TOMORROW X TOGETHERが初のワールドツアーへ。ソウル初日をレポート!

取材・文 尹 秀姫 — 2022.7.12 — Page 1/2
コンサートやツアーが次々と開催されるなか、待ちに待ったTOMORROW X TOGETHERの初めてのワールドツアーがスタートしました。7月2日のソウルコンサートの様子を紹介します。

会いたかった! ワールドツアーがスタート


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【ペンになってもいいですか!?】vol. 157

TOMORROW X TOGETHERにとって初めてのワールドツアー、『TOMORROW X TOGETHER WORLD TOUR <ACT : LOVE SICK>』が7月2日のソウル・蚕室室内体育館での公演を皮切りにいよいよスタートした。昨年10月、初めてのオンライン単独コンサート「TOMORROW X TOGETHER LIVE <ACT : BOY>」を開催しているものの、今回のワールドツアーはデビュー後、2年7か月ぶりに初めて世界中のMOA(ファンの総称)と直に対面する貴重な機会。それだけに、今回は初公開パフォーマンスなど、意欲的なセットリストで初のワールドツアーに踏み出した。

ステージに登場したTOMORROW X TOGETHERは、お揃いのピンクのスーツにスパンコールがあしらわれたプリンスルック。左の胸元には赤いスパンコールでハートが象られ、背中はハートマーク状に大きな穴が空き、真っ赤に縁取られている。まずは昨年リリースした「0X1=LOVESONG (I Know I Love You)」から、愛を語るにふさわしいスタートを切った。

「みなさんの初恋、HUENINGKAIです!」とキュートな挨拶をするHUENINGKAIや、MOAの生声が聞きたくてイヤモニを外すTAEHYUNなど、目の前にMOAがいることがうれしくてたまらない様子。これからはじまるワールドツアーにも期待と自信を覗かせた。

「Wishlist」「Blue Orangeade」でまだ少年みが残る曲をさわやかに歌ったかと思えば、彼らの初の英語曲「Magic」ではパフォーマンスを楽しみつつ、会場を揺らす。「好きな人に向けられた好奇心から、君と一緒にいたいという告白、そして一緒にいられる魔法のような時間について歌った3曲、それは全部、ここにいるMOAのみなさんに言いたいメッセージでした」とYEONJUNが言ったように、ライブはTOMORROW X TOGETHERからMOAへの伝えたいメッセージとして構成されているよう。消えてしまった君を諦めきれない「Ghosting」ではラストに白い羽が降り注ぎ、切なさと美しさを表現してみせた。

ロックバンドTシャツとレザーとチェーンの組み合わせが特徴的なパンクなの衣装に着替え「New Rules」で新たなパートへ進むと、その勢いのままYEONJUNの激しいソロダンスから「PUMA」がスタート。ピューマのしなやかな動きを思わせる振り付けと力強い歌声が相まって、TOMORROW X TOGETHERの新たな一面を見せていく。「PUMA」をファンの前で披露したのはこれが初めて。イヤモニの調整に少し席を外したYEONJUNに代わって、「あまりに激しいダンスにYEONJUNさんのイヤモニが耐えられなかった」とメンバーが口々にYEONJUNのダンスを褒め称えた。

「バランスゲーム」では曲の合間にSOOBINかYEONJUNかの選択を迫られたHUENINGKAIが、悩んだ末にSOOBINのもとへ。選ばれなかったYEONJUNは「さみしいなあ」と拗ねていると、SOOBINは「リハの時はYEONJUNだったのに、本番では自分の心を隠せなかったんだね」と満足げ。「2人とも選びたかったんですよ!」と困ったHUENINGKAIがTAEHYUNとBEOMGYUに2人のうちどちらを選ぶか尋ねると、「僕はMOA」(TAEHYUN)、「僕ももちろんMOA♡」(BEOMGYU)。今度はMOAを賭けてSOOBINとYEONJUNがアピールをしはじめると、そこにHUENINGKAIが参加しはじめ…。そんななか、会場のMOAでウェーブを作ることに。しかしなかなかうまくいかないため、ステージでメンバーがキレキレのウェーブを見せると、会場でも美しいウェーブが完成した。


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セーラー服に着替えて元気に歌い踊る「CROWN」にはじまり、不思議な島に上陸した彼らが歌う「Magic Island」、会場中央のセンターステージに魔法のカードのようなものが降りてきて、魔法陣が描かれたステージで歌う「Run Away」は、彼らの『The Dream Chapter』の姿。さらに『minisode1: Blue Hour』からの「Blue Hour」へと続き、一つの章が閉じるさまをステージで表現した。

白いハイネック、黒いパンツに着替えて再びステージに登場すると、「Frost」で激しいダンスを見せたかと思えば、「鏡の中の迷路」では歌に集中したステージを見せる。彼らのパフォーマンスと歌唱力をシンプルな衣装とセットで存分に見せたかと思えば、「Can’t you see me?」からは黒いレースがあしらわれたゴシックな青いブラウスを纏い、燃える城をバックに妖艶に佇み、「Anti-Romantic」では、目の前にいるMOAに愛を囁くように歌う。


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11曲連続で歌のみで構成したこのパートは「まるで一遍の映画のよう」(TAEHYUN)。「今回初めて見せた『Eternally』はどうでしたか?」(YEONJUN)と聞くと、会場からは万雷の拍手と歓声が返ってきた。

レザージャケットに着替えて歌った「Good Boy Gone Bad」は今年5月にリリースしたミニアルバム『minisode 2: Thursday’s Child』のタイトル曲。少年期から過渡期を描き、ついに青年期へと踏み入れた彼らを表すかのような曲でコンサートの本編は終了。


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アンコールでは白Tシャツにデニムのサロペットをワンショルダーにして、再びステージに登場。「Thursday’s Child Has Far To Go」でステージから降りて会場のMOAの近くへ。作詞作曲に携わったBEOMGYUが「この曲はライブでこうやってみんなと飛び跳ねたいと思って作ったんですよ。それにMOAのみなさんの近くに行って歌いたかったんです」と言うと会場からは歓声が。同じく作詞作曲に携わったTAEHYUNも、「できるだけ楽しく、さわやかな雰囲気の曲にしたいと思っていたのですが、MOAのみなさんと一緒に歌うとよりいいですね。あと5回やりたい!」と自慢げ。そして最後は彼ら初のファンソング「MOA Diary (Dubaddu Wari Wari)」で元気いっぱいな姿を見せる。


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「これからワールドツアーでしばらくみなさんの元を離れますが、僕たちはいつも一緒です。みなさんの愛に応えるよう、より成長して戻ってきます」(SOOBIN)、「このコンサートが始まりだと思って、これからもっともっとかっこいい姿をお見せします」(HUENINGKAI)、「いつも初公演は残念だと言っていたのですが、今日は残念なところはありません。僕が夢見てきたことが叶って、何よりMOAのみなさんとほぼ3時間一緒にいられて、こんなに幸せなことはあるのかなと思いました」(BEOMGYU)、「いつも練習して、デビューを夢見てきましたが、8年かけてここまで来ました。その場に共にしてくれたMOAのみなさん、本当にありがとうございます」(YEONJUN)、「練習に費やした時間がまったく惜しくないくらい、とても価値のあるものだったと思います。言葉にはできないほどのみなさんの応援に感謝します」(TAEHYUN)と、それぞれが感謝の言葉を口にして、最後は「(汗)」(Sweat)で公演を終えた。


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TOMORROW X TOGETHER はソウル公演の後、シカゴ、ニューヨーク、アトランタ、ダラス、ヒューストン、サンフランシスコ、ロサンゼルスなど全米7都市をまわった後、9月には日本の大阪と千葉県でも公演を行う予定。その後、10月にはジャカルタ、マニラ、台北、バンコクとアジア4都市をめぐる。

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