TOMORROW X TOGETHERが9か月ぶりにカムバック! 『The Name Chapter: TEMPTATION』は夢の章、混沌の章に続く3番目の章。

取材・文 尹 秀姫 — 2023.1.30 — Page 1/2
TOMORROW X TOGETHERが2023年1月27日に5th Mini Album『The Name Chapter: TEMPTATION』をリリース。カムバックの前日に、韓国・ソウルのCOEX Auditoriumでメディアショーケースが行われました。その様子をレポートします。

9か月ぶりのカムバで大盛り上がり、T X Tによるアルバム楽曲紹介!


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【ペンになってもいいですか!?】vol. 176

TOMORROW X TOGETHERが昨年2022年5月にリリースした『minisode 2: Thursday’s Child』以降、約9か月ぶりにカムバック。昨年は初のワールドツアーを終えて、ロラパルーザとサマーソニックといった音楽フェスティバルにも参加。アメリカミュージカルアワードのレッドカーペットも経験した。

これまで自身の物語を曲に込めることで高い共感を呼び起こしてきたTOMORROW X TOGETHERだが、今作の『The Name Chapter: TEMPTATION』というアルバムは以前の夢の章、混沌の章に続く3番目の章となる。メディアショーケースでは新たなアルバムについてメンバーが紹介するとともに、タイトル曲「Sugar Rush Ride」のMV公開とパフォーマンス、そしてアルバム全曲のプレビュー映像も公開された。


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左からSOOBIN、HUENINGKAI、BEOMGYU、YEONJUN、TAEHYUN。


今作のアルバムについてリーダーのSOOBINは「誘惑に揺れる青春の物語」と表現。「大人としての成長を決心した少年が自由と遊戯という誘惑にぶつかりますが、誘惑に打ち勝ってさらに強くなり、成長する物語です」と語った。


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SOOBIN


タイトル曲の「Sugar Rush Ride」はオルタナティブなポップダンスジャンルの曲。TAEHYUNいわく、「爽やかで夢幻でセクシーな魅力を感じられる曲です。拒否できない誘惑に陥った少年の姿を描いていますが、瞬間的なものであるので、悪魔の誘惑にほかなりません。この時に少年が感じる感情が、甘さが与えるときめきと似ているので、Sugar Rushに例えて表現しました」だそう。

また、今回は韓国の伝統であるパンソリの「春香歌(チュニャンガ)」を取り入れたことも新たな試み。HUENINGKAIは「僕たちはこれまで型にはまらず、新鮮な試みをしてきましたし、まさにそういうところがTOMORROW X TOGETHERらしいと言ってくださる方が多いです。今回のタイトル曲もあまりなじみがなく、異質的な取り合わせとして『春香歌』の一部を取り入れたり、パフォーマンスに韓国伝統舞踊のステップを採用したりしました」と語った。

ポイントとなる振り付けについてはYEONJUNが「曲を表現する時、少年になったり悪魔になったりするので、表情には気をつけました。何かに取り憑かれたような感じを出したり、いろんな表情を練習しました」と言って、ポイントダンス“ギミギミダンス”を踊って見せ、「爽やかさとセクシーさが共存する曲ですが、この2つは共存させるのが難しい要素ですよね。こうした微妙な感じを生かすために、表情、動作、ニュアンスに気をつけて、いろいろ悩みながら練習しました」と付け加えた。

大変だったのは、やはり「途中で少年から悪魔になったり、悪魔から少年になったりと、話者が変わるパート」とTAEHYUN。「誘惑に惹かれる少年を表現すると同時に、逆に少年を誘惑する役割をしなければなりませんでした。なので、表現力には重点を置きました。パフォーマンスの面でも強弱をつけることに注意して、ボーカルではパフォーマンスを思い浮かべながら歌いました」と語ると、HUENINGKAIも「実は、この曲は僕の予想を超えた曲だったので、最初は心配でした。この曲をどう自分のものにすべきか本当に悩みました。ちょっとブレスを抜いて歌ってみたり、少し泣きそうな感じで歌ってみたりしました」と明かした。


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YEONJUN


他の収録曲について、「Devil by the Window」は「トレンディな雰囲気のポップジャンルの曲」とBEOMGYU。「多彩に変化する曲の構成と、それに対するメロディが悪魔の誘惑のように強烈な印象を残します。パフォーマンスの面から見ても今まで披露できなかった新しい様子をお見せできると思います。振り付けを初めて見た時、本当によくできている、早く習いたいと思いました。一回見たら忘れられない、気持ちのいいショックを与えたいと思います」と宣言した。

「Happy Fools (feat. Coi Leray)」はプロデューサーのパン・シヒョクさんがこの曲の歌詞を自分たちで書いたらどうかと提案したそうで、メンバー全員が作詞に参加。

「大人にならなければならず、次のステップに進むべきなのは分かっていても、その過程が苦しくて、目を背けてこの場に留まりたがる。バカみたいですけど、誰もが共感できる、そんな話だと思いました。YEONJUNさんがメロディを作りましたが、僕たちも一緒に作詞をしながら、曲が出来上がっていきました」とHUENINGKAIが言うと、作曲に参加したYEONJUNは「初めて僕が全体的に作ったメロディが入った曲なので、個人的にも意味深かったです」と感慨深げ。

「ずっと前に作った曲ですが、今回のアルバムに収録されると聞いて、胸がいっぱいでした。作曲への欲がもっと大きくなりました。僕が作ったメロディに、メンバー全員の物語が加えられて、TOMORROW X TOGETHERならではの色をちゃんとお見せできる曲が出来上がったと思います。ファンの皆さんにも喜んでいただけると思います」と自信をのぞかせた。


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BEOMGYU


「Tinnitus (Wanna be a rock)」はTAEHYUNが一番好きな曲だそう。「Tinnitusは耳鳴りという意味ですが、賑やかなパーティが終わった後に押し寄せる空しさを耳鳴りのようだと表現した曲です。そしてサウンドも耳鳴りのように、空間感が多く感じられる曲です。歌詞の内容と曲のタイトルがよく合っている曲だと思います。アフロポップという新しいジャンルにもチャレンジしましたが、オリジナリティをもっともよく生かして出来上がった曲だと思います」。

SOOBINのお気に入りは「Farewell, Neverland」。「少年は美しいですが、無責任なパラダイスで現実に目を背けたまま、夢想に耽るばかりではいけないと思って、旅立つことを決心します。そんな少年の気持ちを情緒的なメロディと悲しい歌詞で表現したロックべースのポップジャンルの曲です。メンバーたちがレコーディングした曲を聴いた時、本当にかっこいいと思って好きになりました」と語った。


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TAEHYUN


SOOBINが「僕たちは全体を貫く一つのテーマを中心に、そのテーマと関連した物語を展開する、コンセプチュアル・ストーリーテリング・アルバムをお見せしています。今回のアルバムは収録曲の順番通りに見てみると、目の前の誘惑に揺れて、幸せに陥って、現実に気づいてからは誘惑を後にして再び成長を誓って自分の道を歩む話者の状況と感情をそのまま感じることができます」と語ったように、TOMORROW X TOGETHERのアルバムはコンセプト・ストーリーテリング・アルバムが主体。

今回のコンセプトについても、HUENINGKAIは「誰もが共感できる物語だし、みんなが経験してきたことだと思います。小さい時は早く大人になりたいと思いますが、いざ大人になったら逆に子どもの頃を思い出し、戻りたいという気持ちになりますよね。でも強い意志で前へ進もうというところが似ていると思います」と語っている。

さらに、今回のアルバムは予約時点で約26万枚のセールスを記録したそう。TOMORROW X TOGETHERのアルバムとしては最高のセールスとなった。「僕もその結果を聴いて本当に驚きました。たくさんの愛をいただいていると実感しました。このような結果を出してくださったMOA(ファンの総称)の皆さんに感謝します。素敵なステージを披露したいと思います。ワールドツアーでたくさんのステージを経験して、たくさんの方に出会って、よりプロフェッショナルになったと思います」というHUENINGKAIの答えを受けて、TAEHYUNは「ワールドツアーを経験してメンバーたちがもっとも成長した部分は、観客と息を合わせられるようになったこと。5人のチームワークも成長したと思います。ステージではさまざまなことが起こりやすく、テクニカルな問題も起きますが、メンバーたちが曲の流れを切らずに続けていく様は、本当にプロフェッショナルだなと思いました。事前に打ち合わせたことはないんですけど、目を見ながらみんなで合わせていくのが本当に素晴らしいとも思いました。ワールドツアーをしながら僕たちも成長してきたと思いますが、今回のアルバムではそんな5人の成長が見て取れると思います」と、誇らしげに語った。


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HUENINGKAI


早くも次のワールドツアー『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR <ACT : SWEET MIRAGE>』の開催が告知され、日本でも4月にツアー日程が組み込まれている。HUENINGKAIは「まず日本のツアーをしながらたくさんのMOAのみなさんに会うことが先決だと思います。MOAの皆さんに僕たちの音楽をお聴かせして、素敵なパフォーマンスを通じて、どんなグループであるか印象付けたいと思います。日本でTOMORROW X TOGETHERを待ってくださるMOAのみなさん、すぐに会えると思います。たくさん期待してください!」と笑顔を見せた。

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