秋の空気を感じながら、ディープな田舎体験を。
到着後、まずは囲炉裏のある土間で、地元出身の“囲炉裏の主人”が丹精込めて焼いた信州名物・野沢菜のおやきと温かい黒豆茶をいただこう。焼く前にかまどで蒸し焼きにしたおやきは、外はパリッと、中はふんわり。薪が爆ぜる音や水の落ちる音、囲炉裏の温かさを静かに感じていると、身も心も解きほぐされていく。夕食後には地酒とお漬物、朝は“おめざがゆ”が用意され、おやき以外にも田舎体験はもりだくさん。囲炉裏を囲んで隣の旅人と会話を楽しんでみるのも、また一興だ。
疲れた体を癒すなら、秋は紅葉が美しい露天風呂と内風呂を備えた大浴場へ。お湯は古くから登山客に親しまれてきた秘湯・葛温泉からの引湯。山並みを眺めながらの湯浴みは最高の贅沢時間で、体もポカポカに。
朝は中庭でアルプス体操に参加すれば、スッキリ目覚めて一日のスタートは完璧。また新たな旅へと繰り出そう。
門を抜けると、雪国の特徴的なアーケード「雁木(がんぎ)」が。庇が長く張り出て、雨や雪の日も濡れずに通行できる。植物は厄除けで知られるハナナス。
風の抜ける心地よい中庭。ベンチで休憩するのも◎。
囲炉裏のある土間。
おやきやおかゆにはかまどが用いられる。
夜は地酒「北アルプス」と小谷(おたり)漬けで楽しいひとときを。
朝は“おめざがゆ”で胃腸のスイッチをオン。
小さめサイズのおやきは地元のお蕎麦屋さんで製造されている。
ご当地部屋「信濃もてなしの間 離れ」。伝統工芸・松崎和紙を使ったあたたかみのある行灯やきりえ作品、薪ストーブも。
露天風呂。周囲はカラマツ林で秋は紅葉も美しい。
夕暮れ時は情緒たっぷりな施設外観。
界 アルプス 大町市平2884‐26 TEL:050・3134・8092(界予約センター) 2名1室1名あたり・1泊2食付き¥28,000~ チェックイン15:00 チェックアウト12:00 アクセス/JR信濃大町駅から車で約15分、または安曇野ICより約60分。
※『anan』2024年10月30日号より。写真・高橋マナミ
(by anan編集部)