明るいうちから始める飲み食いは幸せの味がする。週末、浅草『ペタンク』のオープンは15時。微発泡の軽やかなロゼを夕暮れにかざしながら、前菜からメインを通って締めのパスタまで。食欲も幸福も加速度的に高まる完璧なディランチが(ディナーとランチの間の食事のことを最近はそう言うらしい)、気のおけない仲間とは勿論、そんな仲間がいなくたって楽しめる。
なんたってペタンクはひとり女子に優しい。食欲と胃袋のギャップを鑑みてメニューと睨み合っていると「じゃあ前菜は半分サイズでやりましょうか」と店主の山田武志シェフが気を利かせてくれたりする(涙目)。「できるだけ希望を聞いてあげたいんです。それがひとりでやる強みだと思うし」。アペロでも、しっかりごはんでも、2軒目の一杯でも。シェフの懐の深さゆえに10席の小さなカウンターには、多様で自由な物語が生まれていく。「肩肘張らない小料理屋みたいな店をやりたくて」。そう言って楽しそうに仕事をする山田シェフは、かっこつけないことが一番かっこいいことを知っているんだろう。
その人柄はお料理にも表れて、チューリップ唐揚げなんて気心の知れたメニューも並んだり。だけどお味は予定不調和。スパイス使いでアップデートされた圧倒的な美味しさに、すっかりハートを掴まれワインも進み、気づけば空に星の輝くこのうえない浅草の夜が訪れていた。
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