作画とセリフで描かれる赤井の魅力。僕は流れに乗って、演じるだけです。
赤井秀一 as 池田秀一さん
――今回の映画で赤井さんが重要な役どころになる、と聞いたときの感想は?
安室が大活躍している昨今、やっと出番が来たかと思いました(笑)。しかも蓋を開けてみると、赤井一家総結集とのこと。赤井家を代表して御礼申し上げます。このところ右肩上がりの“劇場版コナン”の勢いを止めてはならぬと、身の引き締まる思いでした。
――赤井秀一は誰もが恐れる頭脳とフィジカルの持ち主です。そんなスーパーな役を演じるにあたり、いつもどのような意識をしていますか?
特別な意識は持ちません。セリフが、映像が、もう赤井を描き出してくれていますから…。特に今回は丁寧に描かれていてとても感謝しています。流れに乗ればいい。それが基本です。
――赤井さんは沖矢昴というペルソナを持っているわけですが、演じる上でそこはどう考えていますか?
これもあまり意識していません。沖矢の人格は置鮎(龍太郎)さんにお任せしています。甘えっ放し。僕はその変化を楽しませていただいてます。「了解!」してもらえますか…?
――普段のTVシリーズやこれまでの映画などを含め、同じシーンに登場することが少ないファミリーの皆さんとの掛け合いはいかがでしたか?
それぞれキャストの皆さんとは別の作品や番組を通して知っているわけで、それなりにまぁ仲は良い方でしょう。しかし「ファミリー」ということに関しては、若干違和感をおぼえます。その、少したどたどしい感じが、今のところちょうどいいのかなと思っています。
――コナンくんとの息の合った掛け合いやバディ感にもワクワクしました。収録はいかがでしたか?
コナンとの距離感がテーマでした。相手の顔も見えないスマホ越しの会話の中にも漂う二人の信頼感、近くにいるというだけで、安心しなさんな! ってね。そういう意味でも、今回もとても勉強になりました。高山みなみさんとは、スタジオでもそういう距離感を心がけています。
――待ち望んでいる方々へ、メッセージを!
本当にお待たせしました。待つ身は辛いと申しますが、待たせる方も結構不安なものなんですねぇ…。そんな中、『緋色の不在証明』という副産物を作ることができたのは救いでした。ここまでお待たせした皆さんの期待に沿うことができるのか…。あとは天命を待つのみ!! スタッフ・キャストの想いがはるか彼方まで届きますよう、深く願う次第です!!
いけだ・しゅういち 声優、ナレーター。代表作に、『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブル、『ONE PIECE』のシャンクスなどがある。
『名探偵コナン 緋色の弾丸』 4年に一度の祭典〈WSG〉が開かれる東京。開会式にはリニアの開通も。スポンサーを集めたパーティで企業のトップが相次いで拉致される。コナンの推理により、15年前米国で起きた拉致事件との関連性が浮かび上がり…。原作/青山剛昌 監督/永岡智佳 脚本/櫻井武晴 音楽/大野克夫 主題歌/「永遠の不在証明」東京事変 ©2020 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
※『anan』2021年5月5日-12日合併号より。作画監督・須藤昌朋 レイアウト・山本泰一郎 原画・かわむらあきお 仕上げ・藤原優実 背景・福島孝喜(石垣プロダクション)
(by anan編集部)