5lackらとコラボのiri「実はこのおじさんみたいな声がコンプレックス」

エンタメ
2017.12.08
ソウルフルな低音ボイスがゆったりと耳を刺激する。力強いのにしっとりした独特のボーカルが注目されているシンガーソングライターのiriさん。

リスナーの背中を押す力となる歌を歌っていきたい。

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「子供のころ、周りがみんなかわいい声なのに、ひとりだけおじさんみたいで、イヤでしたね(笑)。でもライブを続けていくうちに、いい声だねと言われるようになってからはこの声が好きになってきました」

18歳の時、七尾旅人さんの弾き語りライブを見て、自分で曲を書いて歌いたい、という夢を抱く。子供のころから習っていたダンスの影響で、HIP-HOPやR&Bにも親しんだという音楽体験が、彼女の独特の音楽性に反映されている。

「大学の友人たちが就活を始めたころもライブ活動をしていたんですが、私も何かしなきゃと思い、思い切ってオーディションを受けました。幸いにもグランプリを受賞し、プロとしてやっていく決心がつきました」

新作『life ep』は、ラッパー/トラックメイカーの5lackや水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミなど、音楽好きなら気になる顔ぶれが参加している。

「リード曲をプロデュースしてもらった5lackさんは、ずっと好きで聴いていたアーティスト。今回コラボが実現し、嬉しかったですね。アップテンポの曲が主流の音楽シーンだけど、BPMがゆったりめで、ちゃんと歌詞が聞こえるカッコいい曲を作ろうと話し合いました」

ライフ=人生というタイトル通り、収録した5曲は切ない恋の歌も、悩み苦しむ歌も全部iriさん自身の経験に基づくものばかりとか。

「今年はじめに『NIKE』のキャンペーン曲として書いた『Watashi』で、はじめて多くの人の背中を押すようなポジティブな曲にチャレンジしました。それ以来、自分自身も前向きになってきて、音楽も変わってきました」

ケンモチヒデフミとコラボした曲「For life」では、シンプルな言い回しながら夢を持つ大事さを歌い、もし叶わなかったら、また新しい夢を探して、知らない世界へ向かおう、というメッセージを真っすぐに送っている。自ら夢を叶えてきたiriさんだけに、説得力を持って伝わってくる。何度もリピ―トして、一緒に歌いたくなる作品だ。

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『life ep』¥1,500 5lackがラップとプロデュースで参加した「Telephone feat. 5lack」など5曲を収録。ジャケットは福岡を拠点とするグラフィティアーティストのKYNEが手がけた。(Victor Entertainment)

イリ 1994 年生まれ、逗子市在住のシンガーソングライター。オーディション「JAM」でグランプリを獲得し、その特典でNY留学を果たす。昨年、アルバム『Groove it』でデビュー。

※『anan』2017年12月13日号より。写真・内山めぐみ 文・北條尚子

(by anan編集部)


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