注目の若手芸人、金魚番長×ゼロカラン。劇場ライブで、ユニットが生み出す熱

ユニットライブにはたくさんの笑いと、ライバルで仲間である芸人たちの独特の連帯感が。切磋琢磨を続けてきた2組に、その魅力をインタビュー。


What’s?

ユニットライブ

複数組の芸人で構成されるお笑いライブ。毎月や隔月など、期間を空けて定期的に開催。芸人がメンバーを集めたり、劇場主催で結成されることも。漫才、コント、コーナーなど、見せたい軸は各ユニットによって異なる。金魚番長とゼロカランのユニットライブ「漫才鬼」は、毎月神保町よしもと漫才劇場で開催中。前売りチケット2500円。

Profile

金魚番長

NSCでコンビ結成。2019年に首席卒業。『金魚番長のデメキング』(TBSPodcast)が毎週月・金曜21時ごろ配信中。5月17日から4都市単独ライブツアー「自画自燦燦」を開催。

古市勇介

ツッコミ担当。1994年4月15日生まれ、東京都出身。熱狂しているのは家系ラーメン。「最近、信じらんない頻度で食べてます」

箕輪智征

ボケ、ネタ作り担当。1994年9月12日生まれ、東京都出身。熱狂しているのは芦田愛菜さん。「本当にすごいんです。尊敬してます」

Profile

ゼロカラン

高校の同級生で2019年に結成。昨年、ダブルインパクトで準決勝に進出。4月に単独ライブ「押忍ボス」を開催。音声アプリ「stand.fm」で『ゼロカランの髄髄髄ぃ』を毎週木曜17時~配信中。

ワキユウタ

ツッコミ、ネタ作り担当。1995年11月10日生まれ、大阪府出身。熱狂しているのは自分自身。「自分が出てるコンテンツは、全部見てます」

たいが

ボケ担当。1995年6月24日生まれ、大阪府出身。熱狂しているのは鈴木愛理さん。「毎日歌を聴いてて、ほんまに活力になってます」

ユニットライブの魅力

1. 気になる芸人目当てで、気軽に行ける

たくさんの芸人が1ネタずつ披露する寄席と違い、2~4組ほどで構成され、目当ての芸人を観られる時間が長い。単独ライブと違って毎月行われることも多いので、観に行ける頻度が高いところもおすすめポイント。

2. ネタの原石を知ることができる

定期開催のため、他のライブに比べてホーム感が強いのも特徴。そのため、出演芸人が新ネタを試しやすい雰囲気があり、出来たてのネタを先取りで楽しめる。いつか、そのネタが全国賞レースで披露されるかも!?

3. チームワークが生まれる過程も楽しめる

ユニットならではのお決まりの流れが生まれることも。コーナー(出演者総出の、ネタ以外の企画)は、ストイックに大喜利のみ、全力で体を張る、そもそも無いなど、各ユニットによるカラーが出やすい。

いつか、2組で全国ツアーを回ることが夢です

毎月交互に5本ずつ漫才をするライブ「漫才鬼」。オープニングやコーナーは無し。ストイックにネタを磨き、現在チケットは常に即完。ライブにかける2組の思いと、互いへのリスペクトを深掘り。

── 「漫才鬼」を始めた時期と経緯を教えてください。

ワキ  1年目くらいに、M-1を目指すライブをやりたいと思ったんですけど、1年目ってまだみんなテレビ向けのネタをするのか、競技的なネタをするのか、とかが固まってない状態で。僕らは新ネタ5本くらいをしたいと思って、それが結構な労力で。相手を探したとき、唯一金魚番長が「競技的な漫才をやりたい」「5本、きついけど頑張る」と言ってくれて。

古市 確認取られた気がするわ。「本気でM-1目指しておふざけなし、5本行けるか?」みたいな。

ワキ  そのときは200人以上のキャパの会場でやるっていうブランディングを意識してました。

たいが 広い会場でツーマンしてる人、まだ同期にいなくて。

古市 お客さん全員友達だったよ。

箕輪 みんな50人ぐらいにDMしたり。来てくれる友達に、さらに友達を連れてきてもらえるように頼んだり。

たいが 僕らが吉本に所属して、神保町の劇場(126席)で始めてからも、手売りをしてました。

古市 全然席埋まってなかったな。

── 「漫才鬼」はお客さんにも緊張感があったりしますよね。

古市 ネタの原石だらけなんで。お客さんも、変な良い空気です。

ワキ  Xで怒られたり。“さすがにぐだぐだだったなあ”とか(笑)。

箕輪 “今日はゼロカランの方が面白かった”とか。

ワキ 昔は金魚のファンが98%やったんで、アンケートで“ゼロカランの実力が合ってない”とか。

箕輪 でも、そこでゼロカランは全然腐ってなかったですね。

古市  「何くそ」って感じで。

ワキ  でも今は落ち込む可能性あるんで僕だけ見てないです。

たいが いいことだけ伝えてます。

── 毎月続けて、人気ライブになりましたが、神保町の劇場での開催にこだわりはありますか?

箕輪 これは一回話し合いました。

古市 渋谷の劇場(218席)でも埋まる応募はあるんですけど。

ワキ  M-1に向けてやってるのでネタバレを少なくしたくて、キャパは少ない方がいいなと。

古市 神保町の劇場の方が暗いからいいって言ってなかった?

たいが ほんまのほんまはネタ合わせしやすいからって。

箕輪 これも嘘で、大勢の前で新ネタして滑りたくないから(笑)。

ワキ  いやそれも言ったけど。情けないやろ、そんなん書かれたら。

── 2組とも準決勝には行かれていますが、M-1で結果が出れば、より大きな会場での開催も?

ワキ  そうですね。全国ツアー回るのは、2組の夢ですね。

── では、互いにどんなところに刺激を受けていますか?

箕輪 ワキはストイックすぎますね。3個のネタをずっと考えてるんです。ワキと僕がネタ担当なので、二人で劇場にこもってネタ作りをしてるんですけど、「無人島」「健康診断」「高級ホテル」のあるあるを二人で出し続けたり。多分もう俺ら全角度出してるよ(笑)。

たいが それを週2でやってるとして、「漫才鬼」が近くなったら、僕が5個から10個、そのテーマのあるあるを出す時間が(笑)。

古市 出涸らしの10きついな(笑)。

箕輪 僕はネタのテーマをコロコロ変えちゃうんですけど、ワキは諦めない。すごいですよ。

── ゼロカランさんから見て金魚番長さんはいかがですか?

ワキ  やっぱり結果じゃないですか? ABCお笑いグランプリで決勝に行って、UNDER5(芸歴5年目以下の賞レース)でも優勝して。しかもこんだけいい結果出したら偉そうになったりするけど、今も態度が全く変わらない。

古市 ほんとそうだね。

ワキ  …。箕輪がすごいっすね。

たいが 人に好かれる能力も。初見でも、二人はいい意味で舐めていいと思われるんです。あと、根が優しいっすね、二人とも。

── 「24人の侍」(イチゴ、金魚番長、狛犬、ゼロカランによる同期ユニットライブ)も好調です。

ワキ  あれも、僕が作りました。

箕輪 あれはほんとにそう(笑)。

ワキ  僕らが吉本に入る前から、同期のライブはチェックしていて。うまくいってなくて、終わりそうだったんですけど。

古市 全然、終わらせる気でした。

ワキ  でも「同期は今後絶対大事やからやりたい」と。試行錯誤して、漫才師だけの同期ライブを打ちました。関係性もできてかなり盛り上がってます。

古市 いい意味で内輪的でもあるし、「漫才鬼」の真逆の雰囲気ですね。

── 最後に、ユニットライブの楽しみ方をずばり教えてください。

たいが “観続けること”じゃないですか?人を知って、関係性を知ってユニットからスターが生まれて…を追い続けられる。それが楽しみの一つやと思います。

都内で楽しめる、その他のおすすめユニットライブ

「24人の侍」

イチゴ、金魚番長、狛犬、ゼロカランの同期4組の、漫才1本ずつとコーナーの75分ライブ。渋谷よしもと漫才劇場にて毎月開催中。前売りチケット3000円。配信1500円。

「でら漫才」

素敵じゃないか、エバース、マリーマリー、金魚番長、ボニータの、漫才2本ずつとコーナーの90分ライブ。渋谷よしもと漫才劇場にて毎月開催中。前売りチケット2500円。配信1300円。

「古コン東西」

オフローズ、オダウエダ、cacao、シスターによる東西若手コント師の、ネタ2本ずつとコーナーの75分ライブ。渋谷よしもと漫才劇場で隔月開催。前売りチケット2000円。配信1300円。

「みがきあげる」

ミカボ、狛犬、ボブのコーラによる、漫才1本ずつとコーナーの60分ライブ。1組ゲストあり。神保町よしもと漫才劇場にて毎月開催中。前売りチケット1500円。配信1300円。

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写真・KAZUYUKIEBISAWA(makiuraoffice)文・編集部

anan 2494号(2026年5月1日発売)より
Check!

No.2494掲載

熱狂の現場 2026

2026年05月01日発売

いま人々の心を熱くするエンタメの現場に迫る「熱狂の現場 2026」特集。熱狂を生み出す現場からの熱い思いを伺いました。

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