“わからない”ことがお金の不安のもと。
いろいろ心配なことが多い今の時代。お金に対する不安があるかどうかanan総研メンバーに聞いたところ、なんと88%の人が「Yes」と答える結果に。
「人生100年時代といわれる現在。老後35~40年、年金をもらいながら貯蓄を切り崩して生活しなければなりません。また、終身雇用制度が揺らぎ、今の仕事がいつなくなるかという心配もあると思います。ほかにもお金の不安に繋がるニュースを目にすることも多く、このままで大丈夫なのかと危惧する気持ちは誰しもあるのではないでしょうか」(ファイナンシャルプランナー・西山美紀さん)
ただ、その不安も“漠然と”しているのが問題とのこと。
「たとえば老後は2000万円必要なんて聞くと思いますが、生活コストを下げれば2000万円も必要ない、という人も出てくるかもしれません。また、30代など早い段階からムダを見直し、預貯金だけでなく、資産運用を始めるなど、今の時代に適したお金の知識を得て増やす工夫をすれば、徐々に不安もなくなりますよ」
痛みのない固定費のカットでまずはムダの見直しを。
手始めにやりたいのは、家計のムダを見直すこと。節約なんて辛い…と思う人もいるかもしれないが安心を。痛みがなく、比較的大きくコストカットができる固定費がこの3つ。
スマホ料金
大手キャリアから乗り換えると、スマホ料金が半額以下に!?
西山さんのリサーチによると、docomoなど大手キャリアのスマホを使っている人の1か月の料金は8000円前後というケースが多いそう。「格安SIMなどに変えれば、半額以下にすることも。5年間で24万円ほどの差になるのは大きいです。電波は大手キャリアと遜色ありませんが、料金が安い分、機能が削られるので、確認しつつ選びましょう」(西山さん)
大手キャリアの格安プラン
povo(au)、ahamo(docomo)、LINEMO(SoftBank)
ネットはたくさん使いたいし、今すぐ安くしたい!
・手続きはネットでのみ
・基本的に20GB使用可能(他のプランも)
・キャリアメールなし
大手キャリアの別ブランド
UQモバイル(au)、ワイモバイル(SoftBank)
ネットは賢くWi-Fiと使い分けつつ、キャリアメールも使いたい!
・店頭相談可能
・家族割やキャリアメールも使える
・3GB~プランあり
格安SIM
マイネオ、イオンモバイルなど
ネットはWi-FiでOK。とにかく料金を抑えたい!
・スマホ機種は基本的に自分で用意
・1GB~
・キャリアメールなし
サブスクサービス
3か月を目安に使っていないサービスは解約を検討して。
クレジットカード払いなどで、無意識のうちに月々支払っているコストが本当に必要なのかを見直すのも、ムダの削減に有効。「動画配信サービス、アプリの有料会員など、3か月を目安に、その間ほとんど使っていないサービスは、再入会費が無料なら一度解約するのが賢明。また使いたくなった時に、再加入するといいと思います」
忘れがちなサービス一覧
・アプリの有料会員
・動画配信サービス
・ジムなどの習い事
電気料金
電力自由化により各社お得プランが続々と。
「サービスや条件は異なりますが、電力会社を乗り換えると、月1000円ほど安くなるケースがあります。ガスやスマホとのセット割を利用すれば、それ以上ということも。使い勝手や安全性はほぼ変わらず、手続きはネットでOKという会社も多々あるので、検討する価値は大いにあり。エネチェンジなど比較サイトで検証してみて」
注目の電力会社
ハチドリ電力
大手より割安な料金設定/CO2ゼロの自然エネルギー100%/電気代の1%を社会貢献活動に寄付
ミツウロコでんき
シングル応援プランあり/自社のソーラー発電など再生可能エネルギーを含む
Looopでんき
基本料金0円/契約アンペア容量が大きい家庭にも向く/一部地域でガスとのセットプランあり
西山美紀さん ファイナンシャルプランナー、コラムニスト。2児の母。女性の生き方やお金、仕事、子育てなどをテーマに取材を重ね、女性誌を中心に活躍中。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)など。
※『anan』2021年12月29日号より。写真・土佐麻理子 イラスト・docco 取材、文・保手濱奈美
(by anan編集部)