毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか? 「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず! “お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「お金と女性の55年」です。

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    Profile

    散財好美

    さんざい・よしみ 31歳・フリーランス。5年交際中の彼と同棲中。貯めたい意思はありつつも、推し活とちょこちょこ散財する癖が抜けず、気づくと残高減。

    地道奈子

    じみち・なこ 28歳・派遣社員。既婚・子なしのDINKS。ポイ活に精を出しつつ、サブスクやスマホなど、新しい固定費の見直しを、目下模索中。

    貯蓄未知子

    ちょちく・みちこ 34歳・会社員。都内の賃貸で一人暮らし中。毎月の貯蓄は財形2万円+口座に残った分のみ。奨学金は完済。

    ananバックナンバーでみる! 時代を映す“お金”の現実

    未知子

    『anan』55周年記念号(2025年12月3日発売)では、これまでananが取り上げてきたお金にまつわる企画のバックナンバーを読んだけど、面白かったねぇ。

    好美

    まず、初めて大特集として取り上げられていたのが、1981年の「ケチ精神がおしゃれを磨く!」。フランス人の合理主義に学んで服を着回そうという、ハック的な内容は平和そのもの(笑)。

    奈子

    それ以降も1984年に「ケチ宣言!」など、度々特集されるけど、有名DCブランドのバーゲン情報が中心で、悲壮感はないのよね。

    未知子

    1988年の特集が「『ゴルフ』と『クルマ』が時代のおしゃれ」だもの(笑)。これぞ、“ザ・バブル”よ。
    ひとり暮らし特集も多いよね。ハウスマヌカンやメーカー勤務の読者の実例が紹介されていたり。1984年の「ひとりで暮す秘密と楽しみ」特集では、ワンルームマンションの予算が6万円だって。

    未知子

    男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年。女性がバリバリ活躍できる環境が整っていく中で、自分で稼いだお金で素敵に暮らそう、人生をエンジョイしよう、という機運がバブルとともに高まっていたんだろうね。

    奈子

    うんうん。そんなエネルギーが誌面からも伝わってくる。でもそれが1990年代に入ってバブルが崩壊すると、一転して節約企画が盛り上がってくるのが面白い。

    好美

    でも、まだまだ余裕があるよ。1991年の「自分のお金について考えよう」特集で紹介している節約法の筆頭が〈タクシーを使わない〉だもん(笑)。

    1992年、貯金額の平均は169万円!

    check!

    データは「20代を中心にした働く独身女性、353名に実施されたアンケート」の結果。1992年当時の誌面によると、貯金方法の1位が「銀行の定期預金」。当時の銀行の定期預金金利は、バブル経済の影響で年6%台(!)だった時期もあるのがその理由。結婚の準備金として「300万円必要」と答えた人が27%というデータも紹介している(1992年10月23日号 特集「こんな時代のお金の貯め方を徹底研究する」より)

    「現在の年収はいくらですか?」という質問に「200万円未満」と答えたのは4.7%。ボリュームゾーンとしては「300万円以上350万円未満」という回答が27.6%ともっとも多く、「500万円以上」と答えたのは4.0%だった(anan844号より)

    貯金の平均額は年々減っていって……

    未知子

    これも見て! 1994年の「現代女性の貯金を調査&研究!」特集では、〈貯蓄目的第一位は結婚資金〉とあって、ある銀行の調査結果が〈1993年の平均結婚費用は1組833万円。結婚前に貯蓄していた額は夫が約283万円、妻が約301万円〉だって!

    好美

    …隔世の感がある…。

    奈子

    1990年代後半からはスピリチュアルブームもあって、金運、開運企画が続々。

    未知子

    すがりたくもなるわ…。

    好美

    2000年代に入ると、クレジットカードの使い方や通信費の節約、自炊レシピなど、より暮らしに身近な方法が紹介されてる。

    未知子

    でも、いちばん悲しくなるのは貯金額の部分じゃない?

    奈子

    言えてる…。「2000年版・anan読者のマネー白書」には、〈50万円に到達しない人が全体の半数いる一方で、大台の100万円をクリアしている人も3割以上〉って書いてある。

    好美

    貯められる人とそうでない人で二極化していたのが、2011年、2022年とその後の記事では、貯金なしも増えていて…。

    奈子

    自分のお金は自分で守る! 今日また決意を新たにしたわ。

    「貯金なし」層も増えている

    check!

    2011年「お金がない…を解消したい!!」特集ではアラサー女子168人にアンケートを実施。貯金額20万円未満が40%という結果が。2022年の本連載では20~30代の女性400人にアンケートを実施。貯金なしという回答が20%となった。2008年のリーマン・ショック、2020年の新型コロナウイルスのパンデミックで収入が下がったり、仕事を失った人が多かったことも貯金ができない一因か

    イラスト・小迎裕美子 取材、文・一寸木芳枝

    anan 2474号(2025年12月3日発売)より
    Check!

    No.2474掲載

    創刊55周年記念号

    2025年12月03日発売

    黒柳徹子さん、林真理子さん、酒井順子さん、江原啓之さん、SixTONES、Snow Man、岡田准一さん、山田涼介さん、timelesz、乃木坂46、劇場版『名探偵コナン』、ちいかわ、なにわ男子、Travis Japan、Aぇ! group、辻村深月さん、湊かなえさん、青山美智子さん、加藤シゲアキさん、稲垣吾郎さん、中島健人さん、Perfume、小島秀夫さん。伝説の連載、村上春樹さんの「村上ラヂオ」も一号限りで復活。創刊55周年記念号だからこそ叶った、超豪華ラインナップ。最強のときめくスターが大集合した、お祝いムードあふれるまさに日本トレンドの歴史書、永久保存版の一冊です。

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    崩れかけているものを立て直すか、別の方向性で進めていくかを見直す意味のある日です。いずれにしても簡単なことではないでしょう。盛り返したいことの価値を心から信じられるか、あるいは自分の中にある創造性を引き出せるか、今の世の中の流れに合わせて柔軟に変えていけるかなど、いろいろと考慮すべき点があるでしょう。

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