小さい頃に読んでいた懐かしの絵本と、再会。
幼い自分に寄り添い、一緒に時を過ごした存在といえば、それは絵本。実は最近、懐かしい絵本のキャラクターたちが続々ぬいぐるみに。彼らとともにページをめくれば、甘く切ない気持ちがよみがえり、きっと心が満たされる。
『フレデリック』
『スイミー』などで知られる作家が描く、小さなねずみたちの物語。来たるべき冬に向け食べ物を集める仲間たちの一方で、伏し目がちなフレデリックが集めるのは光や色、そして言葉。果たしてそれは役に立つの…? 貼り絵で描かれる温かい世界観と、ねずみたちの愛らしい表情がたまりません。レオ・レオニ作、谷川俊太郎訳 ¥1,650/好学社
ふわふわフレデリック 立ち¥2,200(サン・アロー/絵本ナビ) ©B&Y
『しろくまちゃんのほっとけーき』
1972年に生まれた〈こぐまちゃんえほん〉シリーズの一冊。この本の登場人物・しろくまちゃんは、シリーズの主人公・こぐまちゃんの近所に住む同じ年の女の子。彼女がお母さんと一緒にホットケーキを焼く様子が描かれており、焼き上がる描写がとにかく美味しそう。招待したこぐまちゃんと一緒のお片付けも素敵です。わかやまけん作 ¥880/こぐま社
しろくまちゃんのほっとけーき 夢のふくふくセット(ミニ絵本とぬいぐるみ)¥3,740(こぐま社/絵本ナビ) ©わかやまけん・こぐま社
『ねないこ だれだ』
夜の暗闇の中、眠らないのはいったいだあれ…? ふくろうやみみずくなど夜行性の動物に加え、なんと泥棒まで登場! 不穏な雰囲気が高まった中で最後に出てくるのは、表紙に描かれたおばけ。そのおばけは眠らない子を見つけると、とある行動に…。幼少時代に怖かった思い出がある人も多いのでは? せなけいこ作、絵 ¥770/福音館書店
ぬいぐるみS ¥2,420(サン・アロー/絵本ナビ https://www.ehonnavi.net) ©Keiko Sena 1969
『11ぴきのねこ』
“とらねこ大将”率いる11ぴきのねこたちの物語。のらねこである彼らはいつもお腹がペコペコ。小さい魚を獲って食べたものの、お腹いっぱいにはなりません。長老に、海にはもっと大きな魚がいることを聞いた11ぴきは、いざ出発! マンガ家でもあった馬場さんの絵は、躍動感があって魅力的。シリーズ第1作。馬場のぼる作 ¥1,320/こぐま社
ぬいぐるみS ブルー¥1,650(セキグチ/絵本ナビ) ©馬場のぼる/こぐま社
『ねずみくんのチョッキ』
ねずみくんが嬉しそうに着ているのは、お母さんお手製の赤いチョッキ。あひるくんに「いいチョッキだね ちょっときせてよ」と言われ貸したところ、次から次へといろんな動物の手に渡り、最後にはとんでもない姿に!? 肩を落とす後ろ姿がつらいのですが、そのあとの絵で思わずニッコリ。なかえよしを作、上野紀子絵 ¥1,100/ポプラ社
ぬいぐるみM ¥2,200(サン・アロー/絵本ナビ) ©なかえよしを・上野紀子/ポプラ社
『だるまちゃんとてんぐちゃん』
絵本作家、そして科学者でもあった作者の名作絵本。だるまちゃんとお友だちのてんぐちゃんの仲良しストーリー。〈だるま〉と〈天狗〉というモチーフ、そして中で描かれる団扇や帽子といったアイテム、さらにはもちつきの様子など、すべての絵のディテールに愛が溢れている。こちらもシリーズ第1作で1967年発売。加古里子作、絵 ¥990/福音館書店
ぬいぐるみS¥1,980(コスモマーチャンダイズィング/絵本ナビ) ©1967 Kako Research Institute Ltd.
※『anan』2022年9月14日号より。写真・内山めぐみ
(by anan編集部)