K‐POPグループに日本人が属していることがまだ珍しかった時代に早くも渡韓し、18歳で実力派グループPENTAGONのメンバーとしてデビューした安達祐人さん。7年の活動を経て、’23年10月に前事務所との専属契約期間が終了。その動向に注目が集まる中、日本に拠点を移し、ソロアーティストとして再始動することを発表した。“K‐POPアイドル”という肩書を捨て、新たな一歩を踏み出した理由とは?
adachi

――まずは、お帰りなさい。10年ぶりの日本での生活には、もう慣れましたか?

15歳から韓国に住んでいたので、まだ外国にいる気持ちですね。東京って、なんでこんなに人が多いんですかね(笑)。実は日本に帰ってきてから、初めて一人暮らしを始めたんです。

――おお! 楽しんでいますか?

まだ楽しむ余裕はないですね…。ごみの分別とか、植物の世話とか、公共料金の支払いとか、暮らしていくためには気を遣わなくちゃいけないことがたくさんあるじゃないですか。洗濯も、白、黒、色物と分けないといけないし。これまで人として当たり前のことをせずに生きてきてしまったんだな、と実感しているところです。楽しめるようになるには、もう少し時間がかかりそうです(笑)。

――韓国に残って活動するという選択もあった中、なぜ日本に帰ってくることにしたのでしょうか?

安定を求めるなら、韓国にいるほうがいいんでしょうけど……。自分の人生に変化が欲しかったんですよね。デビューして7年。チームの一員として、やるべきことはやり切ったと思う自分がいて。レベルアップできる環境を考えた時、“YUTO”から“安達祐人”に戻って、一から頑張るのがいいんじゃないかと思いました。

――人生に関わる大きな決断ですが、迷いはありませんでしたか?

いろいろ考えましたよ、やっぱり。ずっと一緒に過ごしてきた仲間のことも考えたし、もし日本で思い通りにいかなくても後戻りできない、という恐怖心もあったし。けど、思い起こせば、15歳で韓国に行くと決めた時にも同じように怖かったなって。あの時、一歩踏み出したから、人生が一気に変わった。だから、「二度目の人生」ではないですけど、今回もやってみる価値はあるんじゃないかな、と思いました。メンバーたちも理解してくれましたし、心から応援してくれましたね。両親も喜んでいました。

――所属するのは、安達さんをサポートするためにできた事務所だそうですね。

僕とスタッフ数名の小さな事務所なので、「みんなで一緒に頑張っていこう」という感じでやっています。自分のやりたいことがやれる環境にはなりましたけど、その分、僕の一言、僕の判断の重みというのも格段に大きくなりました。不安に思うこともありますが、これも経験なので、楽しんでやろうと思っています。

――裏側の仕事も関わるようになって、新しく発見したご自身の姿はありますか?

「ああ、結構、決断力があるんだな」と思いました。元々は自分の意見を言えないタイプの人間なんです。韓国では、自分の判断を求められる機会もあまりなくて。だから今回のジャケット撮影やMV撮影の場で、ちゃんと意見が言えるか不安だったのですが、今は「意外と安達、できるんだな」と。

頑張ってきたことは未来の役に立つ。

――12月13日に、移籍第1弾シングル『Dat girl』が発売されました。通常盤に収録されている4曲のうち3曲は、安達さんが作詞・作曲されたそうですね。

今まで“アイドル・YUTO”として生きてきた僕が、“アーティスト・安達祐人”になった時、どんな歌を歌うんだろうと気になるファンの方もいらっしゃると思って、これから自分がやりたいことを伝えられる曲を作りました。

――2か月で3曲作ったとか。

それができたのも、韓国にいる時から曲を作ってきたからだと思うんですよ。最初は素人同然だった僕が、今はこうやってやりたいことを形にすることができる。頑張ったことは、未来の役に立つんだなと思いましたね。

――3曲とも、洗練されていて、とてもかっこいい曲ですね。

「Poker」は、ライブの幕開けに合うような曲が欲しいと思って書いた曲です。……僕、何を書きましたっけ?(と笑いながら、歌詞カードをのぞき込んで)いろんなことを書きましたが、結局一番好きなフレーズは冒頭の「さあ、今始めようか」です。ストレートじゃないですか。「よく見て MY BET」という部分は、僕の人生を懸けた戦いを見てほしいという思いを込めました。「Wild」は、愛をテーマにした曲。けど、愛情表現は少し抑えめです。「好きだよ」「キレイだよ」みたいな歌詞を書くのが苦手で…。自分で書いた愛の歌は、歌うのも恥ずかしいですもん。

――自分のプライベートを見られている気持ちになるとか?

ああ。そうなのかも! 逆に他の人が書いた曲は、演じるような感覚になれるのかもしれません。

――タイトル曲の「Dat girl」は恋愛ソングですが、こちらは照れずに歌える?

歌えます。いただいた曲なので(笑)。この曲は、キラキラした女の子に思いを寄せる男の子の物語を歌った曲です。恋する男子への応援ソングじゃないですけど、「好きな子がいるなら、自分磨きを頑張ってアタックしようぜ」というメッセージを込めました。

1stシングル『Dat girl』発売中。タイトル曲の「Dat girl」は約70曲の候補から安達さん自らセレクトした恋愛ソング。その他、再始動する決意を、力強いドラム音に乗せた“漢”な「Poker」、安達さんのローボイスの魅力とラップスキルが際立つ「Wild」、自然と体が踊り出すようなトランス系ナンバー「Zone」と、カラーの違う4曲収録。

あだち・ゆうと 1998年1月23日生まれ、長野県出身。15歳で単身渡韓。2016年、K‐POPグループPENTAGONのラップ担当としてデビューし、「Shine」「Naughty boy」など多くの曲をヒットさせる。身長185cmの細マッチョなスタイルの良さも魅力。’23年は韓国文化フェスティバル「KCON JAPAN 2023」でMCを務めるなど様々な分野で活躍中。

コート¥126,500 ジャケット¥101,200 ニット¥39,600 パンツ¥71,500(以上イレニサ/ドウシ TEL:03・6427・6954) その他はスタイリスト私物

※『anan』2024年1月3日‐10日合併号より。写真・内田紘倫(The VOICE) スタイリスト・藤長祥平 ヘア&メイク・大島智恵美 インタビュー、文・酒井美絵子

(by anan編集部)

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