「自国開催ですし、今度こそ結果が求められます。五輪で分かったのは、NBAの八村塁、渡邊雄太に頼るチームからの脱却、国内組のさらなる奮起。Bリーグで切磋琢磨して、あと2年間で世界と戦えるチームにならないといけない。そんな状況で迎える今シーズンの開幕ですね」(総合情報サイト「バスケット・カウント」編集長・鈴木健一郎さん)
五輪前はコロナの影響もあり、新しい選手を代表で試す機会がほとんどなかったが、11月から1年以上かけて行われるワールドカップのアジア予選では、Bリーグでの活躍が代表入りへ繋がるはずだ。代表チームの新陳代謝を促す意味でも、若い選手の活躍が期待される今シーズンだが、もう一つ注目してほしいのが「代表クラスの選手の移籍、大型補強が相次いだこと」と、鈴木さん。
「’26‐’27シーズンから新しい制度への移行が決まっています。入場者数やアリーナの規模、年間売上高などで高いハードルが設けられており、新B1(仮称)に入るにはその基準をクリアしないといけない。なので、観客を呼べる選手の獲得がマストです。3シーズン後の’24年10月に、新B1加入の最初の審査が行われるので、各クラブ、今季から新しいチーム作りに取り掛かっています」
なかでも最もインパクトがある補強をしたのが、アルバルク東京だ。
「リーグ連覇の実績もある強豪が、昨年はチャンピオンシップに進めませんでした。そこで、ライアン・ロシターとセバスチャン・サイズ、同じ東地区のライバル2チームからエースを引き抜き、一気に優勝最有力候補に躍り出ました。西地区では、金丸晃輔と安藤誓哉を獲得した島根スサノオマジックに注目です。川崎ブレイブサンダースから移籍した辻直人はじめ11人中6人を入れ替え、最下位からの巻き返しを図る広島ドラゴンフライズも話題です。これまでは東高西低といわれてきましたが、大型補強で西地区の競争力も上がり面白くなるんじゃないでしょうか」
アルバルク東京
ライアン・ロシターは、宇都宮ブレックスを支えてきた最強帰化選手の一人。セバスチャン・サイズは、昨季の千葉ジェッツB1初優勝の立役者。外国籍選手の中では最強クラス。
ライアン・ロシター
セバスチャン・サイズ
島根スサノオマジック
今まで地方のチームには代表クラスの選手は少なかったが、代表常連の2人が加入。シーホース三河から、東京五輪にも出場した金丸晃輔、アルバルク東京から、安藤誓哉を獲得。
金丸晃輔
安藤誓哉
群馬クレインサンダーズ
圧倒的な勝率で昇格。新潟アルビレックスBBよりベテランの五十嵐圭が移籍。B1経験がある選手も多く、ダークホース的存在に。
五十嵐圭
B.LEAGUE 2021‐22シーズン B1リーグ(東地区・西地区ともに11チーム)は、9月30日(木)19:00~沖縄アリーナでの、琉球ゴールデンキングスvsアルバルク東京で開幕。全36節。バスケットLIVEで配信予定。
※『anan』2021年10月6日号より。写真提供・B.LEAGUE
(by anan編集部)