や編み物に没頭する人たちも。思い思いに過ごしていると、到着時間はあっという間。デジタルデバイスから離れ、心に余白が生まれる船旅を、ぜひ楽しんでみて。
Information

商船三井さんふらわあ(大洗⇔苫小牧)
夕方・深夜の1日2便体制(日・月曜を除く)。夕方便は「さっぽろ」「ふらの」が就航し、大洗→苫小牧が19時45分発、翌日13時30分着。苫小牧→大洗は18時45分発、翌日14時着。ペットの乗船も可。船内オリジナル通信サービス「SSQ」を使えば、電波が入りにくい船内でも無料で映画観賞や観光情報の検索ができる。ショップで販売中のさんふらわあグッズもキュート。詳細はhttps://www.sunflower.co.jp/
他にもさまざま、長距離フェリーの旅
日本の長距離フェリーは、現在全15航路。マイカーでの旅や片道だけの利用などぜひ選択肢の一つに加えてみて。
横須賀⇔新門司

東京九州フェリー
2021年より「はまゆう」「それいゆ」の2隻が、日曜、祝日を除き運航中。横須賀→新門司は23時45分発、翌日21時着。新門司→横須賀は23時55分発、翌日20時45分着。船内最上階の展望大浴場には、海風を感じられる贅沢な露天風呂が。また、レストランには関東・九州の地元食材を使ったメニューが豊富で、横須賀海軍カレー(¥1,500)や佐世保レモンステーキセット(¥2,350)などがいただける。詳細はhttps://tqf.co.jp/
神戸⇔宮崎

宮崎カーフェリー
「フェリーたかちほ」はトロピカルフルーツをイメージした色彩に、伝統芸能の神楽で使われる彫(え)り物をモチーフにしたデザイン、「フェリーろっこう」は神戸の街並みを思わせるクラシカルな内装。神戸→宮崎は月~土曜19時10分、日曜18時発で、いずれも翌日8時40分着。宮崎→神戸は毎日19時10分発、翌日7時30分着。イラストレーター・永井博さんによるオリジナルグッズも必見。詳細はhttps://www.miyazakicarferry.com/
舞鶴⇔小樽

新日本海フェリー
「けやき」は昨年11月、「はまなす」は今年9月に就航したばかりで、明るく開放的な船内が特徴。通常のレストランのほか、事前予約でオーセントホテル小樽監修のコース料理も楽しめる。また、スクリーンルームには国内フェリー初のイマーシブコンテンツを導入し、長時間の乗船中も飽きさせない工夫が随所に。舞鶴→小樽は毎日23時50分発、翌日20時45分着。小樽→舞鶴は毎日23時30分発、翌日21時15分着。詳細はhttps://www.snf.jp/
anan 2514号(2026年10月7日発売)より









































