放っておくと“秋バテ”に陥る可能性も? 自律神経の乱れを正す“背骨ぶらぶら体操”

ビューティ
2022.08.29
体はだるいし、お腹の調子も微妙。なんだか頭も痛い…。その不調、酷暑で疲れきった自律神経が原因かも? 血管や内臓の働きなどを司る重要な神経だからこそ、“ただの夏バテ”で放置せず、今からケアをしていこう!

“生命活動”を支える自律神経。乱れると体のあちこちに影響が。

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主に活動的な日中に働き、興奮や緊張状態の時にスイッチが入る交感神経と、日が沈むと活発になり、食後やリラックスしている時にスイッチが入る副交感神経。自律神経は、交感神経と副交感神経がバランスをとることで成り立っている。

「自律神経は、呼吸、体温調整、内臓の動きなど、生命維持に必要な機能をコントロールするシステムです。理想的な自律神経のバランスは、交感神経か副交感神経、どちらかだけが少し優位に働く状態。自律神経が乱れると、交感神経と副交感神経の切り替えに不具合が生じます。どちらか一方に負担がかかりすぎ、自律神経全体が疲弊。その結果、体の不調へと繋がります」(「せたがや内科・神経内科クリニック」院長・久手堅司さん)

自律神経が関わる機能は多岐にわたるため、現れる不調も様々。

「下痢、頭痛、冷えなど、症状には個人差が。普段から弱く感じる体の部分に、症状が出る傾向があるようです」(久手堅さん)

酷暑と室内外の温度差で、今年の自律神経はてんてこ舞い。

早々に梅雨が明け、酷暑や悪天候の日々でハードな今年の夏。腰痛・自律神経専門整体院「natura‐ナチュラ‐」院長の前田祐樹さんは、「不調を訴える方が今年は特に多い」と言う。

「近年は初夏の時点で猛暑、室内外の寒暖差も激しくなりがちです。今年は特に暑くなるのが早く、その温度差に自律神経がついていけない印象。室内と外の温度差が5°C以上あると、もう自律神経にとっては赤信号です。疲弊した自律神経のまま夏を越すと、朝晩の気温差が大きくなる秋の初旬に体調を崩す“秋バテ”に陥る可能性もあります」(前田さん)

ここでは、久手堅さん、前田さんが“一日中だる~い倦怠感”のケア法をご紹介。

夏疲れのお悩み 倦怠感

だるさを引き起こす犯人は交感神経の過剰な働き!?

「交感神経には、体温を逃がさないように血管を収縮させる役割があります。冷房の効いた場所で体がどんどん冷えることで、その交感神経の働きが過剰になり、血管が収縮して血流が悪くなる。さらに汗をかかないので、乳酸などの疲労物質や体の老廃物が流れ出ず、ずっと溜まった状態に…。これが全身のだるさや疲れやすさに繋がっていきます」(前田さん)

それ以外にも、倦怠感の要因は様々に考えられる。

「睡眠不足や筋肉のコリ、亜鉛不足が関係する場合も。それらが複合的に重なることもあるので、一つのケア法にこだわらず、いろいろ試してみては」(久手堅さん)

背骨ぶらぶら体操

体をねじったり、腕を前後に振ったりする動きで、背骨まわりの筋肉を緩めて、滞った血流を巡らせよう!

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1. 足を肩幅に開き、視線はまっすぐにして立つ。体の中心に棒が通っているのをイメージして、骨盤あたりから左右にねじる。3分間行う。
【ゆったりと呼吸しながら 3分間】

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2. 足を肩幅に開いて立ったまま、腕を後ろに引くことを意識しながら、前後に振る。ゆったりと呼吸しながら、3分間行う。
【ゆったりと呼吸しながら 3分間】

生活習慣で整える!

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タンパク質、亜鉛を摂る
倦怠感を体の中からケアするカギとなるのが、タンパク質。「疲労回復や、体の持久力をサポートする効果が期待できます」(前田さん)。また、女性は亜鉛不足が倦怠感の要因になることも。「亜鉛は体内で作ることができないミネラル。意識して摂るのがおすすめ」(久手堅さん)

就寝する時間を一定にする
睡眠不足は自律神経にとって大敵。「交感神経は昼間に優位になり、副交感神経は夜に優位になる、という生体リズムをキープすることが、自律神経を整えることに。質の良い睡眠を規則正しいリズムで取ることは、慢性的な疲労や倦怠感を改善するのに必須です」(久手堅さん)

有酸素運動で汗ばむ
「ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、全身の血流を良くしてくれるだけでなく、交感神経をオンにして、自律神経のリズムをサポートしてくれます」(久手堅さん)。汗ばむ程度に行えば、冷えた体が温まり、溜まった老廃物や疲労物質を汗と一緒に出す機会にも。

久手堅(くでけん) 司さん 「せたがや内科・神経内科クリニック」院長。「自律神経失調症外来」を設け、多くの患者を診る。近著に『毎日がラクになる! 自律神経が整う本』(宝島社)。

前田祐樹さん 腰痛・自律神経専門整体院「natura‐ナチュラ‐」院長。3万人以上の体の不調を診た経験から、『1分でできる! 自律神経を整えるセルフケア事典』(マイナビ出版)を上梓。

ワンピース¥37,400(バウム・ウンド・ヘルガーテン/S&T TEL:03・4530・3240) イヤカフ¥11,000(ワームス/ワームス ルミネ新宿店 TEL:070・4405・5705)
ブラトップ¥4,990 タイツ¥6,270(共にアディダス/アディダスお客様窓口TEL:0570・033・033)

※『anan』2022年8月31日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ モデル・宗馬さよ(NMT) イラスト・別府麻衣 取材、文・間野加菜代

(by anan編集部)

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