読むと一緒に街歩きをしている気分になれる。お散歩マンガ『ぐるぐるてくてく』の著者・帯屋ミドリさんに話を聞きました。

散歩部の女子高生ふたりがぐるぐる街歩き。それだけでなぜか面白い。

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豊島南高校散歩部の主たる部員は2年生の相生葵(あいおい・あおい)と1年生の小路歩(こみち・あゆむ)のふたりだけ。学校がある池袋周辺の名所やユニークな建物などを、紙の地図を片手に訪ね歩くふたりを目で追えば、まるで一緒に街歩きしているような気分! そんな楽しいお散歩マンガ『ぐるぐるてくてく』の著者が、帯屋ミドリさん。

「上京してきて初めて住んだのが雑司が谷。学生時代から池袋や目白など周辺を僕自身もぐるぐるしていました。穴場も含めて東京の中でいちばんよく知っているエリアだし、思い入れもあるので、葵と歩にまずはそこを歩いてもらおうと」

ふたりが訪ねるのは、東京・豊島区南池袋に位置する日本初のマンション一体型本庁舎「としまエコミューゼタウン」や池泉回遊式の日本庭園「目白庭園」といった一種のランドマークから、日本のガウディと呼ばれる建築家・梵寿綱(ぼん・じゅこう)氏デザインのビルなど隠れた名所まで、いろいろ。

「マンガなので、説明的にしたくないですね。なるべくふたりの普通の会話の中で、その場所の魅力を伝えていけたら…と思うんです」

なんといっても目を瞠るのは、驚異のリアリティとレトロな温かみが共存する絵のタッチ。

「だいたいのストーリーが決まったら、その散歩ルートに沿って写真を撮りに行くなど資料を集めます。それを参考に、細かい線などもみなフリーハンドで描いています。凝ったディテールが続く建物とかはやはり大変。アイデアを練っている段階では『絶対この建物を描こう』と燃えているんですけれど、実際描く段になると『なんでこれを選んじゃったのかな』と後悔半分(笑)」

2巻に入り、葵と歩の友人たちが、飛び入りで散歩に交じるように。

「新しいメンバーが加わると、同じ場所に行っても、違う感想が出てきたりするもの。人それぞれの散歩道というか楽しみが広がれば、読者にも喜んでもらえるかなと」

このマンガを描いている間にも、再開発などが進み、すでに変わってしまった場所もあるらしい。

「だからこそ、なくなる前にマンガで残しておきたいという気持ちもありますね。なので『読んでここがステキだったので行ってきました』とツイッターとかでリプをもらうと、最高に嬉しいです」

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帯屋ミドリ『ぐるぐるてくてく』 2巻では、池袋中心からお散歩エリアを少し拡げて、埼玉県の彩湖周辺や、東京・巣鴨地蔵通り商店街なども探訪。本作は、LINEマンガで連載中。LINE Digital Frontier 580円。©Midori Obiya/LINE

おびや・みどり マンガ家。愛媛県出身。2012年、ちばてつや賞ヤング部門準大賞を受賞。著書に『放課後ミンコフスキー』、『サヨナラさんかく』など。

※『anan』2019年11月6日号より。写真・中島慶子 インタビュー、文・三浦天紗子

(by anan編集部)

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