クレイジーという個性が光る最強にカワイイ女の子たちが次々と登場する、川夏子さんが描いたコミック『boy meets“crazy”girl』。
漫画

狂気、というとドキリとしてしまうけれども、ちょっと度が過ぎてしまったり、自分をコントロールできなくなるようなことは誰にでもある。特に恋をしているときは、そんな内面に潜んでいる狂気という名の素顔が表に出やすいのかもしれない。

「最初はボーイミーツガールという普遍的なテーマで、いろんなパターンを描いてみようと思っていました。そしたら私が魅力を感じる女性には、自然にcrazyという冠がつくことに気がついて。昔から強い思いを持つ人に惹かれる傾向があって、その強さはなぜか、“普通”のカテゴリーから外されてしまうことが多いんです。最初にcrazyとカテゴライズすることで、力強さや優しさを制約なく描きたいと思いました」

この短編集に出てくるのは、大好きな男の子の服装や髪型を完コピしてしまう女の子、片思いしている先輩の前で思い出の品を容赦なく燃やす女の子、一日に何度も外見を大胆に変える女の子など。突飛な行動も、根本にある思いがちらりと見えると、とても愛おしく感じてしまう。

「社会にはいろいろな制約があるので、正直に出せない思いもたくさんありますよね。そうやって押し殺している欲求をまっすぐ伝えたら、どんなことが起こって、相手はどう反応するのか。キャラクターの正直な思いが曲がってしまうことのないよう、気をつけながら描きました」

奇をてらったり、物語を盛り上げることを目的とした突飛さではないから妙にリアルだし、不器用な愛情表現を受け止める相手の反応もいちいち絶妙。著者初の単行本なのだが、繊細な感情表現や人間関係の描き方は、すでに持ち味となっている。

「自分の少し前を歩いているキャラクターがしゃべっていることを、逃さないようビデオに撮っている感じで物語を作っています。短編は、自由に布を裁つように物語を切り取っていけるのが楽しさであり、難しさとも思っています。切りすぎて、後悔することも多いのですが(笑)」

今後も“つながり”を描いていきたいという川夏子さん。まずはデビュー短編集で、新たに登場した才能を存分に味わっておこう。

漫画
女の子のさまざまなクレイジーな部分を切り取った9つの短編と、男同士の出会いを描いた2編。極端な部分を持っている人ほど、魅力的に見えるからステキ。祥伝社 900円 (C)川夏子/祥伝社フィールコミックス

かわ・なつこ マンガ家。2013年「純愛サンプル」で『on BLUE』よりデビュー。『FEEL YOUNG』でも短編を発表。na名義でイラストを執筆することも。Twitterは@n__atuco

※『anan』2018年2月21日号より。写真・水野昭子 インタビュー、文・兵藤育子

(by anan編集部)


#悩みについてチェック!
#漫画の記事を読む!
内側からも美しくなる! いま注目の「空手」が生み出す カラダ、ココロの美しさ。

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

Today's Koyomi

今日の暦
2026.3.
11
WED
  • 六曜

    ⼤安

  • 選日

    ⽉徳⽇

周囲の状況が不安定でも、それに流されず、⾃分らしく凛と過ごすことが⼤事な⽇。今は内⾯を磨き、実⼒を蓄える時です。才能が⽬⽴って嫉妬されたとしても取り合う必要はありません。速やかに、そして穏やかに距離をとって無⽤なトラブルを回避すること。その賢明な姿勢が功を奏し、やがて培ってきた⼒が⾝を助けてくれます。

エンタメ

Recommend

こちらの記事もおすすめ

Today's Update
最先端のライブ配信とは? ライブ配信アプリ「mikke LIVE(ミッケライブ)」のライバーが直伝!
最先端のライブ配信とは? ライブ配信アプリ「mikke LIVE(ミッケライブ)」のライバーが直伝!
Entertainment
PR
学食でうどんのように(?)もつれ、絡まる恋のゆくえ。えすとえむ『うどんの女』
学食でうどんのように(?)もつれ、絡まる恋のゆくえ。えすとえむ『うどんの女』
Entertainment
野球世界一の座をかけた戦い。侍ジャパン連覇なるか!? WBC開幕
野球世界一の座をかけた戦い。侍ジャパン連覇なるか!? WBC開幕
Entertainment
誰かに宛てた手紙のような、熱量と愛情を込めて。Furui Rihoのニューアルバム
誰かに宛てた手紙のような、熱量と愛情を込めて。Furui Rihoのニューアルバム
Entertainment

Movie

ムービー

Regulars

連載