人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今回は俳優・茅島成美さんの第2回です。最高視聴率39.9%という驚異的な人気だった、昭和時代の大ヒットドラマ『3年B組金八先生』。茅島さんは、理科教師の役を熱演しました。

期待ゼロだったはずなのに、まさかの大ヒット!!

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『3年B組金八先生』は、タイトルからも分かるように、金曜夜8時から放送されていたドラマです。実はその枠、裏に昭和の大スターの石原裕次郎さんが主演の刑事ドラマ『太陽にほえろ!』があったため、何をやってもまったく当たらない時間帯だったんですよ。しかも『金八』は、私をはじめ役者陣が全然先生に見えない人ばかり。主演の武田鉄矢さんは長髪のミュージシャンですから(笑)。私の役柄は理科の先生で、私自身は理数系がまったくダメなので、そのままでは絶対に理科の先生には見えない。プロデューサーに相談したら、「メガネをかけましょう」ということになり、初めて伊達メガネをかけて芝居をしたのをよく覚えています。

最初はみんな「どうせヒットしない」と思っていたんですが、1か月したら、なぜかドカーンと大ヒット! プロデューサーが、慌てて出演者の半年先のスケジュールを押さえていたのが印象的でしたね。

休みを経て、芝居が好きな自分を再発見。

『金八先生』が始まったのが37歳のとき。実はその前、20代のときに、結婚し子供を産みました。東映をやめ大阪に移ってからの3年間、本当に忙しく働いていたので、しばらく仕事を休んで子育てをすることにしたんです。生活が一段落したとき、誰かが私に声をかけてくれたら嬉しいな…、くらいにしか思ってなかったし、正直そんなに役者の仕事に執着はないと思ってた、自分では。ところが’75年、美空ひばりさんのマネージャーでもあるひばりさんのお母さんから突然電話が来て、「あなた仕事しない?」とお声がけをいただいて。私、いの一番に「します!」と即答したんですよ(笑)。本音のところでは、私、仕事をしたかったんだと思う。いま思うと、本当は働きたくて、ずっと悶々としていたような気がしますね。だからあれは嬉しかった。

姓名判断によると私の芸名は「一生働く名前」だそう。そんな運命だったんだと思いますし、その名前でよかったな、と思います。

かやしま・なるみ 俳優。1942年生まれ、東京都出身。子役を経て17歳で東映ニューフェイス6期生として映画界へ。代表作に『3年B組金八先生』『大好き!五つ子』など。現在『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)に、広瀬すず演じる浅葱空豆の祖母役で出演中。

※『anan』2023年2月22日号より。写真・中島慶子

(by anan編集部)

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