専業主婦でいることを引き換えに“不倫の容認”を要求… モラハラ夫に苦しんだ「30代妻の決心」【前編】
結婚2年目に夫の不倫が発覚
有紗さん(仮名)は、35歳のときに12歳年上の夫と結婚。仕事の関係で知り合った夫とは、およそ半年間の交際を経てゴールインしたそうです。
「もともと年上の男性がタイプだったので、彼からプロポーズをされたときはとても嬉しかったんです。仕事をやめて家庭に入って好きなことをしていいって言ってくれたのが、結婚の決め手になりました。
経済的にも恵まれた生活を送れそうだったので、当時仕事のストレスを抱えていた私は、結婚して専業主婦になるのを選んだんです」
ところが、結婚から2年目を迎えてすぐに夫の不倫が発覚します。相手の女性は有紗さんよりも若い20代の女性だったとか……。
「若い女性が好きなんだろうなとは薄々思っていましたが、まさか結婚してわずか2年で不倫をするとは思っていなかったので、とても腹が立ちました。
それで、証拠をいくつか集めてから本人を問い詰めたのですが、なんと夫からは予想外の反応が返ってきたのです」
「不倫くらい我慢しろ」と言われ…
有紗さんが夫に不倫を問い詰めると、夫はあっさりと不倫を認めたうえで有紗さんに対して暴言ともとれる主張をしてきたといいます。
「私が専業主婦をしていることに対して、夫は『外で働かずに何不自由ない生活ができているんだから、その代償として不倫くらい我慢しろ』と言ってきたのです。
そんなのとてもじゃないけれど容認できませんし、不倫だけじゃなくモラハラの気質もある人だったのかとそのとき悟りました」
夫の主張を「はい、そうですね」と受け入れるわけには到底いかないと考えた有紗さん。しかし専業主婦である以上は、生活費を止められたら生活がきつくなると思い、静かに制裁の準備を進めることに決めたそうです。
「真正面から夫とやり合っても私が不利だと思ったので、まずは夫の不倫とモラハラの証拠をできるだけ集めて、そのうえで離婚をしようと計画しました。
不倫を反省するわけでもなく、さらにモラハラまでしてくる夫に対して、その時点で私から夫への愛情は完全に冷めていましたね。夫を泳がせるために、ひとまずは“生活費と引き換えに不倫を容認する妻”を演じました」
それから数か月にわたり、夫を泳がせながら不倫とモラハラの証拠をコツコツと集めた有紗さん。調停や裁判でも使える証拠が揃ったところで、ついに制裁をくだす日がきました。
自分の不倫を正当化するために理不尽な主張を繰り返す夫。こういった相手とは、夫婦間で問題が起きても誠実な話し合いをするのが難しいケースが多いでしょう。有紗さんのように、まずは不倫やモラハラの証拠を集めて、制裁をくだす準備をしっかり行いましょう。
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