ベッドにもぐって…「セックスレス」になりそうなカップルの特徴 レスなひとびと

文:三松真由美 イラスト:犬養ヒロ — 2019.1.24
現在大量発生中のレスなひとびと、いわゆる「レスびと」の相談内容を、TVや雑誌など多くの媒体で活躍中の、恋人・夫婦仲相談所所長の三松真由美さんにうかがいます。セックスレス、恋愛レスと、レスにもいろいろある。今回は、エッチどころか、会話さえ「レス」状態の彼がいるアラサー女子。結婚前提に付き合いはじめて2年、このままゴールインしていい? 三松先生の解決策は?

【レスなひとびと】vol. 13

会話レス彼氏を持つ真希(27歳)
「エッチしろ」「結婚しろ」と迫っても無言スルーで不安度100パー。

#13

明日から2連休。残業ありありアパレル勤務の真希にとって、ゆっくりできるまたとないチャンス。この際部屋を一気に模様替えしようと思い立ち、新しい棚とカーテンを通販でポチった。
「真希、そこのお茶、取って」
背後から命令は、付き合って2年になる彼氏の涼太から。今日は3週間ぶりに、涼太の家に泊まりにきていた。

ペット茶をわけ合いながら涼太にベトっとすり寄る。チュを期待しながら。
「りょうちゃーん、明日、よろしくね」
「明日? なんかあったっけ」
「うちに来て、棚の組み立て手伝ってくれるって約束したじゃん。明日、休みだよね?」
「ごめん、朝からサバゲー行くって約束しちゃってて……」
「ええっ! サバゲーとかやってんの? 知らなかったし」

目も合わせず、さくっとベッドにもぐる涼太。背中を向けて丸くなり、スマホをいじりはじめる。

言ったこと、ぜんぜん覚えてないんだから。というか最近、ぜんぜんちゃんと話せてない! そんな言葉を、ぐっと飲み込む。夜中の1時、今から言い争いをする気力はない。

涼太は口数の多いほうではなかった。それにしたって、と思う。会うのも電話も最低限。LINEも「リョ」「うん」「○日行く」って、短文にもほどがある。せめてラブスタンプの1個くらい追加してほしい。今日だって久々のお泊りなのに、もう寝るってか?! エッチはどうした、エッチは! しろよ! いい気持ちにさせてくれよ!

結婚を前提に付き合い始めたはずなのに、こんな状態で本当に一緒になっても大丈夫だろうか。涼太に、そんな気はある……? もやもやを抱えながら、ベッドに入る。

「……ねえ、そのサバゲーって、誰と行くの?」
「昔のバイト先の仲間」
「昔のバイトって?」
「コンビニ」
「へえ、コンビニでバイトしてたことあったんだ。いつごろ?」

涼太の友達関係も過去のバイトも、知らないことだらけ。これで結婚できるのか。なにか隠してないか。

返事をしないまま丸くなっている涼太。真希は朝まで眠れそうにない。


会話の少ないカップル、いますね。「無口だからしかたない」と放置すると、お互いの思い込みが膨らんで2人の関係はどんどんと冷え込むことに。結婚どころではありません。流れで結婚したとしても、「会話レス夫婦」は「セックスレス夫婦」の前段階。ある調査では仲良くない夫婦の一日平均会話時間は40分しかないという数値が。

・一緒に過ごしているのに、お互いスマホに夢中
・電話もメールもLINEもしない期間が1週間以上
・話題を振るのは、いつもワタシ
・話しかけても ”2秒返事” しか返ってこない
・何考えてるかわからないと思うことが今まで3度以上あった
・話す時、目を合わさないことが多い

思い当たることが2個あれば、立派な会話レスです。会話レス彼への対処法は多々あれど、おすすめは『刺激』を与えること。

「友達カップルとのWデート」で、無口な彼氏がはしゃいだという報告を何事例も聞いています。異質の二人に「気を遣う」ことで何かを話すようになる。同世代の男と比べられるのを気にする。

そうそう、昔、有名な官能映画の監督さんが「セックスレス夫婦には、知り合い夫婦のセックスを見せれば、意外に燃える」とおっしゃいました。いや、それ罪になるでしょう。四人の同意があればいいのか?! いや、ひとさまのヒメゴトを見るのはいけません……。

「Wデートで、友達カップルがいちゃつく姿を会話レスな彼氏に見せろ」

三松 真由美 
恋人・夫婦仲相談所所長・コラムニスト。バブル期直後にhanakoママと呼ばれる主婦の大規模ネットワークを構築。その後主婦マーケティング会社を経営。主婦モニター4万名を抱え、マーケティング・商品開発・主婦向けサイト運営に携わる。現在は夫婦仲、恋仲に悩む未婚既婚女性会員1万3千名を集め、「ニッポンの夫婦仲・結婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。「セックスレス」「理想の結婚」「ED」のテーマを幅広く考察し、恋愛・夫婦仲コメンテーターとして活躍中。講演・テレビ出演多数。日本性科学会会員。ED診療ガイドライン作成委員。20代若者サークルも運営し、若い世代の恋とセックス観にも造詣が深い。

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