タナダユキ監督が2009年に自身初のオリジナル小説として発表した同名作品を自ら映画化した『ロマンスドール』。この作品に出演する高橋一生さんにお話を伺いました。

ふたりの言葉ではない間や目線のやり取りが大事な作品だった。

19

恋愛って人が成長する根源的なものでもあると思うんです。若い頃の衝動的な恋は、どこか野性の本能に近いけれど、大人になるとそれだけで突っ走ることはできなくて、自分自身がこの先、生きていくこととか仕事のこととか、いろんなことを考えてしまう。『ロマンスドール』の、そんな人間の重層的な部分が描かれているところに惹かれました。

[gunosy]
2020年を“怖い”と感じる人へ…石井ゆかりの助言とは?もチェック!![/gunosy]

タナダさんは、俳優のことを信頼して任せてくださる方。監督によっては、最初にカメラワークを決めて、そのフレームの中での芝居を求めるかたもいらっしゃいますが、タナダさんは逆。俳優を信頼してくれているんだと思います。それぞれのやり方があり、どちらが正しいというわけではないのですが、フレームのことを考えず自由に動けるほうが僕自身は芝居がしやすくはあります。ただ、俳優に任せれば、監督自身の世界観から外れてしまう心配もある。タナダさんの素晴らしいところは、俳優に委ねながらも、その芝居をきちんとご自身の世界観のなかに収めてくれるところ。それは柔軟でありながら、ブレない芯をお持ちだからなんだと思います。

哲雄と園子は、テーブルの上で会話しながら、同時にテーブルの下の見えないところで口に出さない言葉をやり取りしているようなところがあります。語らないけれど、間や目線で伝わる何か…今回、タナダさんが大事にされていたのは、そんな口に出さない部分だったと思っています。

蒼井優ちゃんは一緒にお芝居をやっていて非常に楽しい相手でした。僕は、俳優というのは台本に書かれたことを自分なりのニュアンスに解釈して提示する職業だと思っているんですが、優ちゃんもたぶんそういう人。言葉よりも先にまずはやってみるタイプのかたなので、躊躇なく自分の思う哲雄と園子を提示できたんです。そうやって、お互いに思う居心地の良さや夫婦っぽさを感覚的に探り合って作っていった気がします。優ちゃんは、本番ギリギリまで違う話をしていても、すぐに役にスイッチングできる。僕としては、哲雄と園子になれるスイッチを握られていたような気がします(笑)。

どんなに素晴らしい恋もいずれは変化するもの。

37

美大の彫刻科を卒業しフリーター生活をしていた哲雄(高橋)。ひょんなことからラブドールを製作する「久保田商会」で働き始め、徐々にその面白さにのめり込んでいく。

38

ある日、生身の女性の乳房の型取りをする話が持ち上がり、医療用と偽ってモデルを雇うことに。そのモデルの園子(蒼井)に一目惚れした哲雄は、その日に告白するのだった。

39

1年後にふたりは結婚するが、哲雄は園子に自分がラブドール職人であることを言い出せずにいた。そんななか、工場が忙しくなり、次第にふたりはすれ違うように。©2019「ロマンスドール」製作委員会

たかはし・いっせい 1980年12月9日生まれ、東京都出身。タナダさんとは、‘17年の資生堂のショートドラマ『Laundry Snow』以来。2月より舞台『天保十二年のシェイクスピア』に出演。

ニット¥32,000(ウィーウィル/ウィーウィル ギンザ TEL:03・6264・4447) パンツ¥42,000(08サーカス/08ブック TEL:03・5329・0801)

※『anan』2020年1月15日号より。写真・野呂知功(TRIVAL) スタイリスト・秋山貴紀 ヘア&メイク・田中真維(マービイ) インタビュー、文・望月リサ

(by anan編集部)

池田エライザさんのヘルシービューティのヒミツ

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

Today's Koyomi

今日の暦
2026.2.
26
THU
  • 六曜

    仏滅

⼤事な決断に当たっては独断専⾏しないで、相談し、賛同を得ることを⼼がけて。また、問題の芽を早めに摘み取り、適切にコントロールすることが成功の鍵です。そのうえで⾃分の役割を⾃覚して、周りを⽀える広い視野を持ちましょう。慎重な備えと責任ある振る舞いがトラブルを回避し、⼤きな安⼼と調和をもたらします。

エンタメ

Recommend

こちらの記事もおすすめ

【From Editors】加藤シゲアキさんの才能に惹かれ、人が集まる理由
【From Editors】加藤シゲアキさんの才能に惹かれ、人が集まる理由
Entertainment
RIIZE、K-POPボーイズグループ史上最短で東京ドームへ。涙と笑顔、感謝に溢れた最⾼の夜
RIIZE、K-POPボーイズグループ史上最短で東京ドームへ。涙と笑顔、感謝に溢れた最⾼の夜
Entertainment
テレンス・ラウ&セシリア・チョイの初共演作『幻愛 夢の向こうに』がついに日本公開
テレンス・ラウ&セシリア・チョイの初共演作『幻愛 夢の向こうに』がついに日本公開
Entertainment
求めていた答え、大放出。|酒寄さんの一目ぼれ読書記録・第6回
求めていた答え、大放出。|酒寄さんの一目ぼれ読書記録・第6回
Entertainment

Movie

ムービー

Regulars

連載