オンとオフの使い分けが進んでいきそう。
多くの人にとってなくてはならない存在のSNS。2025年は新たな傾向などあるのだろうか。
「限られた人と飾らない自分を共有する『BeReal.』が若い世代に人気ということからもわかるように、コミュニケーションは近年、ますますクローズドに。Z世代は物心がついた頃からSNSがあり、不用意に何かを世界に発信すると、ネガティブなことが起こりかねないと悟っている。そのため、SNSは使っているけど鍵垢という人が多いのではないでしょうか」(noteプロデューサー・徳力基彦さん)
「SHIBUYA109 lab.」所長・長田麻衣さんも、2025年は新しい出会いを積極的に探しに行くというより、コミュニケーションは、“深く、狭く”が続くと予測。
「やはり、コロナ禍の行動規制解除後の疲れがまだ抜けず、今は人脈や行動をどれくらい広げると自分が疲れてしまうのかがだんだんわかってきている頃だと考えられます。だから『BeReal.』くらいがちょうどよくて、多くの人が使っているのでしょう。あとは親しい人と位置情報共有ができるアプリ『whoo』や、『BeReal.』のような感じではありますが、友だちのスマホのホーム画面に写真や動画が送れるアプリ『TapNow』など、SNSは閉鎖的に使われている印象です」
こうして自分なりの出力の調整法を習得した人から、2025年は“揺り戻し”があるかも?
「オフを確立したぶん、オンの自分にフォーカスするようなコミュニケーションが増えるのではないでしょうか。ちょっとアゲな気持ちになれるモノやコト。音楽でいうと西野カナさんで、ファッションアイテムの場合は、ギラギラしたもの。とはいえ主張が強いわけではなく、“さりげなく”がポイントです。耳つぼにアクセサリ感覚でシール付きのチタンなどを貼る『耳つぼジュエリー』や、歯の表面にダイヤなどの小さなパーツを接着剤でつけて楽しむ『ティースジュエリー』などが、その代表格。人気上昇中です」(長田さん)
アゲつながりで、長田さんは平成ギャルも流行ると予測!
「少し前まで、『平成ギャルかわいい♡』と見ていただけの人が大半だったのに、最近は茶色いファンデーションをつけたり、金髪にしたりと当時のギャルを体現する人が増えている。また、『パラパラ』は私たちの調査で2025年のトレンド予測にランクイン。おそらく制服を着た平成ギャルメイクの女の子たちが、パラパラを踊る姿を見るようになるのでは?」
SNSは「BeReal.」を筆頭に狭く、深く。
TapNow
友だちのスマホのホーム画面に、写真や動画を送ることができる。アプリを立ち上げなくても、相手の“今”を知ることが可能。気軽に使えるところが◎。ⒸSango technologies Inc.
Jiffcy ジフシー テキスト通話アプリ Real Time
電話のように呼び出して、相手が応答するとチャットを始められるアプリ。なんと入力中の文字まで相手の画面に表示されるという包み隠さなさ! Ⓒ2022 Anaguma Inc.
whoo - ふー
自分の位置情報を親しい人と共有するアプリ。また、スタンプやメッセージを送ることができるので、近くにいる友だちに連絡すればサクッと会える! ⒸLINQ, K.K.
おしゃれはアゲへ。“さりげなく”ギラギラ。
金髪×パラパラ。平成ギャルが本格リバイバル!?
金髪、ガングロ、制服姿の平成ギャルが帰ってくる? 肌の色は日サロではなくファンデーションで。その姿でパラパラを踊るまでが当時のムード。確かに、ポジティブマインドがチャージできそう!
PROFILE プロフィール
徳力基彦さん
noteプロデューサー。ビジネスパーソンや企業におけるnoteやSNSの活用についての啓発やサポートを担当。Yahoo!ニュースへのエンタメ関連の寄稿も行う。
長田麻衣さん
若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.」所長。毎月200人のZ世代と対話を行う。TBS系『ひるおび』月曜コメンテーターなどメディア出演や寄稿も多数。