季節のリズムに合わせて過ごせば女性ホルモンのバランスも整う。
二十四節気の年間カレンダー
女性特有のトラブルは季節とも関係があるそう。明治国際医療大学の伊藤和憲先生に、東洋医学をベースに、季節や二十四節気と体の関係性について伺った。
「二十四節気とは、春夏秋冬の4つの季節をさらにそれぞれ6つに分けて季節の名前をつけたもの。東洋医学ではこの二十四節気をベースに体を整えることで、健やかに過ごすことができると考えられています。また、諸説ありますが、昔の日本では、農業での種まきや稲刈りの目安として使われていたそうです。植物と同じように、女性のホルモンバランスも季節の影響を受けているとされているため、その季節に合った過ごし方をしていないと、不正出血や生理不順、月経のリズムが乱れる、子宮や卵巣の機能低下など、女性特有のトラブルに見舞われることに。季節に合う食事や過ごし方を見直すことで体を整えられるので、取り入れられることから実践してみてください」
夏~秋の二十四節気と過ごし方
8月頃
立秋:8/7~8/21
朝晩の温度差が大きく、夏バテしやすい時期。自律神経の調整がうまくいかず、消化機能が低下しやすくなる。
処暑:8/22~9/6
暑さがようやく和らぎ、朝晩は過ごしやすくなる頃。アレルギー症状がある方は悪化しやすい時期なので注意。
PMSや生理中の症状が重くなりやすい時期。
心のバランスを整えてくれるホルモンであるセロトニンの分泌が低下するため、気分が落ち込んだり、やる気が出ないなど、メンタル面でのPMSの不調が出やすい。食欲も落ちるので栄養不足になりやすく、月経周期が乱れやすくなったり、生理痛の症状が重くなる場合も。セロトニンの材料であるトリプトファンを含む枝豆、体のエネルギーを高めるしじみ、体を温めて胃にやさしいさつまいもやにんじんなどの根菜類を食事に取り入れよう。
9月頃
白露:9/7 ~ 9/21
そろそろ秋の気配が漂う頃。朝晩の温度差で免疫力が低下しやすく、体調不良や風邪をひきやすい。
秋分:9/22~10/7
秋の深まりを感じるようになる時期。肌のバリア機能が弱まり、乾燥やかゆみ、赤みが出やすくなる。
デリケートゾーンのかぶれやかゆみに注意。
気温の変化や空気の乾燥により、皮膚のバリア機能が弱まるのはデリケートゾーンも同じだから、かぶれたりかゆみが出やすくなる。顔やボディに比べてより皮膚が薄いパーツなので、肌当たりのやさしいコットン製のナプキンや布ナプキンに変えてみて。また、免疫力が低下するとホルモンバランスが乱れやすくなるので、運動や筋トレで体を鍛えるのも◎。滋養強壮作用がある山芋は、心身の衰えを補ってくれるので積極的に摂りたい。
10月頃
寒露:10/8~10/22
空気が澄み渡り、秋の終わりを感じる頃。実りの季節なので食欲も増進し、心身ともに充実しやすい。
霜降:10/23~11/6
急激に寒さが深まり、冬の訪れを感じるように。寒さからくる冷えやむくみ、風邪やアレルギー症状も出やすい。
ホルモンバランスの乱れに先手ケアを。
本来なら一年で最も充足する時期だが、体調を崩してしまうと、ホルモンバランスが乱れてPMSの症状が重くなりやすい。ちょっとしたことでイライラする、落ち込む、怒りっぽくなるなど、自分では感情のコントロールができなくなりやすい。自律神経にアプローチする必須アミノ酸のフェニルアラニンを含むかつお節やしらす、腸内環境や免疫力を整えるキノコ類を食べよう。散歩やストレッチなど軽い運動で、気分をリフレッシュして。
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“私”をととのえ、自分らしく、健やかに。YOJOY https://www.wacoal.jp/yojoy/
伊藤和憲先生 明治国際医療大学教授・鍼灸学部長、一般社団法人日本養生普及協会会長。体の状態を入力するだけで簡単に体質がわかるYOMOGI+を開発。https://yomogi.good-health-comms.jp/login/
※『anan』2024年8月7日号より。イラスト・二階堂ちはる 取材、文・岡井美絹子
(by anan編集部)