ティモンディ・高岸「“自分がどうなりたいか”と妄想することは大事」 スキルの高め方

エンタメ
2023.02.16
高岸宏行さんはプロ野球選手、前田裕太さんは文筆業と、芸人としてはもちろん、さまざまなフィールドで活躍し話題を呼んでいるティモンディのお二人。それぞれにアプローチの異なるスキルを高める方法やその喜びを語っていただきました!

捉え方や工夫次第ですべてがスキルアップに。

timon1

――お二人が野球と文筆に必要なスキルを高めるために、いま取り組んでいることを教えてください。

高岸宏行:僕はピッチャーなので、基本的に走り込みや体幹を鍛える運動などの体づくりと、投げる練習です。公園とか室内練習場で、15~16年の野球人生における経験から自分に合うものを精査して、行うようにしています。

前田裕太:書くことが好きだから書く、というのが本質にあるんですけど。いいアウトプットのためには、いいインプットが必要だと思いますが、ただ、その時の自分なりの感性で頑張って表現をすることも大事なのかなと。例えば1年前より今の方がボキャブラリーの量は多いですが、1年前の文章もそれはそれで面白くて。若手社員には若手社員の良さがあるといいますか(笑)。自分の文章に向き合い、いいところを活かす努力が大事なように感じています。

――忙しい中でのスキル磨きやインプットはさぞ大変かと思いますが、どのようにして時間を捻出しているのでしょうか?

高岸:お芝居のお仕事をしている時だって空き時間があるし、バラエティ番組の中で球を投げることもある。それに野球の試合に出場している時も練習といえば練習です。僕は自分がやってきたことが仕事になっている恵まれた環境ということもあり、捉え方次第、工夫次第でいくらでも時間は作れるし、すべてが練習とつながっているんです。

前田:もし、インプットする時間がなければ楽しみにして、置いておくこともいいのかなって。例えば、僕は映画を映画館で観ることが好きなんですけど、時間が確保できない時は、“空いた時間ができたら行こう”と意識的に楽しみにしておいて、お腹をすかせてごはんを食べるように一番いいタイミングで観る。同じインプットでもワクワク度が高ければ高いほど、吸収率が上がる気がするんです。

高岸:僕は、夢だったり、こうすれば楽しそうだなという目標があれば、どうしてもやりたくなっちゃうんです。例えば、球速150km/hを投げられたらもっと楽しくなるだろうなと思う。そのためにできることを考えて没頭する時間はワクワクするし、人生に輝きが生まれる、自分を肯定してくれるものになります。人生に彩りが生まれそうというのがモチベーションにつながっているのかなと。“自分がどうなりたいか”と妄想することは大事だと思います。

前田:モチベーションがないという人もいるでしょうし、一定して続くものでもないと思いますが、僕たちは生まれたその瞬間から終活が始まっているわけじゃないですか。そういう意識を持つと、うかうかしてられないな、自分のやりたいことをやろうという気持ちが芽生えやすくなるはずです。好きなことをしよう、そのために必要なことをやらなきゃなって。

――お二人が新たに興味を向けていることを教えてください。

前田:最近は物理が面白いなと思い、科学雑誌『Newton』を読んだりしています。あと、この間ショッピングセンターで薬の構造式みたいなものを模したキーホルダーが売られていて、薬学もいいなと。ちょっと形が違うだけで毒性のあるものが体にいい薬になったりするらしいんです。掘り下げるかどうかは保留中ですが、楽しそうだと思ったことはメモしておくようにしています。

高岸:僕は全部です。目に入るものすべてに興味が湧きます。その中でも特に人ですね。自分以外の人をみんなすごいと思っているので、歩んできた人生や夢などを聞いてみたいと常に思っているし、いつまでも話を聞いていられます。

――それぞれに違ったアプローチでスキルを高めているお互いの姿を見て、刺激を受けることもあるのでしょうか?

高岸:前田は、映画、本、ゴルフ、猫といろんなことに興味を持っていて知識があり、だいたいのことを知っていて、どんな人とも話せるんです。ビール一つとっても製法はこうだとか、惑星の位置関係がどうだとか。それは、興味を持ったことに対して怖がらず、億劫にならず取り組んだ結果ですよね。興味とアクションの結晶だなって。挑戦して無駄なことはないんだとあらためて思います。

前田:高岸は、僕とは違うコツコツタイプの人間なんです。僕は1歩目を踏み出すところから、“最初にしては上手じゃん”というところまで行くのは早いけど、その先に至ることが少ない。階段を1段ずつ上がることに楽しさを感じられない性格だから、あらためて、よくコツコツできるなぁと。お互いが持っていないものを持っている、いいコンビだなと思います。

――最後に高岸さんから、スキルを身につけようとしている読者へエールをお願いします!

高岸:自分の興味のアンテナや心の琴線に触れたことがあれば、どんどん挑戦してほしいです。動き出すことに価値があり無駄なことは決してない。そんなあなたを応援していますし、やればできる!

ティモンディ お笑いコンビ。2015年結成。高岸宏行(写真右)さんが応援、前田裕太(写真左)さんがツッコミを担当。高岸さんはプロ野球独立リーグのルートインBCリーグ・栃木ゴールデンブレーブスに所属。『ハレバレティモンディ』(STV)、『ティモンディの決起集会』(FM愛媛)などに出演中。

※『anan』2023年2月22日号より。写真・市原慶子 ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER) インタビュー、文・重信 綾 構成・野尻和代

(by anan編集部)

PICK UPおすすめの記事

MOVIEムービー