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anan本誌でもこれまで2回表紙を飾った韓国発の大注目5人組バーチャルアイドル PLAVE(プレイブ)が、6月16日に配信シングル「かくれんぼ」でついに日本デビュー! その記念ショーケースを17日、東京・豊洲PITで開催し、会場を埋めた約2000人のPLLI(プリ:ファンネーム)に生パフォーマンスを届けた。


PLAVEは2023年3月に韓国でデビューして以来、韓国国内音源サイトで数々の記録を樹立し、その勢いはすでに日本にも波及。今年2月28 日に日本発売された韓国3rd mini Album『Caligo Pt.1』は、発売初日にオリコンデイリーアルバムランキングで1位を記録、3/3のBillboard JAPAN週間アルバム・セールス・チャート「Top Albums Sales」でも1位を記録しており、今回がファン待望の日本デビューとなった。

YEJUN(イェジュン)、NOAH(ノア)、BAMBY(バンビ)、EUNHO(ウノ)、HAMIN(ハミン)のPLAVEメンバー5人は、“アステルム”という星の住人で、地球を“テラ”と呼んで日頃はアステルムから音楽を届けている。そんな彼らがこの日、アステルムとテラを一瞬で移動できる時空の裂け目“ポータル”を通して会場の豊洲PITに降り立ち、生パフォーマンスを披露した。

YEJUN(イェジュン) (C)VLAST

NOAH(ノア) (C)VLAST

BAMBY(バンビ) (C)VLAST

EUNHO(ウノ) (C)VLAST

HAMIN(ハミン) (C)VLAST

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白い衣装に身を包んだPLAVEの5人が宇宙船に乗って到着すると大歓声が上がり、早速1曲目「Chroma Drift-Japanese Ver.」を披露。シティポップサウンドに5人の歌声がしっとりと乗るムーディな楽曲にPLLIが聴き入る中、メンバーは時折手を振って声援にこたえる。ステージ暗転後、MCのトレンディエンジェルの呼びかけでふたたび5人が姿を現すと、客席も大歓声で迎える。メンバーは先ほどよりもリラックスした様子で手を振ったり、ハートを送ったりしながら、「僕たちは、プレイ…ブ!」(全員でポーズ)というお決まりの挨拶をキメると、一人ずつ日本語で自己紹介。「みなさんにお会いできる日を楽しみに、心を込めて準備してきました。今日はよろしくお願いします!」とリーダーのイェジュンが語ると、ショーケースが本格的にスタート。

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最初のトークコーナーでは、テラへ来るのは大変ではなかったかという質問に、ノアが「全然大変じゃなかったです。ポータルがあれば素早く移動できます。ちょっとやってみましょうか?」と、ステージに出現したポータルをくぐり抜けてアステルムと会場を行き来してみせる。アステルムの地面から掬った大きなハートを手に持って会場に戻ってきたノアは、「これはPLLIのみなさんの愛です。アステルムにはPLLIのみなさんの愛がいっぱい詰まっています。僕たちはこの愛を食べて育つんです」とウノにハートを差し出し、ウノはそれをパクリ。はたまた、彼らの“能力”(特定の表情やポーズをすると顔まわりや手からモチーフが現れる)を一人ずつ披露してみせると、ハミンは頭上から0と1の数字をポコポコ出しながら「何に使うのかは秘密です」ともったいぶってPLLIたちの興味を煽ったのだった。

トークで会場があたたまったところで、「RIZZ-Japanese Ver.」のパフォーマンスへ。メンバーカラーのLEDの前でシックなブラックスーツに身を包んだ5人の姿が見えるとドッと会場が沸き、R&Bヒップホップのトラックにタイトに日本語を乗せながらライブならではのパフォーマンスで楽曲のグルーヴを熱く増幅させていった。

続いてはメンバーへの質問コーナー。まずは、日本語の歌詞で気に入っている部分について。イェジュンは、楽曲で一番表現したかったことを言い表していると「かくれんぼ」の“この声が届く頃にまたあの場所で待ち合わせを”の部分を。ノアは「甘くてセクシーな言葉でこれからPLLIと話すときに使いたい」と「RIZZ」から“独り占めして”という詞をピックアップし、ウノはシティポップのイメージが浮かぶと「Chroma Drift」から“果てしない夜の先”をあげる。お気に入りの振り付けについて聞かれると、ハミンは「かくれんぼ」の腕や頭を隠す振り付けをあげ、バンビは「かくれんぼというタイトルから、童話のような感じが入ると面白いと思って、主人公が別の世界に迷い込む場面を思い浮かべながら作りました」と解説。これから日本で実現したいことについては、「アニメの主題歌をプロデュースしたいです。PLAVEはバンドサウンドと相性がいいと思いませんか?」とイェジュンが客席に耳を傾けて熱い反応が返ってくると、続いてウノも「PLAVEのバンドサウンドをもっとロックに発展させた楽曲に挑戦したいです」と語る。メンバーそれぞれの丁寧な受け答えには、作詞作曲、振り付け、ステージ演出までをも手掛けるセルフプロデュースグループならではの、音楽に対する真摯な姿勢と思いが感じられた。

最後の「PLAVEの魅力は?」の質問には、「作詞作曲、振り付け、ステージ演出で常にベストを尽くしています。それによってPLAVEならではのカラーを表現できると思いますし、一瞬で服を着替えられるのも魅力。でも一番はメンバー全員が面白いこと。…僕もです」(ハミン)、「宇宙人なのにどうしてこんなに親しみが湧くんだろう?という人間味あふれる姿が魅力です。メンバー同士本当に仲がいいので、それがチームワークにも繋がっています」(バンビ)と力強く語った。

日本での初ショーケースともあって、メンバーからはJ-POPカバーのプレゼントも! イェジュンが藤井風の「きらり」、バンビがtuki.の「晩餐歌」、ハミンがVaundyの「不可幸力」の一節を安定した歌唱力で披露。そして「今日初めてPLAVEをご覧になる方もいらっしゃるかと思うのでどうしてもお届けしたい曲があります」と言ってウノが韓国デビュー曲「Wait for you」、ノアは「The 6th Summer」のサビを歌い上げ、PLAVEの楽曲の魅力を届ける。

するとそこに、ステージをトコトコ歩くPLAVEのキャラクター「ムメミム」の姿が! メンバーの肩に乗ったムメミムたちを撫でたり、頬を寄せたり、気まずそうに(?)するメンバーの姿にPLLIも大興奮な一幕だった。

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記念すべき日もそろそろ終盤へ。「今日は一生忘れられない日になりそうです。またお会いしましょう!」(ノア)、バンビは「これからも一緒にたくさんの大切な思い出を作っていきましょう。約束だよ!」と小指を立ててPLLIと約束をすると、ウノは「これからも様々な姿をお見せしていきます。世界で一番愛した人…PLLI」と囁いてPLLIのハートを射抜き、「みなさんのそばで元気や勇気を届けられるPLAVEでいられるように頑張ります」(ハミン)と最後の挨拶。

「バンドサウンドの爽やかで切ないメロディの曲です。バンビとハミンの振り付けにもたくさんのポイントがあります。ステージを観て、僕たちの『かくれんぽ』のストーリーを楽しんでください」とのイェジュンの曲紹介で、LEDにはミュージックビデオの舞台でもある、夕焼けに染まった踏切の映像が映し出される。電車が通り抜けると、そこにMVと同じ衣装で背中あわせで座る5人が現れ、「かくれんぼ」がスタート。イントロから会場全体が一糸乱れぬ掛け声で応援すると、複雑な転調を繰り返しながらも耳に残る切ないメロディを、5人がエモーショナルに歌い紡いでいく。童話的なタイトルを生かしたシアトリカルな振り付けを随所に織り交ぜながら、途中、4人のメンバーが姿を消す中、バンビが指先から桜の花びらを舞い散らせながらソロパートを歌い踊ったり、大サビで一瞬にして衣装チェンジするPLAVEならではの演出を盛り込んだパフォーマンスで会場を魅了し、PLLIの大歓声を受けながらショーケースは幕を下ろした。

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短い時間ではあったものの、メンバー個々の歌唱力、パフォーマンス力と素顔、そしてグループとしての創造性の高さでもってその魅力を存分に日本のファンに届けたPLAVE。現在配信中のJP 1ST SINGLE『かくれんぼ』は7月9日にCDをリリース、そして11月にはPLAVE初のアジアツアーの日本公演が控える。彼らのこれからの日本活動に、ますます期待が高まる!

取材、文・中村 萌

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