にしな「拗らせてる主人公が多いです (笑) 」 セカンド・アルバム『1999』を語る

エンタメ
2022.08.01
セカンド・アルバム『1999』をリリースする、にしなさん。突き抜けるハイトーン・ボイス、バラエティ豊かな曲調、そしてオリジナリティ溢れる言葉のセンスが更に極まった一枚に仕上がった。

相手への気持ちを拗らせてる、そんな主人公が多いです(笑)。

Entame

「曲作りは妄想が多いです。メロディができて、何となく世界観をイメージしたら、主人公を動かして、見える景色を切り取っていく。飽き性なので、その時どきのブームで言葉に重きを置いた曲や楽しい曲、ノリ重視の曲など、色んな曲ができます」

青春と別れを〈さらば友よ、忘れてしまえよ〉と強く美しい言葉で描き切ったのは「青藍遊泳」。

「私は一人での活動と並行して、バンドやグループでの活動もしていました。ここからはソロ活動に集中しようと思った時に書いたのがこの曲。当時、入っていたグループのラストライブのBGMでスタッフさんが、私に向けてユニコーンの『すばらしい日々』をかけてくださって。あらためて曲の歌詞を読んでメッセージを受け取りながら、みんなと違う道に進むのは寂しいけど、ここから先は瞬間的にみんなのことを忘れるくらい夢中になって前に進んでいけたらいいなと思って書きました」

知人のエピソードをもとに描いた「ワンルーム」など、苦くてリアルな恋愛感情を歌った曲も聴きどころ。

「相手を想う気持ちが強すぎて、拗らせてる主人公が多いです(笑)。曲に描いたヒリヒリとした感情を歌う時には、やっぱり自分にも同じ血が流れている感じがします」

そして今作のラストに収録されたのはタイトル・チューン「1999」。

「1999年当時の記憶は全然ないんですけど、ノストラダムスの大予言って信じる人も信じない人もいたと思うんです。でも今、もし明日、地球が滅亡するとして、戦争しようと思う人っていないんじゃないかなと思って。きっと好きな人のことを想ったり、美味しいものを食べたり、そういう素敵な時間を過ごすんじゃないかな。この時代でも希望に溢れる曲を作りたいと思って、多幸感のあるサウンドで仕上げました」

飽き性だけに(!?)趣味や集めているものも多いという、にしなさん。最近気になっているものは?

「カラフルで可愛い石がたくさんある海岸があると聞いたので、行って石を拾いたいですね。収集癖があるのか、ステッカーやボタンなど、いろいろ集めてます(笑)」

Entame

2nd AL『1999』【初回限定盤(CD+Tシャツ+フォトブック)】¥8,800 【1999枚限定盤(CD+BD)】¥5,500 【通常盤(CD)】¥3,300(ワーナーミュージック)

にしな 1998年7月25日生まれ、東京都出身のミュージシャン。Spotifyが注目するニューカマー「RADAR:Early Noise」に選出された。この夏はフェスなどに多数出演。

※『anan』2022年8月3日号より。写真・嶌原祐矢 スタイリスト・村井素良 ヘア&メイク・山口恵理子 取材、文・上野三樹

(by anan編集部)

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