学びへの意欲はあっても、ハードルの高さに悩む人も多いよう。まずは習い事の達人からやりたいことの探し方や心構えを教わって。
Index
よざさん流、やりたいことの探し方
① 小さい頃やりたかったことから考える
環境や親の意向など、さまざまな事情で実現しなかった子供時代の願望も大人になった今であれば実現が可能に。「私にとってはピアノがそうでした。自分には似合わないと思い込んで触れないまま大人になったけれど、“今やればいいんだ!”とふと気づいて。子供の頃の自分を救ってあげた気持ちになりました」(よざさん)
② 憧れの人がやっていることを真似してみる
自分の中に答えが見つからない時は、素敵だと感じる存在を参考にして。「身近な人でもOK。私が絵画教室に通い始めたのは、美大生の友達がカッコよく見えたことがきっかけでした。同じ理由で韓国語も習ったけれど、こちらは長続きせず。自分の適性を知るには、やっぱり実際にやってみることが大切だと思います」
③ AIに相談するなど、世の中にどんな習い事があるかを知る
習い事は年々多様化しており、王道からニッチ系まで実に多彩なラインナップに。「習い事サイトやカルチャースクールのカタログをチェックしたら、興味のあるものが1~2個は見つかるはず。今だったら、AIに聞くのも◎。自分の情報が蓄積されているから、生活スタイルや好みに沿った提案をしてくれそう」
効率や損得は考えず“好き”を貫くことが大切に
ボイトレや絵画教室など、数多くの習い事を経験しているライターのよざひかるさん。会社員時代は激務に追われていたという彼女が習い事の楽しさに開眼したのは、コロナ禍がきっかけだったのだそう。
「在宅勤務で暇な時間が増え、このまま人生が終わったらヤバいと思って英語を習い始めたんです。オンラインレッスンを毎日受けていたので上達も早く、『勉強最高〜!』と気分が爆上がりして、次々といろんなことに手を出すようになりました」
最大時は6つを掛け持ちしていたというが、習い事を選ぶ基準は?
「検定だとか資格系の“やったほうがいいこと”を頭から剥がして、ピュアな気持ちで“死ぬまでにやりたいと感じること”を選ぶようにしています。社会的な利益を優先すると、学校の勉強みたいで次第に楽しめなくなっちゃう。“好き”という気持ちを突き詰めていくことで、人生に色がついていく…って、綺麗に言いすぎたかな(笑)。コスパやタイパを考えずに探したら、面白いものがいっぱいあることに気づいた…というのが一番近いかもしれません」
やりたいことが定まったら、リサーチ&体験の2段構えで教室を吟味。
「サイトのレビューやSNSの口コミをチェックするほか、先生のインスタをのぞいて自分と温度感が合うか確認することも。とはいえ、結局は行ってみないとわからない部分も多いもの。私自身も先生の家がすごく散らかっていたり、話の内容が微妙だったりといった理由から、体験のみで終わったケースがたくさんあります。相性が良ければ一生の趣味になると思うので、そこは妥協せず、じっくりと探すことが大切に」
よざさんが個人的に重視しているのは、先生の思いの強さだという。
「対象への愛が強い先生に教わると、その魅力をより深く体感できる気がするんです。ビジネス的なスタンスでなく、熱量が高くて語りがうるさいくらいの先生が好きですね」
では、仕事や家庭で多忙なアンアン世代が習い事を続けるコツは?
「会社との兼ね合いに関しては、共有スケジュールに先に予定を記入して調整するのもひとつの手。習い事への愛を周りに伝えて味方を作っておくと、『今日お稽古でしょ?』と理解してもらえることも。それが難しい場合は、土日や朝の時間帯に習い事を入れてみては。家での練習が必要なものは、“1日に1分でも5分でもOK”と気持ちの負荷を思いっきり減らすことが継続の秘訣に」
大人の習い事の悩みには、モチベーションの維持に関するものも。
「行くのが辛くなったら、軽率にやめてもいい気がします。一度でも経験したらその分人生が豊かになるから、継続にとらわれる必要は特になくて。楽しいと感じなければやめていいし、またやりたくなったら再開すればいいのでは」
本企画でも新たな習い事を体験し「新しいことを絶えずやり続けたい」と瞳を輝かせるよざさんが、習い事をしてきて良かった点は?
「仕事ばかりしていた自分に、それ以外にも楽しいことはあると気づかせてくれたのが習い事でした。才能を伸ばそうとして先生の圧が強かった子供時代と違い、今は完全に趣味だとお互いに理解しているせいか、先生たちが優しいのも大人の習い事の嬉しいポイント。挫折しないようにメンタルも含めてサポートしてくれるから、独学でやるよりも楽しく続けられる。そうやって知識を増やしたりスキルを上げる喜びを積み重ねることが、日々に立ち向かうためのツールになっている気がします」
よざさんが新たな習い事に挑戦!
これまで数々の習い事を経験してきたよざさんが、小学生の頃から憧れていたという楽器・ハープに初挑戦! 青山ハープ東京営業所での体験レッスンレポートをお届けします。


体験した教室
青山ハープ東京営業所ハープ教室
日本唯一のハープ専門メーカー・青山ハープ株式会社が運営する音楽教室。幼稚園児から年配の方まで、自分のレベルに合わせて受講できる。バイオリンのレッスンも受講可能。年に1回発表会も開催している。TEL. 03-3512-4390
教えてくれた方
Profile
よざひかる
ライター。沖縄生まれ。ウェブメディア「デイリーポータルZ」などに記事を寄稿するほか、SNSにアップするエッセイ漫画も好評。著書に『仕事とスマホで終わる日々が「習いごと」で変わった話』(KADOKAWA)がある。
anan 2492号(2026年4月15日発売)より















