漢方×栄養学で、季節の不調や悩みを解決
【体を作る漢方の3要素“気・血・水”】
・気…活動エネルギーの中心/「元気」や「気力」の気/免疫系を整える
・血…各組織、内臓を活性化する/神経系(自律神経)を整える/栄養や酸素を体中に届ける血液
・水…血液以外の体液/体内の水分の巡回と回収/内分泌系(ホルモン)を整える
風邪のときに試したい“食薬”レシピ
発熱…リンゴとわかめの酢の物で炎症を抑える。
【効果的な不調要素:水】
リンゴは熱で発汗した体の渇きを潤したり、疲労回復効果のあるクエン酸やポリフェノールが含まれている。ビタミンCを含む皮ごと一口大に。わかめにも、体のほてりを取る清熱作用がある。水で戻し、2つの食材を酢で混ぜると、あっさりいただける。
せき…レンコンと生姜の味噌汁でバリア機能を高める。
【効果的な不調要素:水、気】
レンコンは“肺”に潤いを与える食材。喉の炎症を抑えるタンニンや抗酸化作用のあるビタミンCも豊富で、免疫を活性化させてくれる。これを具材にしたお味噌汁に、抗菌作用のある生姜を入れれば、せきも落ち着いてくるはず。生姜はすりおろしでも千切りでも。
鼻水…切り干し大根と生姜の酢の物で潤いを。
【効果的な不調要素:水、気】
寒さやアレルギーで鼻水が出るのは、大切な防衛反応ではあるけれど、対処するには、栄養素がギュッと凝縮されている切り干し大根。水で戻さず、そのまま食べやすい大きさにカットしてビニール袋へ。醤油、お酢、少量の水、おろし生姜を入れてなじませ、5分置く。
悪寒・関節痛…ささみとネギの茶碗蒸しで寒気を発散!
【効果的な不調要素:気】
寒気を感じるほど体調が悪い時は、喉を通りやすい茶碗蒸し。具には力の源である“気”を補う鶏のささみ、寒気を発散させるネギを。ささみはレンジで加熱してからほぐし、茶碗に5cm長さに切ったネギと入れ、出汁、溶き卵、醤油、みりんを加え、レンジで火を通す。
大久保 愛さん 漢方カウンセラー、薬剤師。北京中医薬大学で学び、国際中医美容師の資格を取得。主な著書に『1週間に1つずつ 体がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。
※『anan』2021年11月24日号より。イラスト・川合翔子 取材、文・小泉咲子
(by anan編集部)