「ただのリンゴ」じゃない! 高級ホテルの極上タルトの衝撃…

フード
2017.12.12
スイーツライターのchicoさんがおすすめするスイーツをご紹介。今回はホテル雅叙園東京 PATISSERIE『栞杏(りあん)1928』の紅玉のタルトです。
紅玉のタルト

きらきら透けるりんごチップが小さな帆船みたいな『栞杏1928』の紅玉のタルト。カワイイのはさておき、この時期あちこちのパティスリーで出てくる秋冬の定番だよね、なんて何気なくいただくと、目がさめるほどの衝撃! 口いっぱいにりんごの甘酸っぱさ、滴るような果実味、可憐な香り、火を入れたりんごの奥深い旨味……りんごのあらゆるおいしさが溢れ出す。

「直径6cmほどのタルト1個に紅玉を1.5個使います」と生野剛哉シェフ。聞けばただりんごがたっぷりなだけではない。4つの調理法で紅玉の魅力を引き出すという。まずはりんごジュースで煮た紅玉でりんごの旨味と甘さをアピール。その奥にはシナモンとカルバドスでバターソテーした紅玉をゴロンと塊で入れて、果肉を齧る喜びを忍ばせる。表面にフレッシュのりんごを並べて焼けば、鮮やかな赤いストライプが出現。りんごチップは極薄にしたりんごをシロップで真空調理、味を染み込ませてからオーブンで乾燥させたもの。よくあるスカスカなドライアップルとはまるで別モノで、ぬかりなく味わい深い。どのパーツも余分な甘さをつけず、シナモンもクレームダマンドも控えめにして、りんごを前面に。一口いけば、フルスロットルのりんごのおいしさが押し寄せる!

紅玉のタルト¥450(2/28までの期間限定)。4つの手法で引き出されたのは味だけにあらず。シャリ、サク、くにゅ、じゅわり、りんごのいろんな食感も楽しんで。

ホテル雅叙園東京 PATISSERIE『栞杏1928』 東京都目黒区下目黒1-8-1 ホテル雅叙園東京1F TEL:03・5434・5230(直通) 10:00~20:00 無休 今年9月にオープン。

チコ スイーツライター。大人気のガイド本『東京の本当においしいスイーツ探し』(ギャップ・ジャパン)シリーズ監修。

※『anan』2017年12月13日号より。写真・清水奈緒 スタイリスト・中根美和子 取材、文・chico

(by anan編集部)

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