健康効果倍増! 野菜スープの7つのポイント。
レシピのポイント
- 味のベースとして、玉ねぎは必ず入れる。
- 緑の野菜もいくつか必ず入れる。
- 多様なファイトケミカルが摂れるように、5~8種類の野菜を組み合わせる。
- なるべく露地もの、旬の野菜、地産地消(近場で採れたもの)で。
- 野菜の旨味を生かして調味料は使わない。
- 長く続けるための食べ飽きないアレンジはOK。
- オイルで炒めるとカロテノイドの吸収が3~5倍上がる。
【How to Cook】基本の野菜スープの作り方
さまざまな種類の野菜を用意したら、切って、炒めて、煮込むだけ。「簡単ステップで完成する野菜がごろごろと入ったスープは、食べ応えもあります」。さらに、気分や体調に合わせてポタージュにしても。「我が家の朝食はポタージュが定番です」
材料/4食分
玉ねぎ…1/4個
人参…50g
かぼちゃ…50g(種とワタを除く)
小松菜…50g
キャベツ…50g
大根…50g
オリーブオイル…大さじ1
水…900ml
【切る】
野菜を食べやすいサイズに切る。玉ねぎ、人参と大根、かぼちゃ、キャベツは一口大に、小松菜はざく切りなどに。できるだけ皮つきのまま使えるよう、無農薬野菜や有機野菜を。
【炒める】
油で炒めてから煮ると、コクが出るうえ、脂溶性の抗酸化物質が多い野菜はカラダに吸収されやすくなる。鍋にオリーブオイルを入れ、小松菜以外の材料を色が変わるまで炒める。
【煮込む】
あとは水を入れて煮込めば、野菜スープの完成。炒めた野菜が柔らかくなるまで煮込んだら、小松菜を入れてさらに煮る(計20分ほど)。この際、沸騰させすぎて噴きこぼさないように注意を。
【撹拌する】
ポタージュにする場合は、野菜スープが冷めてからミキサーやハンドブレンダーを使って撹拌・粉砕する。栄養価は野菜ごろごろスープの状態と同じ。なめらかさはお好みで調整を。
野菜スープで一品料理を作ってみよう。
スープを作り置きしておき、肉や魚を加えたり、ご飯や麺類でボリュームアップさせれば満足感たっぷりの一品料理に。「おすすめはカレー。カレー粉に含まれるターメリックの主成分は、ポリフェノールの一種、クルクミン。強い抗酸化作用があります」。写真は、ポタージュを使ったキーマカレーと、野菜スープを使った卵雑炊。
調味料やスパイスを加えて味を変えてみよう。
【味付けのアレンジ例】
- 味噌、岩塩、だし醤油、オリーブオイル
- コンソメ、ブイヨン、昆布、いりこだし
- カレー粉などスパイス
- フルーツ(リンゴなど)
- 魚、鶏肉、牛乳(豆乳)
- 香味野菜、薬味
皮や切れ端も捨てずに野菜だしを作ろう。
「切れ端や種、ヘタ……。スープを作る際に出る野菜くずや皮は、実はファイトケミカルなどの抗酸化物質がとても豊富なのです」。捨てずに冷蔵保存で取っておき、何種類かまとまったらベジブロスを作るのもおすすめ。汁物や煮物のだしとして活用できる。
前田 浩先生 熊本大学名誉教授、大阪大学大学院医学系招聘教授、東北大学特別招聘プロフェッサー。バイオダイナミックス研究所理事長・所長。副作用のない抗ガン剤の研究で2016年のノーベル化学賞候補に。
※『anan』2021年2月3日号より。写真・市原慶子 スタイリスト・荻野玲子 料理作製・田村つぼみ 取材、文・野尻和代 撮影協力・UTUWA
(by anan編集部)