感謝の気持ちをリストアップする
感謝をリストアップすると、幸せになれると井上さん。
「1週間を振り返って、ありがたく感じたことを日記に記してみましょう。日々の感謝を思い出すことで人から受けた優しさに気づけば、“私はこんなよい人に囲まれているんだ”、という幸福感に満たされます。1~2か月続ければ思考のクセがついて、感謝のタネを見つけやすくなるはずです」(井上さん)
また脳にもよい影響が期待できる。
「脳にはミラーニューロンなど、私が『同調細胞』と呼ぶ、環境とシンクロしやすい細胞が存在します。感謝したくなるほど優しい人を見れば、同調細胞の働きでその人にシンクロする。つまり、自分も優しくなれるのです」(加藤さん)
以下では、日常に取り入れられる具体的な方法をご紹介。
感謝したい人の名前を3人挙げる
「ありがとう、と伝えたい身近な人を3人挙げましょう。実際に電話や手紙で感謝を伝えるとか、行動に移すことも大切です。両親など面と向かって感謝するのが気恥ずかしい時は、電話で世間話をしたり、手土産を持って訪問するのもよいでしょう。行動が脳のクセを変えます。感謝の意識を持って会うことで振る舞いの端ばしに謝意が表れ、気持ちが相手にきっと伝わるはずです」(加藤さん)
感謝の日記をつける
「1週間に起こったありがたい出来事を、リストアップしてみましょう。ポイントは、1週間に1度という点。心理学者の実験によると、週に数回行うより、週1回のほうがより幸福感を得られたとか。あまり頻繁だと、感謝に慣れてしまうのかもしれません。8週間行った後は、実験を終了しても幸福感が続くそうです。人の思いやりに敏感になって、感謝上手になったのでしょう」(井上さん)