「今日の私、最高!」と言う! やる気のスイッチを押すコツ4つ

2020.8.6
興味のあることや将来の夢、新たなチャレンジなどなど。やってみたいことはたくさんあるけれど、さっさと踏み出せる人はそうはいません。迷ったり思い悩んだり、勇気が出ないときに、背中を押してくれるアイデア&アクションをご紹介。まずはここから始めましょう!

ワクワクする気持ちが作れたら怖いものはない!

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「人は、“楽しい”ことであれば寝る間を惜しんでやりますが、一方で“つまらない”と認識していることに対しては、なかなか体が動かない」

と言うのは、金メダリストなどを支えた経験もある、メンタルスキルコーチの飯山晄朗さん。動き出せないときには、意図的に自分のマインドを“楽しくてワクワクを感じている”、つまり“快”の状態に持っていくことが大切。

「私たちの脳は、自分が言った言葉や作った表情、体の動きなど、“自分がとった行動”を信用し、それに影響されるようにできています。まずは嘘でもいいので、“今日の私、最高! 楽しい!”と口に出し、ニコッと笑ってみてください。それを何度も繰り返すと、脳も“楽しい!”と感じ“快”を感じている状態になり、やる気ホルモンといわれるドーパミンの分泌も促され、自然に体が動くようになる。ワクワクする気持ちが作れたら怖いものはない!まずはそのように、行動に出る前に、ポジティブな方向に感情を持っていける癖をつけましょう」

人はいざ動き出そうとするとき、夢ややりたいことが大きければ大きいほど、怖じ気づいてしまう、と飯山さん。

「大切なのはそこで諦めてしまわず、まず動いてみること。今回紹介しているスイッチはすべて、小さな一歩を踏み出すためのアクション。まずはこれで足を出し一歩ずつ進んでいくことが、将来の目標達成につながります。すべてのスイッチを入れなくてももちろんヨシ。1個でも2個でも押してみて、自信をつけてくださいね」

SWITCH1:足かせになる“短所”を“長所”に変える。

ACTION:弱点に対し、“だからこそ、こんなことができる”と書き出してみる。
やりたいことがあっても、“どうせ私になんかできない”“どうせ私がやっても失敗する”というように、自分の短所に目がいきがちな人は、なかなか行動に移せない。

「でも実は短所は、視点を変えれば長所にもなり得る。例えば“短気”であることは、一方で“短気だからこそ仕事をさっさと終わらせることができる”し、“優柔不断”は“だからこそ思考が深い”ともいえるわけです。自分の短所だと思っていることを書き出し、その次に“だからこそ、こんなことができる”と、長所に変えて書いてみる。すると短所への意識が変わり、行動する勇気が湧いてきます。たくさん書いてみるといいですよ」

SWITCH2:自分の“得意”を知って、夢につなげる。

ACTION:友達や周囲の人に、「私の長所って何?」と聞いてみよう。
変わりたいと思ったり、やりたいことがあっても、何から手を付けていいのかわからないから踏み出せない、という人も多いはず。

「まずは自分の得意なことから始めてみて。とはいえ自問自答しても、なかなか長所が思い当たらない人も多いはず。そんなときは、友達や同僚など、あなたをよく知っている人に『私の長所って何かな?』と聞いて、客観的に長所や得意分野を洗い出し、そこから“自分の売り”を考えてみるといいと思います。例えば職場などで、定期的にお互いの良いところを評価し合うような機会を持つと、思いもよらなかった長所が見つかり、才能を伸ばせるきっかけになりますよ」

SWITCH3:動かない自分への“言い訳”や“甘え”を捨てる。

ACTION:思い立ったら“○○したい”ではなく、“○○する!”と言い切る。
あれやりたいな、これもしたいな。頭の中はそんな希望でいっぱい。でもそういう割に動かない人、結構いるはず。

「“したい”という言葉は希望であって、そこには“○○したい、でも今は無理”であったり、“○○したい、でも難しい”というように、言い訳や甘えが入っている。心のどこかに、“叶わないかもしれないな”との思いがある。本気で動くためには、言い訳や甘えを捨てるべき。紙を用意し、“○○したい”ではなく、“○○する!”と言い切り型で書く。冒頭で言ったように、書く、書いたものを読むという“行動”によって夢を実現するイメージが生まれ、行動に移せます」

SWITCH4:“大きな目標”を“小さな目標”に細分化。

ACTION:目標まで半年、3か月、1か月…と、細かくスケジュールを書き出す。
例えば“起業してお店をオープンする”という夢があるとします。でもいきなり明日お店を開けられるわけはなく、オープンに向けてクリアすべきことがいろいろあるもの。

「目標が大きいほど難易度は高く、一度ではとても到達できない。その山の高さに戦意喪失し、踏み出す以前に諦めてしまうパターンも大いにある。スタート前に心が折れないために、まずゴールまでのスケジュールを細かく設定し、そこまでに“今の自分でもトライでき、乗り越えられる目標”をたくさん立て、少しずつクリアしていく道筋を作ることから始めましょう。書き出すことで、夢に向かって今やるべきことが見えてきます」

飯山晄朗(じろう)さん メンタルスキルコーチ。オリンピック金メダリストの高木菜那選手のコーチも務める。著書に『超メンタルアップ10秒習慣 心がどんどん強くなる』(大和書房)など。

※『anan』2020年8月5日号より。イラスト・岡田 丈 

(by anan編集部)