佐倉綾音 セーラースターヒーラー/夜天 光
初めて作品に触れても、懐かしくも新しい。
3人の中では一番やんちゃで、シニカルな一面もあるセーラースターヒーラー/夜天光。天性のあざとかわいさを、佐倉綾音さんが魅力たっぷりに演じた。
「夜天は水瓶座のB型なんですけど、私もまったく一緒。私はある程度ルールに則って生きているつもりでも、なぜかはみ出してしまうんですけど、夜天もはみ出したくてはみ出している感じはなくて、根っからの自由人。だけど守るべき人や信じているものはちゃんとある子なので、気持ちは理解しやすかったです。ただひとつ、自信家というところは正反対ですけど(笑)。私は自分に自信がないので、夜天の自信家なところは羨ましいな、眩しいな、と思いながら演じていました」
3人の中で一番、末っ子っぽい夜天と、3人の中で一番年下の佐倉さんは、その関係性も似た部分が多い。
「夜天は末っ子気質の中にあざとさと小悪魔的なところを持ち合わせているのが個性で、セーラースターライツの中ではスパイス的な存在。実際、(井上)麻里奈さんは体育会系なイメージがあるし、(早見)沙織さんはいつも冷静で知的だし、私は二人に比べればやんちゃ。関係値はとても近かったかもしれませんね。演じる上で気をつけたのは、3人の違いをはっきりつけるということ。星野を中心に、落ち着いていて知的な大気と比べると、少し傍若無人に見えてもいいから少年ぽさを出すことを大事にして夜天を演じました」
夜天を通して「美少女戦士セーラームーン」という作品を知ったという佐倉さんだが、「人が強く生きていくために必要なものが詰め込まれた、バイブル的な作品」と、その魅力を語ってくれた。
「生きていると絶望する瞬間ってあると思うんですけど、うさぎちゃんはそんな時でも絶対に諦めない心を持って、愛に突き進んでくれるんです。そんな姿を見ているとすごく元気が出るし、忘れかけていたものを取り戻せる気がします。私みたいに初めて作品に触れても、懐かしくも新しい、不思議な感覚になれるんですよね。なので、まだ触れたことないよという方も、改めて『美少女戦士セーラームーン』を知るきっかけになる一作になったんじゃないかなと思います」
劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」
描かれるのはシリーズ最終章〈シャドウ・ギャラクティカ〉編。平穏が訪れたはずの月野うさぎたちの世界に、宇宙全体をも巻き込む最大の危機が押し寄せる。究極の選択を迫られるうさぎは、最後に何を選ぶのか。原作・総監修/武内直子 監督/髙橋知也 脚本/筆安一幸 キャラクターデザイン/只野和子 キャスト/三石琴乃、林原めぐみ、水樹奈々、井上麻里奈、早見沙織、佐倉綾音ほか 《前編》6月9日、《後編》6月30日全国公開。
やてん・こう アイドルとしてはあざとかわいさを武器に人気を確立。モデルとしても活躍しているが、普段はシニカルで、時に周りもびっくりするほどの毒舌を吐くことも。末っ子気質の愛されキャラ。
さくら・あやね 2010年に声優デビュー。代表作に『僕のヒーローアカデミア』麗日お茶子役、『五等分の花嫁』中野四葉役、『新幹線変形ロボ シンカリオン』速杉ハヤト役、『進撃の巨人』ガビ・ブラウン役などがある。
※『anan』2023年6月14日号より。写真・魵澤和之(まきうらオフィス) ヘア&メイク・尾関真衣(addmix B.G co.,ltd.) 取材、文・尹 秀姫 撮影協力・バックグラウンズ ファクトリー
(by anan編集部)