クラシック音楽という豊かな世界の扉を開く、ベスト100選!
「4歳でピアノを始めて、クラシック音楽は演奏する側から入ったので敷居の高さを感じたりはしませんでした。といっても当時はクラシック音楽として認識していたわけではなく、魅力を知るきっかけになったのは小学生のとき。『カルメン 前奏曲』を学年全員で合奏することになり、いろんな楽器が合わさって曲を作り上げる楽しさを実感しました」
クラシック音楽は作曲された時代や国、楽器によって多種多様。鈴木さんが「勉強しながら流しても集中力がそがれないし、寝る前に聴いても落ち着きます」と言うように、いろんなシチュエーションで聴けるのがいいところだが、そのぶん“入り口”がわからないという人も。
「最初から全曲通して聴かなくてもいいと私は思っています。誰もが知っているようないわゆるサビから聴いてみると、興味を持ちやすいかもしれません。あとはたとえば、ベートーヴェンが難聴に苦しみながらも『運命』を作曲したのは有名な話ですが、そういったエピソードから入るのもおすすめです」
シリーズの中から鈴木さんがおすすめ10タイトルをセレクトしているので、そちらを入り口にしても。
「まずは何も考えずに好きな曲を選んでみたら激しい曲が多くなっちゃって(笑)。最終的には楽器や曲調など、バランスを重視しました」
最新技術でより原音に忠実になり、通も満足できる内容が実現している。
「このシリーズの良さは、それぞれの作曲家の代表作をひと通りカバーしていること。網羅性が高いので、クラシック音楽を知らない人でも基本が押さえられますし、これまでのCDから一歩進んだ遠近感のある繊密でクリアな音質の再現は聴きごたえがあると思いますよ」
「ベスト・クラシック100極」 鈴木さんのおすすめ10タイトルの一枚、セルゲイ・ラフマニノフ『ラフマニノフ自作自演~ピアノ協奏曲第2番&第3番』。1600円。前半50タイトルが発売中で後半50タイトルは12月9日に発売。(ソニー・ミュージックレーベルズ)
すずき・ひかる 1998年生まれ、東京都出身。東京大学法学部4年生。2015年、アジア太平洋青少年リーダーズサミットに参加し、Stanford e-Japan Programで最優秀賞受賞。TBS系『東大王』にレギュラー出演。ワンピース¥32,270(TED BAKER/Sojitz Infinity Inc. TEL:0120・998・321)
※『anan』2020年12月9日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・森本美砂子 インタビュー、文・兵藤育子
(by anan編集部)