「これまで作ってきた曲は全て、自分の意思や強い想いを反映させたもので、心境が変化すれば表現も変わりました。当初は元気を届けたい一心でしたが、2年目からはラブソングに挑戦し、次第に人間らしさや足立佳奈としての表現を極めたくなり、今に至ります。こんな一つのジャンルに収まらないスタイルでいいのかと悩んだ時期も。でも改めて振り返ると、曲ごとに愛や自由、“あなた”などのテーマを私なりに探し求めた5年間でした。そこでアルバムタイトルを“Seeker(探求者)”にすると決め、制作に入りました」
本作の軸となるのは昨年4~12月に毎月連続配信リリースした9曲。
「その時どきの気持ちを毎月発信できて、すごく楽しかった! 女の子が恋する男の子に抱く想いを歌った『オーマイガール』。自分自身のスタイルを追求する『Me』。二人の視点から愛の形を探った『ゆらりふたり』。これら9曲でもさまざまな探求をしました」
ジャンルの垣根を越えて表現するうえで、唯一譲れないものがある。
「デビュー当時から一貫して大事にしているのは素直さ。私は幼少期からアンジェラ・アキさんに憧れていて、自分の生き様を表現する姿こそ、理想のシンガーソングライター像です。今は常に自分に正直に、素直な気持ちで一曲一曲に取り組めている。これが5年前から探し求めてきた私のスタイルだったのかなと。5周年という節目にこの作品を届けられることが、とてもここちいいです」
そんな心境を純度高く歌い上げたのが新曲の「今が一番ここちいい」。
「音楽活動も、友達や家族と過ごす時間も、今の生活はどの部分をとってもここちいいんです。そんな想いで作った曲で気に入っています」
今回大作を完成させた足立さんだが、探求の“旅”はまだ道半ば。
「いつか合唱曲を作りたいです。小4の頃、アンジェラ・アキさんの『手紙~拝啓 十五の君へ~』を聴いて“私の心の拠り所だ”と思えたし、今もこの曲に支えられています。だから次は誰かの心に寄り添うような曲を作りたいです」
4thアルバム『Seeker』。既発楽曲9曲に加え、新曲を3曲収録した全12曲。【完全生産限定盤(2CD+BD+ヒストリーブック+足立さんの直筆メッセージカード)】¥13,800 【通常盤(CD)】¥3,000(SME Records)
あだち・かな 1999年10月14日生まれ。シンガーソングライター。2017年、『笑顔の作り方~キムチ~/ココロハレテ』でメジャーデビュー。3月より「ADACHI KANA LIVE TOUR 2023‐Seeker‐」を開催。
シャツ 参考価格¥96,600※輸入関税込み(シモーネ・ロシャ) ファーミニスカート 参考価格¥46,400※輸入関税込み(ツインセット) スカート 参考価格¥34,900※輸入関税込み(アニン・ビン) 以上ファーフェッチ カスタマーサービス TEL:050・3205・0864 イヤリング¥17,600(フミエタナカ/ドール TEL:03・4361・8240) その他はスタイリスト私物
※『anan』2023年3月1日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・番場直美 ヘア&メイク・小野紗友美 取材、文・門上奈央
(by anan編集部)