自由すぎる大喜利でも注目! 松本人志も褒めた、神田愛花の“笑いのセンス”の原点は?

エンタメ
2023.04.07
いつも笑顔で、飾らない雰囲気が支持を集める、フリーアナウンサーの神田愛花さん。元NHKのアナウンサーながら笑いのセンスにあふれ、バラエティ番組を中心に、テレビ番組に引っ張りだこ。1月にスタートした昼の新バラエティ番組『ぽかぽか』ではハライチのおふたりと共にMCを務め、息ピッタリの3人の掛け合いも話題に。フリーアナという立場ながら、独自路線を切り拓いてきた神田さんがどのように形成され、今どんな思いで仕事をしているのか、率直な思いを語っていただきました。
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――生い立ちからお聞きしたいのですが、神田さんはどんなお子さんでしたか?

神田:子どもの頃の記憶として鮮明に覚えているのが、小学校受験に失敗した時のこと。黒色のランドセルが指定の小学校があって、そこに行きたかったんですが落ちてしまい、それで自宅の近くの小学校に入学することになったんです。しかし当時は、男子は黒、女子は赤のランドセルを背負うのが一般的で、でも私はどうしても赤を背負いたくなかったんです。黒がダメだから赤という消去法の選択をするのが嫌で、両親に無理を言って、ピンク色のランドセルを買ってもらったんです。当時、ピンク色を背負っている子は学校に私だけだったので、下校中に後ろから叩かれることもありました。ピンクは大好きな色だし、洋服も全身ピンクで登校することもあったので、あだ名が“ピンクちゃん”になったこともありましたが、全然気にしませんでした。だって自分が好きでしていることだから。同じ学校の3学年上に兄がいたので、何かちょっかいを出された時は助けてもらい、ピンク色を愛し続けていたら、誰からも何も言われなくなりました。

――自分の意思をしっかり尊重するお子さんだったんですね。

神田:何にでも疑問を持つ子だったのかもしれません。小学校1年生の時にスカートめくりが流行ってたんですが、『なんで女の子がめくられる側なんだろう? お互いにやった方が面白いし、盛り上がるのでは?』と思い、ズボン下ろしを流行らせようとひらめいて! 兄を練習台にして技を極めていったのですが、残念ながら学校では全然流行りませんでした(笑)。

――発想がユニークすぎる…。その頃から面白いことやお笑いが好きだったんですか? 

神田:家が厳しかったので、小・中学生の時は一日30分しかテレビを見せてもらえなかったのですが、だから何を見るかすごく大事で吟味していました。小学生の時は『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』を夢中で見ていましたね。あとはダウンタウンさんの番組や、『おぼっちゃまくん』といったギャグアニメも好きでした。当時流行っていたトレンディドラマは全く見られなかったので、大人になってから再放送で見ました。

予想外の珍回答が話題に。でもアドリブは苦手…。

――小さい頃からそういった番組を見ていたことで、笑いのセンスが開花していったのですね! 昨年放送された『IPPON女子グランプリ』でも、自由すぎる大喜利を次々と披露する神田さんに対して、ダウンタウンの松本人志さんが「ひとりだけ違うところに行ってらっしゃる」と、バラエティ力を褒めていましたよね。

神田:皆さんにそういうふうに言っていただけることはとてもありがたいのですが、私自身が面白いのではなく、松本さんはもちろん、ハライチのおふたりなど、周りの芸人さんが、突拍子もない私の発言に突っ込んで盛り上げてくれるから、そこに笑いが生まれているんだと思っています。だから本当に周りの方々のおかげですね。

――『ぽかぽか』ではMCとしてアドリブで場を盛り上げる姿が印象的です。バラエティ番組は、ニュース原稿や台本を正確に読むアナウンサーの仕事とは全く異なる立ち位置で大変かと思いますが、難しさやプレッシャーを感じることはありませんか。

神田:私、アドリブは正直得意ではないんです。だからプレッシャーももちろん感じていますし、準備して挑む方が性に合っているので、アドリブに慣れることは一生ないですね。本当はアナウンサーとしてニュース読みをしたり、コメンテーターとして事前に取り扱う記事を教えていただき、それに対して考えをまとめて、自分の意見を言う方が、自分には向いていると思っています。今回『ぽかぽか』のMCのオファーが来た際、プロデューサーさんから「アナウンサーの仕事はしないでください。進行はハライチさんがするので、プレイヤーの立ち位置でお願いします」と言われた時も、そのプレイヤーって意味がよくわからなくて大変困りました。でも今の自分を必要としてくれるならば! とお引き受けさせていただき、1月からスタートして、やはり最初は自分に何ができるのか、求められていることは何だろうと悩みました。落ち込みながらも、自分の存在価値についてあれこれ考えて、そこで思ったこと、その時に感じたことを正直に伝えていく姿を、視聴者さんに届けていくことしかできないなと。だから今はとにかくその場を純粋に楽しんで、面白いことは声を出して笑って、良い雰囲気を作ることを意識しています。

Entame

かんだ・あいか 1980年5月29日生まれ、神奈川県出身。2003年4月にNHKに入局し、『ニュース7』『爆笑オンエアバトル』などを担当。’12年3月に退局。フリーアナウンサーに転向し、『めざにゅ~』『ニュースザップ』などでMCを務めた。現在は『ぽかぽか』(フジテレビ系)のMCをはじめ、キャスター、コメンテーターなど多方面で活躍中。

『ぽかぽか』は、フジテレビ系で今年1月から、毎週月~金曜11:50~13:50に生放送している2時間のバラエティ番組。「みんなの楽しいが集まる場所!」を合言葉に、ハライチの岩井勇気さんと澤部佑さん、神田愛花さんの3人がMCを務める。豪華ゲストとトークあり、企画ありで、“楽しい”がふんだんに盛り込まれたお昼をお届け。

※『anan』2023年4月12日号より。写真・小川久志 インタビュー、文・鈴木恵美

(by anan編集部)

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