婦人科医「“ひとりH”は体にいい」 生理前にしたくなる理由とは?

ライフスタイル
2016.02.07
女性のマスターベーションに関するお話を、女性の体をトータルでケアされている人気女医・松村圭子先生に伺いました。
からだに良い? 悪い?
からだに良い? 悪い?

医学的な視点から見るひとりHのメリットや、オーガズムの仕組みをきちんと知ることで、自分の体とマスターベーションへの理解を深めましょう。

Q.生理前に、普段よりもマスターベーションがしたくなるのはなぜ?

A.月経前になると女性ホルモンの分泌量が減少します。その結果、相対的に男性ホルモンがもたらす作用が強くなるんですね。男性ホルモンは“性欲ホルモン”であるため、女性においても普段より性欲が高まります。それによって、マスターベーションをしたいという欲求が強くなり、回数が増えるという人も多いです。

Q.女性の体にとっていいことはありますか?

A.マスターベーションによって心地よい快感を得ることで、自律神経の副交感神経が優位になります。するとリラックスした気持ちになれ、ストレス解消にもつながりますよ。あとは血行が良くなるというメリットもあります。また、回数を重ねることにより、“自分がどこが感じるか”という快楽のツボを見つけられることもポイント。

Q.マスターベーションをする際に気をつけることは何ですか?

A.バイブやディルドなどのグッズを使うときは、衛生面に注意しましょう。使用後はきちんと洗うのはもちろん、しっかりと乾燥させることが大切なんですね。あと、生理中は体の抵抗力が落ちている時期なので、指などを入れると雑菌の繁殖を招いてしまう可能性があります。外部からの刺激にとどめ、挿入は避けましょう。

Q.セックスパートナーとの関係にもたらされる“いいこと”は?

A.“体にいいこと”でも少し述べましたが、マスターベーションをして自分が気持ちいいと感じるポイントを知ると、それをパートナーに伝えることができるようになります。そうして相手を上手に導いてあげることで、セックスの内容は充実し、より大きな快感が得られるようになる。彼も喜ばせられたことを嬉しく思うはず。

Q.ひとりで感じられる“イク”経験。どういう状態になっているの?

A.女性の体が刺激を受けて興奮してくると、まず膣周辺に充血が起こります。すると膣の入り口あたりが隆起し、約0.8秒間隔で膣周辺の筋肉がリズミカルに収縮し始めるんですね。そうした状況が続くうちに脳全体に脳波シータ波が出現、それが“イク”ことのメカニズムになります。このシータ波は、アルファ波よりもさらにリラックスした状態の脳波であるといわれています。

まつむら・けいこ 「成城松村クリニック」院長。婦人科専門医。『ずぼらちゃんのSEXバイブル』(ソフトバンク クリエイティブ)など、著作多数。

※『anan』2016年2月10日号より。イラスト・中根まこと 黒猫まな子 文・重信 綾

(by anan編集部)

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