結成25周年を迎えたORANGE RANGE。RYO・NAOTO・HIROKIに聞くこれまでの歩み

左から、低音ラップ担当のRYOさん、ハスキーな歌声が特徴のHIROKIさん、ギターのNAOTOさん、リズム隊の核を担うベースのYOHさん、高音ボイスのYAMATOさん。

名曲のリバイバルの勢いもそのままに、今年結成25周年を迎えたORANGE RANGE。ライブを中心に活動してきたバンドは、そこにどのような視線を注いでいるのか。

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    Profile

    ORANGE RANGE

    沖縄出身の5人組バンド。ロックやヒップホップなど多彩なジャンルを横断する自由な音楽性と、観客を巻き込むライブパフォーマンスで支持を集める。「上海ハニー」「花」「イケナイ太陽」など数々のヒット曲で広く知られ、今年、結成25周年イヤーに突入。横浜BUNTAIで開催される「YOKOHAMA UNITE音楽祭 2026」では、7月26日に周年を祝う特別なライブとしてヒット曲を網羅したスペシャルステージを披露予定。さらに8月29日からはホールツアーの開催も控える。

    ジャンルもスタイルも自由だからこそ続いた、結成25周年の歴史

    四半世紀にわたり、熱狂と笑いを生み出し続けている唯一無二の5人組。そんな彼らの魅力を改めて深掘りします。

    昨年7月に「イケナイ太陽」令和版MVが公開されてリバイバルヒットし、多数の音楽番組への出演や、19年ぶりとなる『第76回NHK紅白歌合戦』への出場など、目覚ましい活躍を見せているORANGE RANGE。今年は結成25周年イヤーを迎え、さらなる勢いを加速させている。なぜ彼らの表現は、多くの人を熱狂させ続けているのか。ボーカルのRYOさん、HIROKIさん、そして曲作りを多く担い、リーダーも務めるギターのNAOTOさんを迎え、これまでの歩みを振り返りながら、自由なライブスタイルがどのように生まれたのかを聞きました。

    ── 去年からORANGE RANGEの快進撃がすごいですね。

    RYO これまでライブを中心に活動をしてきた中、去年くらいから以前所属していたソニーミュージックさんと、もう一度ご一緒させてもらうことになりました。ソニーさんは自分たちが得意ではなかったSNSまわりの発信を含めて、話題性を作る着火剤になってくれたと思っています。「イケナイ太陽」令和版のMVを作るなど、どこに火がつくか分からない感じでしたけど、スタッフさんのアイデアと、僕らがやってきた経験をうまいこと活かすことができましたね。

    ── 今年は結成25周年イヤーに突入されました。これまで数々のライブを重ねてこられた中で、特に思い出深いステージを教えてください。

    NAOTO 僕は一番最近のライブですかね。

    HIROKI それは記憶の問題でしょ?(笑)

    NAOTO ハハハ。いつも印象的なライブしかないので、昔のことは覚えていられないんですよね。

    RYO 常に更新されていくんだね。

    NAOTO そう、それだ! カッコよく言えば、毎回がこれまでで一番のライブになってる感じかな。

    RYO 僕の中で印象深いのは、2022年に出演した「FUJI ROCK FESTIVAL」です。一番大きいGREEN STAGEは、多くのバンドマンが目指す目標の一つでもある。いざステージに上がったときは、その圧に押しつぶされそうになったし、僕らを初めて見るお客さんの視線に一瞬だけ怖くなってしまって。でも、1曲目に「花」を歌いながら、これまでやってきたことを自信を持って届けたら、その圧をちゃんとはね返すことができたんです。そんな自分を褒めたいですし、「今までの自信は過信じゃないな」と思えました。

    HIROKI 東日本大震災の直後に東北へ行ってライブしたこともそうですし、2020年にコロナ禍の影響で1年ぐらいライブができなくて、緊急事態宣言が解除されてから一発目のライブは、いつもの「めっちゃ楽しい!」とは違う空気がありました。やっぱり、そういう普段とは違うステージの方が記憶に残りますね。

    ── 1年ぶりに立ったステージでは、どんなことを感じましたか?

    HIROKI 「これからどうなるんだろう?」という不安な空気が、メンバーだけでなくお客さんにもあって。しかもフロアにいるみんなはマスクを着用して、声も出せない。いろいろと制限が多かったけど、僕らの曲を聴いて泣いてる人もいて、すごく愛が詰まっていたんですよ。当時は家から移動するだけでも非難されるとか、興行をするだけで叩かれる時期だったから、それでも会いに来てくれたお客さんに心から感謝しました。

    昨年の全国8都市9公演を巡るツアー「RANGE AID+ presents RWD← SCREAM 025」の様子。6枚目のオリジナルアルバム『world world world』の再現をコンセプトに開催された。

    ライブは生活の延長、それが僕たちの正解

    ── 今、ORANGE RANGEのライブの強みはどこでしょうか?

    RYO MCで「僕らのライブは全員参加型です」と言うことがあるんですけど、特に最近は、お客さんが参加しやすいような、間口が広くなってきたと感じていて。その要因はセットリストの作り方もあるし、ライブ中にどこでエンジンをかけるのかが、5人の中で共有できるようになったことも大きいです。

    NAOTO 初めてのライブで僕らを観に来てくれたら、その後はどこのライブにも行きやすい気がします。「ライブハウスって怖くないかな?」「曲をあまり知らないけど大丈夫かな?」という心配もいらないですし、なんなら曲を知らなくても気づいたら楽しんでる。そんな光景をたくさん見てきたので、“ライブに行く”きっかけを作れるところも、一つの強みに感じますね。要するに“ライブ入門”にピッタリということです。

    HIROKI 二人が言ったように、入りやすさや親しみやすさはあると思います。あと、5人とも、会ったらすぐに飲みに行けそうな雰囲気があるじゃないですか?

    ── そう思います(笑)。

    HIROKI ほかのアーティストは、ライブに非日常を求めている部分があると思うんですけど、自分たちのライブはわりと生活の延長というか。あまり深いことを発信しないし、純粋に一緒にいる瞬間を楽しんでほしいのがあって。ライブを観た後に「結局なんだっけ?」「とりあえず汗かいたね」と笑い合えるのが一番いいのかなって思います。

    ── 「深いことを発信しない」で言うと、’00年代はミクスチャーロックにしろ青春パンクにしろ、メッセージ性の強いバンドが多かった中で、当時からORANGE RANGEはそれとは毛色が違う印象がありました。スタンスも歌詞の内容も軽やかで、いい意味で常に肩肘を張っていない。

    HIROKI 僕らは、どこのシーンにも属していないんですよね。いつの時代も“ど真ん中のホーム”を感じたことがないまま今に至っていますし、いつも少し外れたところにいる感覚というか。だからこそ好きなことができるんですよ。視聴率が低いからこそ、自由にふざけられるみたいな部分もあって。ちょっと特殊なバンドだとは思うんですけど、それが自分たちのやりやすさにもつながっている。だから、25年も続けてこられたのかなと感じますね。

    ── 7月26日には横浜BUNTAIを会場に、「ベストヒット・チャンプルー」と題したライブが開催されます。改めて、どのようなステージになるのでしょうか?

    HIROKI 会場の作りからセットリストまで挑戦的な試みもあるだろうし、「ORANGE RANGEってこうだよね」と思ってもらえるように、ちゃんとこれまでの歴史も見せていく。最終的にはみんなが笑顔になって、ハッピーな気持ちで会場を後にしてもらえたら嬉しいです。

    ── 今後の活動について、考えていることがあれば教えてください。

    HIROKI このバンドはそういった未来のことを決めずに、今日まで来ていて。その瞬間瞬間を楽しむこと、楽しんでもらえることを考えてきたんですよね。7月のライブもそうですし、「これが面白そうだね」と思う場所に転がり続けているバンドなので、明確なビジョンはないですね。

    RYO そうだね。今後のビジョンは決めちゃいけないのかな、と思っていて。一つのゴールに向かっていくときはちゃんと一丸になれる気がしますけど、「それが終わったらどうするんだ?」もあるし。やっぱり、先々のことは決めない方がいいのかなと思います。

    NAOTO 強いて言えば、今回のライブが成功したら、秋のホールツアーにもいい影響があると思うんですよね。この勢いで25周年を駆け抜けていきたいです!

    Q. いま熱狂していることは?

    「6月11日に『FIFAワールドカップ2026』が開幕するので、今はサッカーに夢中です」(RYOさん)

    「先日の『WORLDBASEBALLCLASSIC2026』『第98回選抜高等学校野球大会』を含めて、スポーツ全般ですね」(HIROKIさん)

    「年がら年中映画に熱狂していて、今は『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を早く劇場で観たいです」(NAOTOさん)

    「ドラマ『リブート』。ハラハラな展開が良くて、ドラマ久しぶりに見ました」(YOHさん)

    「メンタルトレーニングになるので、ゴルフです」(YAMATOさん)

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    写真・岩澤高雄(TheVOICE) 平野タカシ(ライブ写真) スタイリスト・徳永貴士 ヘア&メイク・真弓秀明 取材、文・真貝聡

    anan 2494号(2026年5月1日発売)より
    Check!

    No.2494掲載

    熱狂の現場 2026

    2026年05月01日発売

    いま人々の心を熱くするエンタメの現場に迫る「熱狂の現場 2026」特集。熱狂を生み出す現場からの熱い思いを伺いました。

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