“不倫相手との駆け落ち”なんて夢物語でした…すべてを失った「W不倫の代償」【後編】

“不倫相手との駆け落ち”なんて夢物語でした…すべてを失った「W不倫の代償」【後編】

文・塚田牧夫 — 2023.7.2
恵美さん(仮名・32歳)は、息子が通う保育園で出会ったパパ友の将太さん(仮名)と親しくなり、不倫関係に堕ちてしまいます。将太さんが妻からモラハラを受け、日に日にやつれていく姿に憤り、駆け落ちを提案。将太さんもそれに同意します。果たして二人はどんな結末を迎えたのでしょうか…。

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ついに駆け落ちを決行

「将太さんと駆け落ちをしたのは、本当に勢いだけでした。私も、夫が育児に無関心であったことに不満を募らせていたんです。それがたまたま将太さんと不倫に堕ちたことも重なり、溜めてきた思いが爆発してしまって…。
ある日、息子を保育園に送り届けたあと、“家を出ます。息子をよろしく”とメッセージを夫に送り、駆け落ちを決行しました。私はすぐさまスマホを解約し、連絡を遮断。将太さんはフリーランスなので連絡手段を断つことはできず、スマホはそのまま残したようでした」

逃避行するも暗雲が…

「私たちは地方にあるホテルに身を移し、一旦そこで生活をすることにしました。初めは何もかもが新鮮で楽しかったですね。将太さんが昼間に仕事をしている時間帯は、私は外に出かけました。海が近い場所だったので、漁港に出かけたり、市場を訪れたり。
でも、毎日出かけるうちにだんだんと飽きてきて、出歩かなくなりました。それでホテルの部屋で将太さんと一緒にいる時間が増えると、ちょっとしたイライラを抱えてしまうことも増えてきたんです」

夫と鉢合わせをして

不倫相手との駆け落ちなんて夢物語でした…すべてを失った「W不倫の代償」【後編】

「1か月も経つと、駆け落ちをしたときの勢いも当然薄れてきます。そして、お互いに我が子に会いたいという気持ちも強くなっていきました。
将太さんは時々妻と連絡を取っていたようで、妻からは“反省している”という言葉もあったようです。そうしたこともあり、どちらからともなく“いったん家に戻ろうか”という話になりました。
そして私たちはホテルを出て、帰路につくことに。二人とも早く子どもの顔が見たいという思いがあったので、帰りがけに保育園の近くを通りました。すると、なんとそこで夫と鉢合わせてしまったんです」

問答無用で離婚へ

「久しぶりに夫の顔を見て、思わず緊張が走りました。夫は将太さんにつかみかかるのでは…と思いましたが、夫の対応は思いのほか冷静で。“帰ってきたんだ”と言うだけで、将太さんには目もくれません。でも、その反応が逆に不気味でしたね。
久しぶりに帰宅し、息子とも再会。何事もなかったかのように、夜になりました。事態が動いたのは、息子を寝かしつけたあと。夫が書類を出してきたのです。実は、夫は将太さんの妻と連絡を取り合っており、弁護士を紹介してもらっていたようで、今回の一件について書面を作成していました。
私たちの悪質な行為に対する慰謝料、離婚に向けて親権の問題などが書面に書かれていました。離婚は確定で、あとは慰謝料と親権などについて決めるだけの状況となっていたのです。もう、問答無用という感じでした。
そして、私たち夫婦は離婚。親権については今も争っているところですが、今は息子は夫の実家に預けられていて、会えていません。
将太さん夫婦は、ひとまず離婚は避けたようでした。ただ、将太さんの妻から私に、慰謝料が請求されました。本当に、駆け落ちなんて夢物語でした。なんであんなことをしてしまったのかと、今は後悔しかありません」


ありえない「駆け落ちW不倫」のきっかけとは… 前編はこちら

“不倫相手と駆け落ちをした女性の告白”をご紹介しました。
不倫をした時点で何かしらの罰を受けるのは確実ですが、駆け落ちまでしなければ、ここまで悲劇的な結末は迎えなかったかもしれませんね。

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