
聴く人が光を感じ、少しでも元気になれる歌を作りたい。
浅井健一さんの最新作は、一昨年から活動している浅井健一&THE INTERCHANGE KILLSのセカンドアルバム『Sugar』。
「激しくてスピード感のあるサウンドも、スローメロウなのも両方好きだけど、ダークな世界観はSHERBETS(浅井さんがフロントマンを務める別バンド)が凄いので、ソロではそれとは違った世界をやろうと思っていた。メンバーを探し始めたとき、いまのドラマーの瞳ちゃんとベースの憲太郎のグルーヴがキーになったんだわ」
日本とコロンビアにルーツを持ち、海外でバンド活動をしていた小林瞳さんと、元NUMBER GIRLのベース・中尾憲太郎さんの2人を擁してスタートした浅井健一&THE INTERCHANGE KILLS。このメンバーなら浅井さんが思い描いていた「攻撃的な音楽ができる」と直感したそうだ。
「彼女の叩く8ビートはなんか違って感じる。憲太郎のベースもエッジが利いてて、大好きなマッドマックス。一緒にやり始めて2年経ち、お互いがなじんできて、マッドマックスに近づいてるんだわ。ソロプロジェクトとはいえ、バンドとソロの中間のような気持ちでやっている、どっちでもいいけど」
2作目となる『Sugar』は、そんな3人のパートナーシップを感じさせる、バンドの魅力がグイグイ伝わる作品に。とはいえ、1曲目の「Vinegar」では、フィッシュアンドチップスにタルタルソースをかけない彼女に食器の洗い方を教えたり、コミカルな歌詞がしばしば登場し、ちょっとニヤニヤ。
「いや、コミカルでいいんだよ、お茶目だもんで(笑)。ただの人間、生活スタイルはみんなと変わんない。音楽を作っているときはいつも自由。1曲目から食器の洗い方を説明してるハードロックって聴いたことないし、最高のアルバムだと思う。『Sugar』には“麻薬”という裏の意味もある。オレはやらんけど(笑)、みんなにとってなくてはならない存在になってほしいアルバムだね」
浅井さんのファンにとって、新しいアルバムは“なくてはならない存在”だろうし、初めて聴く人には、見たこともない景色を見せてくれる作品になる、と確信する。
「一曲一曲の中に、光のような何かがあるべき。そんなこと昔は考えたこともなかったけど、絶対に希望っていうか、そういうものを感じる音楽じゃないと、オレはイヤなんだわ。このアルバムを聴いて、世界のどっかで、誰かの心を動かし、その人の元気につながっていてくれたら嬉しいし、もっと頑張ろうと思える」

あさい・けんいち BLANKEY JET CITYのV&Gとしてデビュー。解散後はソロ活動と並行してSHERBETSやJUDE などのバンド活動を複数行う。2016年から浅井健一&THE INTERCHANGE KILLSを始動。3月16日から全国ツアー「Sugar Days Tour 2018」がスタート。
※『anan』2018年2月21日号より。写真・内田紘倫(the VOICE) 文・北條尚子
(by anan編集部)
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