これまで様々な話題を呼んだ、アニメーションとananのコラボ。なかでも年々人気が加速する劇場版『名探偵コナン』について、ananだからこその大人目線で魅力に迫った、8年間の特集を振り返ります。

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    20~30代の大人に向けて、コナンの魅力を発信中!

    ananが初めて名探偵コナンにまつわるページを作ったのは、今から7年前の2018年。劇場版の『ゼロの執行人』が公開された際。原作マンガやテレビ版のアニメは子供やファミリー層向けに作られたエンタメのイメージがありますが、どうやら劇場版は大人が楽しめる要素が多々あり、さらに大人の心を掴むキャラがいるらしい…なる噂を編集部がキャッチ。“ならば改めて、大人向けにコナンの魅力を分析しよう!”と、「大人のための、劇場版『名探偵コナン』講座。」というミニ特集を企画。主人公は頭の中は17歳の高校生探偵で…という超ベーシック作品解説、キャラクター相関図、プロデューサーのインタビューにキャラ紹介、そして安室透の描き下ろしポートレートを掲載した4ページ企画が大きな話題に!

    以来毎年映画が公開される春に特集が作られるようになり、豪華キャストや脚本家、監督のインタビューなどの要素も増え、ここ数年はananならではのポートレートイラストが表紙&ピンナップになるなど、規模が拡大中。そして今年はなんと、原作者である青山剛昌先生が質問に答えてくれる「剛昌に聞け」というコーナーの出張企画も実現!! もはや劇場版『名探偵コナン』の特集は、ananの春の風物詩といっても過言ではないほど人気の企画になりました。これからもananは、大人に向けてコナンの魅力を引き続き掘り下げていきたい所存です。ぜひ楽しみにしてください!

    今年4月23日に発売した号がこちら。毎年必ず企画の冒頭に主人公であるコナンくんが登場。1回目は4ページだったのが今年はなんと13ページにも拡大。また掲載初期には幼なじみなだけだった新一と蘭が、今は恋人に進展したのも胸熱です…。

    【近藤秀峰さん】劇場版プロデューサーから見た、『名探偵コナン』とanan

    描き下ろしの内容に、現場は最初困惑でした

    原作『名探偵コナン』の元編集担当で、現在は劇場版のプロデューサーである近藤秀峰さん。まず、コナンがこれだけ長い間愛される理由を聞いてみました。

    「原作者の青山剛昌先生が常々言っているのですが、この作品はただのミステリーではなく、新一と蘭の恋愛模様が縦軸にある“殺人ラブコメ”であることがまず1つ。また、魅力的なキャラクターが多いことも理由。回を重ねるごとに素敵なキャラが増えていて、そこから作品に興味を持ってくれる方々も増えました。そして3つ目は、どんなアイデアでも、コナンという箱に入れれば話が成り立つ世界観の強さ。それゆえ物語がどんどん広がり、作り手も受け手も飽きません。青山先生も、“30 年やっているけれど飽きないんだよね”とおっしゃっています」

    そんなコナンをananが最初に取り上げたのは、2018年公開の『ゼロの執行人』でした。

    「実は初期の劇場版はミステリー色が強く、さらに舞台設定に強いこだわりを持っていたんです。でも20作目の打ち合わせの際に先生やスタッフと話し合い、これからはキャラクターにフィーチャーし、さらに原作ではできないことにチャレンジする方向にシフトチェンジしました。それで出来上がったのが2016年公開の『純黒の悪夢(ナイトメア)』。赤井と安室の人気に火が付いたのはここからです。なので、“安室の描き下ろしポートレートを”とおっしゃったananさんはさすがだと思いました(笑)」

    しかしananからのリクエスト内容に、現場はかなり戸惑っていたそうで…。

    「これまで描いたことがない内容だったので、イラストを描いてくれる部署のスタッフが、“安室が一人で佇んでいて、コナンもいない…。もはや何のお話だかわからないですが大丈夫ですか?”と困惑していて。“でも先生がOKを出しているから大丈夫”と言って描いてもらったのを覚えています(笑)。今ではスタッフも“今年はどんな依頼が来るのかな”と楽しみにしていると思いますよ」

    イラスト以外にも、監督や脚本家、キャストインタビューなど、年を重ねるごとに内容が充実。その裏には、近藤さんのどんな思いがあるのでしょうか。

    「ananはいつもクリエイターの気持ちを掘り下げてくれるので、監督や脚本家が作品に込めた思いが、アニメファンだけでなく、その外側にも届いている実感があります。僕としても、そういう部分をもっと伝えて、今までコナンを見ていなかった層の方々にもファンになってもらいたい。ですからこれからも、いろいろな形でご協力したいと思っています」

    Profile

    近藤秀峰

    こんどう・しゅうほう 劇場版『名探偵コナン』プロデューサー。小学館『週刊少年サンデー』編集部で原作の編集を5年間担当後、『業火の向日葵』アシスタントプロデューサーを経て『純黒の悪夢(ナイトメア)』より現職。

    anan2474号「創刊55周年記念号」にも「名探偵コナン」特集が掲載

    information

    『anan』2474号「創刊55周年記念号」では、これまでの8年間にわたる『名探偵コナン』×ananの特集を総振り返り! 計13枚の歴代オリジナル描き下ろしもフルラインナップで紹介しています。そちらもお見逃しなく!

    取材、文・河野友紀

    anan 2474号(2025年12月3日発売)より
    Check!

    No.2474掲載

    創刊55周年記念号

    2025年12月03日発売

    黒柳徹子さん、林真理子さん、酒井順子さん、江原啓之さん、SixTONES、Snow Man、岡田准一さん、山田涼介さん、timelesz、乃木坂46、劇場版『名探偵コナン』、ちいかわ、なにわ男子、Travis Japan、Aぇ! group、辻村深月さん、湊かなえさん、青山美智子さん、加藤シゲアキさん、稲垣吾郎さん、中島健人さん、Perfume、小島秀夫さん。伝説の連載、村上春樹さんの「村上ラヂオ」も一号限りで復活。創刊55周年記念号だからこそ叶った、超豪華ラインナップ。最強のときめくスターが大集合した、お祝いムードあふれるまさに日本トレンドの歴史書、永久保存版の一冊です。

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