三姉妹と同世代の女性なら、お父さんの格言、響くはず。
左から佐久間由衣さん、木南晴夏さん、武田玲奈さん。
木南晴夏さん(以下、木南):実はシーズン1の時点ですでに、監督から映画化の構想を聞いていたので驚きはなかったんです。ただ、この作品はいわゆる〈日常を描くホームドラマ〉なので、正直“映画でいったい何をやるの…?”という疑問はありました(笑)。
佐久間由衣さん(以下、佐久間):私も、“深夜に密やかにやっていたドラマがスクリーンに?!”というドキドキはありました。また伊藤家のみんなと過ごせるのはすごく嬉しかったです。
武田玲奈さん(以下、武田):ドラマの放送中、いろんな人から「見てるよ!」と本当にたくさん声をかけてもらったので、映画でまた新たな物語をお届けできることに喜びを感じました。
――映画でも本当に素敵な三姉妹ですが、撮影現場での3人は、どんな感じなのでしょうか?
木南:この現場、待ち時間が長いんですよ。特に食事のシーンとかは、普通に映画1本見られるくらい待ったりすることもあって(笑)。ちょっとした時間ならおしゃべりもしますが、長時間の場合は、おのおのマイペースに好きなことをしてますね。
佐久間:本当に一軒家で撮影をしているので、リビングにいたり、個室にいたり。私は本を読んでいることが多かったです。
武田:私もマンガを読んでいました。でもその“好き勝手に過ごせる”感じがすごく居心地が良くて…。
佐久間:実家感、ありましたよね。
木南:あった。寒い日は暖房がある部屋に、暑い日は涼がとれる部屋に集まるという。
武田:私は実生活では一人っ子なので、この作品を通して“姉妹がいるってこんな感じかな…”とうっすらわかった気がします(笑)。
――ハンサムな父・伊藤源太郎を演じた吉田鋼太郎さんは、現場ではどんな感じなのですか?
木南:この作品の現場って台詞の変更が当日に大量に来たり、先ほど言ったようにとにかく長い待ち時間があったりなど、結構変わった現場なんです(笑)。でも鋼太郎さんはどしっと構えて、何が起きても動じない。しかも、みんなに声をかけて現場の士気を高めてくれたり…。
佐久間:謎の待ち時間のときに、周りを気遣ってすごく声をかけてくれましたよね。あと、当日変更になった長台詞なのに、あっという間に覚えて完璧に言えてしまうのが本当にかっこよかった。思わず現場で拍手が起きました。
武田:鋼太郎さんが長台詞を言うシーンで、キャストが多かったこともあり、結構何度も撮ることがありまして。そのときも毎回同じ熱量で私に向き合ってくださって、感動しましたし、勉強にもなりました。
――お母さん役のMEGUMIさんに関してはどうですか?
武田:とにかくいつもシャンとしていて佇まいが本当に素敵。
木南:作品をプロデュースしたりカフェを経営したり、お芝居以外の仕事もたくさんされていて、その行動力、かっこいいですよね。
佐久間:肌もすごくきれいですし。
木南:そんなにいろいろやられてて、さらに美容にも時間をかけるって、いったいどういうタイムスケジュールで動いているのか、気になりますよね。
佐久間:でも、シーズン1のときに言っていたのですが、“このお母さんはあんまり肌がピンとしていないほうがいいのかも”と。撮影のとき、あえてケアをしないようにしているのを見て、役に対する思いの強さに感動したのを覚えています。
――今回は映画なので、ドラマを見ていない方々も劇場に足を運ぶ可能性があります。『おいハンサム!!』ワールド未経験な人たちに、どんな作品なのかと、映画の魅力を教えていただけますか?
武田:ひとことで言うの、難しいですよね…(苦笑)。ただのホームドラマともコメディとも言い切れない。
木南:基本的にはコメディなんだけど、静かなテンションの中でいろいろ起こる、珍しいコメディ。
佐久間:この作品は、鍋に入った伊藤家という家族が煮込まれて、出汁が出て、そこにたまに家族じゃない人が加わって味わいが変わる、そんな作品だと思っています。
武田:その煮込まれて出た出汁の中に、優しい気持ちになれるシーンや、美味しいごはん、人生の格言も出てくる。結構考えさせられる台詞があることも、この作品の魅力かも。
木南:お父さん、結構いいこと言うんですよ。20~30代の女性だったら、娘として、また子供がいる場合は親として、どっちの立場でもグッとくると思います。
佐久間:三姉妹を見て、“悩んだりもがいたりしているのは自分だけじゃないんだ”という気持ちになってくれたら嬉しいです。三姉妹みたいにたまにやさぐれたりするのも、全然悪くないと思いますよ(笑)。
映画『おいハンサム!!』 伊藤源太郎(吉田鋼太郎)と妻・千鶴(MEGUMI)の間には、実家から独立した由香(木南晴夏)・里香(佐久間由衣)・美香(武田玲奈)の三姉妹が。恋に仕事に邁進中の三姉妹の未来はいかに? 監督・脚本/山口雅俊 6月21日より全国公開。©2024映画「おいハンサム!!」製作委員会
きなみ・はるか 1985年生まれ、大阪府出身。主な映画出演作に『シャイロックの子供たち』『ゆとりですがなにか インターナショナル』など。7月よりドラマ『ビリオン×スクール』(フジテレビ系)に出演。
ジャケット¥132,000(renoma PARIS/untlim TEL:03・5466・1662) ブラウス¥44,000(KEISUKEYOSHIDA info@keisukeyoshida.com) イヤリング¥155,100 リング¥70,400(共にJOAQUIN BERAO TEL:03・6821・7772)
さくま・ゆい 1995年生まれ、神奈川県出身。主な映画出演作に『“隠れビッチ”やってました。』『君は永遠にそいつらより若い』『ちひろさん』『キングダム 運命の炎』など。
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※『anan』2024年6月26日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) スタイリスト・中井綾子(crepe/木南さん) 柳田真樹(佐久間さん) 小川未久(武田さん) ヘア&メイク・井手真紗子(木南さん) 秋鹿裕子(W/佐久間さん) ken nagasaka(武田さん)
(by anan編集部)