5年前の結成以来、“ダンスロックバンド”という彼らだけのユニークなジャンルで、楽器を演奏しながら歌って踊る、というタフなパフォーマンスで成長してきた。その成果が見事に結実したのが、最新アルバム『召し上がれのガトリング』だ。
「誰も楽器ができないところからDISH//をスタートし、一から演奏の練習をはじめ、5年経ってこういう形でバンドができているのは、自分たちでもすごいことだと思います。努力して頑張れば不可能なことはないんだな、って」(RYUJI)
「楽器をマスターしたことで、音楽性も変わってきましたね。自分のやりたい方向性が出てきたし、4人4様の個性も生まれています。ひとつの音楽性に囚われず、カッコいいだけじゃない、面白さや人間くささみたいなものを出せるようになり、いろんな可能性が増えました。この先、もっと変わっていきたいという気持ちです」(TAKUMI)
ニューアルバムには綾小路翔や大黒摩季、TUBEの春畑道哉など有名アーティストの提供曲のほか、4人それぞれが手掛けた楽曲もある。新作のために全員が曲を書く、というテーマを掲げ、4つの個性が際立つナンバーが揃った。
「僕はラップ担当だし、HIP HOPが大好きなので、気持ちよく韻を踏んだリリックを書き、聴いただけで体が勝手に乗っちゃうようなおしゃれソングを作りたい、と一曲書きました」(To‐i)
「僕は最後に完成させたんですが、3人がアップテンポの曲を作ってなかったので、速い曲にしようと。昔はよく冴えない男が主人公の歌があったんですが、最近はカッコいい系が多かったので、あえてダサめの男にしました」(MASAKI)
「そうそう、今まではフラれる男の歌が多かったけど、別れの歌が書きたくて、悲しいバラードロックを書きました。恋愛の歌は内容が薄いと伝わらないので、めっちゃ時間をかけて。泣ける曲ですよ。これをTAKUMIに熱く歌ってほしいな、と願いながら」(RYUJI)
「バラードでいい曲だったので、期待に応えないと、と思ったよ。僕は今までも歌詞を書いてきたけど、今回は3人の作品がすごく楽しみでした。ボーカルとしてみんなの曲を全部歌い、その中で新しい発見もあったよね」(TAKUMI)
前作はテーマパークのようなアルバムだったが、この『召し上がれのガトリング』は、「この一年、生演奏にこだわった活動の成果がくっきり出ている、バンド感溢れるアルバムになった」と4人は口を揃える。連射砲という意味のガトリングさながらの、一曲一曲が次々にぶつかってくるかのような迫力ある作品に仕上がっている。このアルバムを引っ提げて、元日から日本武道館でライブ。4人の目標の地「横浜スタジアム」を目指し‘17年も日本縦断のツアーは続く。
「僕らのライブを観たことがない人は、ぜひ一度来てほしい。必ず笑顔になって帰れるので、ぜひ体感してください。そうすれば絶対好きになってくれると思います」(To-i)