圧倒的歌唱力で魅了する、「増田貴久 2nd LIVE 喜怒哀楽」をレポート

増⽥貴久がプロデュースするソロライブの第2弾「増⽥貴久 2nd LIVE 喜怒哀楽」が5都市14公演で現在、絶賛公演中。4⽉28⽇(⽕)17時から東京ガーデンシアターで開催されたステージをレポートします。

Index

    オープニングからまっすぐな歌声で観客を魅了

    ⼈⽣は喜怒哀楽、様々な感情を感じながら⽣きていくもの。増⽥さんの中にある喜怒哀楽を⾳楽で表現したソロデビューアルバムを昨年2⽉に発売し、初のソロコンを敢⾏。今回はその第2弾だ。アイドルのコンサートでは、ペンライトやうちわは必需品。会場⼀体となって同じリズムを刻む楽しさはNEWSのライブで味わえるが、純粋に歌声だけに集中して楽しむことができるのが増⽥さんのソロライブ。観客がペンライトとうちわを持たないスタイルの中、東京ガーデンシアターに集まった8000⼈は、⼤きな⼿拍⼦で増⽥さんを呼び込む。

    ブルーのレーザー光線がステージを⾶び交うと、1曲⽬は、ツアータイトルになっている「喜怒哀楽」から。ステージには無数のスタンドマイクが増⽥さんをグルリと囲み、ファーストライブでもオープニングとラストを飾った名曲で幕開け。しっとりしたアカペラから始まり、転調したラップでは熱い想いがビシバシ伝わってくる。そのまっすぐな歌声に観客がじっと熱視線を送り聴き惚れた。

    ファーストライブに続き、今回も全編⾃⼰プロデュース。⾐裳のスタイリングや照明と連動したステージの演出など、随所にアーティストとしての視点がちりばめられる。前回の⼤阪と東京に加え、今回は札幌、福岡、神⼾、⼤阪と待望の6都市で開催。今年発売した初のカバーアルバム『増⽥貴久のカバー』を引っ提げてのツアーということでライブでは思い⼊れのある楽曲や、歌い継がれる名曲のカバー曲が11曲と盛りだくさん。「初のカバーアルバムを出させていただいて、その楽曲たちのパワーに圧倒されています。僕の表現する“喜怒哀楽”の中で、全⾝全霊で歌を届けます」という意気込み通り、愛する⾳楽と全⼒で向き合うステージだ。

    ソロライブでおなじみになりそうなのが、増⽥さんの喜怒哀楽を引き出すユーモアたっぷりの映像コーナー。前回の“喜”の映像では、⼤量の餃⼦を頬張り、薄いパリパリ系の餃⼦が好みであることを語っていたが、今回も餃⼦をフードファイターのごとく次々と⾷べる姿が。ビール⽚⼿にご満悦な笑顔で美味しそうに餃⼦を頬張り、“喜”の表情。餃⼦のCMが来てもおかしくない⾷べっぷりを⾒せた。

    続いてのコーナーは、カバー曲で攻めたブロック。増⽥さんが幼少期や⻘春時代から慣れ親しんできた曲を⽣バンドとストリングスの⾳⾊で贅沢に堪能できるコーナーの1曲⽬は、宇多⽥ヒカルさんの珠⽟のバラード曲から。マイクを握りしめながら、しっとりバラードを奏でる姿にうっとり⾒つめる会場。中島みゆきさんの「銀の⿓の背に乗って」ではスタンドマイクを握りしめながら⼒強い歌声で届け、2001年に出演したドラマ『3年B組⾦⼋先⽣』(第6シリーズ)の主題歌であり、公私ともに関係の深い武⽥鉄⽮さん作詞の海援隊「まっすぐの唄」を歌う場⾯も。スクリーンに歌詞が映し出され、オレンジ⾊の照明に照らされる中、聴く⼈の背中を温かく押し、最後にニコリと笑って⼀礼した。

    前回と同様MCなしのスタイルだが、給⽔タイムでは、⼀⼈では間がもたない場⾯も。タオルで汗を拭いたりしながら、「ちょっと⼩⼭しゃべっといて!」「ちょっとシゲ、しゃべっといて!」と、エア⼩⼭慶⼀郎さんとエア加藤シゲアキさんを召喚。もちろん、しゃべりを繋いでくれるわけではないものの、メンバーの名前が⾶び出したことにファンが沸き、⾒事に間を埋めていた。⼀息ついてから再びカバーコーナー。JUJUさんの楽曲をアコースティックバージョンで披露。椅⼦に腰かけ、切ない歌声でムーディな雰囲気で歌う。「歌えるかな?」とファンに呼びかけて始まったのは、テゴマスの「キッス〜帰り道のラブソング〜」のセルフカバーだ。イエローの照明が照らされると、両⼿を上げてファンに歌うように促し、⼤合唱。ほのぼのとした空気感でサビを皆で歌い、ニコニコスマイルに。イエローのハットにフードパーカ、ハーフパンツという⾐裳でDALIの「ムーンライト伝説」では⾊っぽさを感じさせる歌声。それぞれ楽曲の世界観を表現した。

    “喜怒哀楽”を楽曲と映像で巧みに表現

    続いては映像コーナー。フワフワの泡ケーキを顔にぶつけられ、クリームだらけになって、怒りの感情を引き出した前回の喜怒哀楽映像の“怒”。今回の“怒”は⼀体どんなシチュエーションが待ち受けているのかと思いきや…。「奇道マイラブ」という架空の番組⾵映像がスタート。ロケ地は茨城県の⻯神⼤吊橋。全⻑375m、⾼さ100mという⽇本最⼤級の鉄橋だ。「キレイ。すごい! なんかおもちゃみたい。プラスチックみたい!」と橋を⽬の前に興奮気味の増⽥さん。ドローンが⾶び交うロケに「ドローンいるじゃん。結構、⼤掛かりなロケですね」と番組初のドローン出動に嬉しそうな表情を覗かせる。

    次の瞬間、関係者以外⽴ち⼊り禁⽌となっている場所へ「こちらです」とスタッフに誘導されると「いやいや、関係者以外⽴ち⼊り禁⽌って…」と⼾惑う増⽥さん。じつは、今回のロケは⼤吊橋のバンジージャンプが狙いと判明。「うわー、マジかよ。マジで⾔ってんの?」と絶句し、⽴ち位置に。橋を前にした時は、怖くないと涼しい表情だったが、「これ、ヤバいじゃん。超怖いんだけど」と震えながらハーネスを装着。緊急事態でも「それ、使いまわし?」と他の⼈が使ったか気にする潔癖な⼀⾯も。

    「ちょっといけそうな気もするんだけどね」と⾔いつつ、なかなか跳べない増⽥さんに「無理なら⼤丈夫です!」とスタッフがキッパリ⾔い放つと、無⾔になることしばしば。カメラマンとスタッフが撤収しようとすると、「なんかこの感じ嫌だ。跳ぶから! 置いてかないで〜!」と、悲痛な声をあげる。増⽥さんの怒りの表情を引き出すことには成功したが、結局バンジーは跳ばずに映像が終了し、会場から笑いが起こっていた。

    そんな“怒”の映像に続いて怒りの感情を露わにしたのは「Thunder」だ。カミナリが鳴り響き、⼟砂降りの⾬が降り注ぐ⾳で始まったこの曲は、周りに流されず、⽬をそらさずに⽣きたい思いを歌う曲。腹の底から湧き出る怒りのような感情をぶつけながらも、最後には⾬が上がることを願う。紗幕に映し出される映像と楽曲のメッセージがリンクしていたこの曲は、NEWSのライブ「NEWS ARENA TOUR 2018 EPCOTIA」以来、8年ぶりの披露となった。そして、曲調は⼀変。ピンクのマントにサングラスをした増⽥さんがファッションショーのようにキメながら歌う楽曲もあれば、ダンサーチームと⼀⽷乱れぬハードにパフォーマンスを繰り広げる曲も。今回のライブのために書き下ろされた新曲「じゃ、踊るか」でも重厚なビートに乗せて“踊るまっすー”を鮮やかに⾒せつけた。

    喜怒哀楽コーナーの“哀”では、タマネギなど涙を流すためのアイテムがズラリ⽤意される中、100秒で涙を流せるかチャレンジをした前回。結局、⽬薬をさすという結果に終わったが、今回は、動物園ロケを敢⾏。スタッフの「アイドルみたいな感じで、彼⼥⽬線で映像を撮りませんか?」という提案に「アイドルだけどね。まあまあ、アイドルなんで、やれるんじゃないかなと思いますけど」と⾃信を覗かせる。

    お題は、「動物園で彼⼥と⼀緒にいるとしたら、どんな発⾔をするか」。すると、「彼⼥にジャガーが来ます、みたいなシチュエーションがあった時に『⼤丈夫、俺が守るからね』こういうことです」と増⽥さん。「今、多分すごいでしょ。ギャーッて(笑)」と会場は悲鳴が巻き起こると予想したものの、スタッフさんには「ちょっとよく分からない」と不発のよう。「⼥性がキュンとする男性のしぐさランキングベスト3」では、「今⽇は付き合ってくれてありがとね。ちょっと気分転換になるかなって思ってさ。まだアイツのこと引きずってんの? 俺なら絶対にそんな思いさせないのに…」と恰好よく⾔ってから、無⾔になってたっぷりためてから、「俺じゃダメか」とキメ台詞を。

    胸キュンシチュエーション第2位では「ちゃんとついてきてる? 迷⼦になるなよ」と⼿を差し出しているふうのカメラアングルで撮影。「アハハハ」「アハハハ」と笑い声をあげながらエア彼⼥と⼿を繋いで回ってるようなシチュエーションでやりきり、「意外と楽しかったです!」と満⾜げな表情に。そして、第1位の胸キュンシチュエーションは、豪⾬での彼⼥とのやりとり。「こんなところにいたの? 探したよ。ビショビショじゃん。濡れるのは俺だけでいいから」と⾔うと、スタッフからバケツで⽔をかけられ…「うわっ、哀しい…!!」と叫ぶ増⽥さん。容赦ないズブ濡れ具合は哀愁たっぷり!?

    ファンとの合唱で会場がひとつに

    ファーストライブに引き続き、DJまっすーは健在。「有明、来てくれてありがとう」「はじめてのチュー」という⾔葉を録⾳し、TMと書かれたDJブースでリミックス。⾳を繋ぐ表情は真剣だ。⽢い罠の⼀夜を歌う楽曲では拡声器を持って歌って、⼒強く男気溢れるラップを畳みかけ、パーティナイト。普段のにこやかな増⽥さんとは違う⼀⾯を⾒せつけた。喜怒哀楽映像のラストを飾るのは、“楽”。前回、何をしている時が⼀番楽しいかを語る場⾯では、「やっぱりライブ。⽣でその⽇、その場所でしか⽣まれないものがあるから、特別だし、不思議だし、楽しいたけ(たのシイタケ)」とダジャレを炸裂させていた記憶が。今回もダジャレ全開。たのしいの“楽”にかけて、「楽だね」を連発するアイテムが続々登場。フードチョッパーを使って「これは楽だね」など、増⽥さんらしいダジャレネタが次々⾶び出す。そんなおちゃめな姿に会場のファンは、我が⼦を⾒つめるような愛おしそうな雰囲気を放っていた。

    ラストブロックでは、虹⾊のライトがステージを照らす中、童謡の「にじ」をカバー。晴れ晴れとした表情で空を指さす。ダンサーと⼀緒にステップを踏み、明るく爽やかに歌ったのはV6の⼈気曲。「SAY」と叫び、サビをファンと⼤合唱した。TOKIOの楽曲のカバーでは、楽器隊に寄り添い、ノリノリダンシング。SMAPの「世界に⼀つだけの花」では、⼿振りを⼀緒にやったり、「みんなも⼀緒に歌って」と呼びかけたり。会場がひとつになったところでラスト曲「物語」へ。この曲は増⽥さんの盟友でもあるGRe4N BOYZ提供楽曲。今こうしてステージに⽴って⾒えている景⾊は、⼒を分け合ってきた⼈たちのおかげと感謝の想いを綴るこの曲をありったけの想いを込めて全⾝全霊で届けた。

    アンコールを飾ったのは、やっぱりこの曲「喜怒哀楽」。ドラマティックなアカペラパートではじっと聴き⼊っていた観客がラップパートでは⼿拍⼦で⼀体に。ステージにひざまずきながら全⼒で歌に想いを注ぐ姿に、会場には⼤きな拍⼿が。歌うことと真摯に向き合い、感動を届けてきた増⽥貴久の⾳楽の挑戦への道は、終わることはない。

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    写真・⼩池理恵 取材、⽂・福⽥恵⼦

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