
毎年この時期恒例のananの「睡眠」特集。今年は“最高の睡眠”をテーマに、そもそも睡眠における良い状態とは何なのか、どうしたらそこに辿り着けるのかのヒントをご紹介しています。表紙を飾るのは、二宮和也さん。約2年ぶりのご登場となった今回は、二宮さんが主演する映画『8番出口』と、ananでも前代未聞の“一冊丸ごとコラボ企画”が実現しました。
撮影に用意したセットは、どこか作品の世界観ともリンクした無機質・ループ・異変を感じさせる部屋と通路の2パターン。睡眠特集ということもあり、二宮さんにはペールピンクのウェアに緑のカーディガンと、新鮮な色みのリラクシーな衣装をご着用いただきました。一見シンプルすぎるようにも見える撮影セットですが、颯爽と現れた二宮さんが何気なくそこに立つだけで彩りが。ゆるやかな雰囲気ながら華やぎももたらす洗練されたオーラに、スタッフ一同息を呑み、準備でざわついていたはずのスタジオがスッと静まる…そんな一幕から撮影がスタートしました。
はじめに撮影したのは通路のセット。作中で地下通路のループに苛まれるように、ブランケットを手に、夢から抜け出せずにさまよう様子など、バリエーション豊かにスムーズに進みます。表紙にもなった座りのシーンは、『8番出口』が持つ不思議な要素と“睡眠特集”の柔らかな質感を同居させるという難しいオーダーだったにもかかわらず、その意図を瞬時に読み取ってくださり、ポージングから表情まで完璧なポートレートの強さに感嘆の声が。撮影を始めて10分も経たないうちに、もう表紙が撮れてしまったのでは…と編集部が驚愕する事態となりました。続いて部屋のシーンでは、インテリアと二宮さんの動きが連動する仕組みで、今回のセットならではの“異変”を撮影。ここでは二宮さんの類い稀なる演技力が一枚一枚のカットに明瞭に写っているので、その連写に注目していただけたらと思います。インタビューでは、映画についてはもちろん、二宮さんの睡眠事情についても取材。終始柔らかな笑顔で楽しそうに話す姿からは、作品撮影や仕事の充実度が窺えました。
誌面では2セットの写真とインタビューを様々に織り交ぜ、anan一冊丸ごとに展開。特別企画「二宮さんはananから脱出できるのか!?」と題し、二宮さんがanan版0〜8番出口を巡る形で構成しています。神出鬼没、どこにどんな二宮さんが登場するのか。今回ならではの試みを見逃さないよう、隅々まで楽しんでみてください。(NF)

プロップや美術さんの技巧が光る、トリックアートのような不思議なセットです。