
「山崎先生の作品に出演できることはとても光栄なことなので、是非やらせていただきたいと思いました。後日、先生の秘書の方からお聞きしたのですが、先生が生前、私が以前出演した大河ドラマ『利家とまつ』をご覧くださっていたそうで、“松嶋さんだったら式子をやってもいい”とおっしゃっていたそうです。とても身に余るお言葉をいただいたので、先生のご期待に沿えるように頑張りたいと思いました」
舞台は戦後黎明期のファッション業界。大阪・船場の裕福な羅紗問屋の娘として生まれた式子は、戦争で家族も家もすべてを失ってしまう。焼け野原の中、ミシン一台と共に立ち上がった式子は、洋裁教室の設立、そしてデザイナーデビューと、成功への階段を駆け上っていく。
「原作を読んだときから、女性の社会進出が珍しかった時代に切磋琢磨して服飾学校を立ちあげた大庭式子の生き様にすごく惹かれました。その凛とした女性像が引き立つように、活き活きと表現したいなと。物語の中で式子は、自分の右腕として働く野心家の銀四郎さん(玉木宏)や3人の愛弟子たちに翻弄されてしまうのですが、式子自身は素敵な服を作りたいという一心。学校を大きくしたいとか、お金儲けをしようなど、そういう欲望は全くないんです。その式子の一途さ、ピュアさが損なわれないように、目線の動かし方やセリフの言い回しなど、作り込んだ感じがしないように気をつけました」

ファッション業界が舞台の作品なだけあり、豪華な衣装も見どころのひとつ。服、アクセサリー、帽子に至るまで、有名デザイナーがこのドラマのためだけにオリジナルで製作。その総数は実に60点以上にも!
「既製品も含めれば、ドラマの中で私が着る衣装は約60着です。オリジナルの衣装に関しては、生地が貼り付けてあるデザイン画の段階から見せていただきました。シーンごとに服も髪型も変えているので、着替えもヘア&メイクも大変(笑)。当時の女性は地毛にパーマをかけて、さらにその上からカーラーで巻いてセットをしていたと聞いたので、この役のために地毛にくるくるパーマをかけました。今の私の髪型、プードルみたいなんですよ(笑)」
ファッションショーのシーンでモデルたちが着用する衣装は、一般の服飾学校生からの公募デザイン。この審査過程を追うドキュメンタリーもドラマに先だって放送される。
「審査には私も参加させていただきました。もともとお洋服が好きなので、見ていてとても楽しかったですし、その時代の世界観を表現するうえで衣装はとても重要な役割を担ってくれました。最後まで自分の信念を貫いて生きていく式子の姿とともに、服やセット、そしてパリで撮影してきたシーンなどにも注目して見ていただけたら嬉しいです」
帽子¥98,000(ブティックサロンココ/ブティックサロン ココ TEL:03・3406・3681)
2夜連続スペシャルドラマ『女の勲章』本編は4月15日・16日の21:00~、劇中衣装の製作過程を追ったドキュメンタリーは15日10:00~11:45、共にフジテレビ系にて放送。共演は玉木宏、ミムラ、相武紗季、木南晴夏、長塚京三など。
※『anan』2017年4月19日号より。写真・小笠原真紀 インタビュー、文・菅野綾子 スタイリスト・大沼こずえ ヘア&メイク・佐々木博美 衣装デザイン・ELZA WINKLER 帽子デザイン・アキオ ヒラタ
(by anan編集部)
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