岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「バンドの人数の最適解」です。
岡崎体育 音楽

バンドを組む時に人数の決まりはありません。2人でやってもいいし、10人いたっていい。一般的にはボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人が基本的なバンド編成と思われるかもしれません。日本で売れているバンドも4ピースバンドが多いように思います。しかし、これまで数多くのバンドと共演をさせていただき、打ち上げなどで多くのバンドマンにヒアリングを重ねてきた結果、岡崎体育が考えるバンドの人数の最適解はずばり“3”です。3ピースバンドを最適解とさせていただきたいです。

理由はいくつかあります。まず、ステージに3人を配置したときに無駄がなくかっこいいというのが大きなポイントです。弦楽器の2人が左右のフロントに立ちセンターにドラムが入る逆三角形の形は、ドラムの存在感が引き立ちシンプルでありながらかっこいい。これが4人、5人となるとボーカルがセンターに入ることになり、どうしてもドラムは背景的になってしまう。これだとちょっともったいない。またサウンド的にも3人はかっこいい。「3人だけで音を鳴らしている」というストイックさが加味されるからです。4人、5人だとキーボードもいるかもしれないし、どんな複雑な音色を奏でても「まあ、そりゃできるだろう」となってしまいますが、3人しかいなければ「3人だけでこれだけの厚い音を出している」という感動につながる。音がシンプルかつダイレクトに伝わるからこそ、それぞれの個性も伝わりやすくバンドのあり方がクリアにもなる。3ピースバンドってかっこいい! となります。

そして最大の理由はリスクヘッジと分配力です。メンバーが多ければ多いほど不祥事リスクも高くなる可能性があります。やんちゃなタイプの方が多いのがミュージシャン。それを何人も抱えてバンドを続けるなんてリスクでしかありません。3人だけならそんなプライベートのケアやマネージメントもしやすい。バンドを長続きさせたいなら人数は少ないほうがいいと思います。同様にギャラの分配だって分母が小さいほうが一人ずつの分け前が多くなる。お金の揉め事も解散の大きなトリガーに。メンバーが少ないほうがそういったトラブルも起きにくいのではないかと思います。と、語ってみてやっぱりソロがいちばんええなと思いました。バンドもいいですが一人きりも悪くないです。

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※『anan』2024年10月23日号より。写真・小笠原真紀 ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND) 文・梅原加奈

(by anan編集部)

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