インスタグラムなどで、そのライフスタイルが幅広い層の支持を受けている女優の石田ゆり子さん。エッセイストとしても人気の彼女が、本書『LILY’S CLOSET』では愛してやまないファッションへの思いを丁寧に綴っている。
book

本人のワードローブからチョイスされたのは、透けるブラウス、ジャンプスーツ、大判ストール、デニム、スリップドレス、バレエシューズなどなど。大切な場所に着ていく服やコーディネートをじっくり考えるように、44のアイテムを選んでいることが愛情のこもった文章から伝わってくる。さらにそこからは、独特のファッション哲学だけでなく、生きるうえで大切にしていることも見えてくる。やっぱり服は外側を飾るだけでなく、内面を映し出すものなのだと思わせてくれるのだ。

石田さんは気になるアイテムに出合うと、デザイナーがどんな人で、どんなことを大事にしているのかという点に興味を持つ。そして自分がなぜ惹かれるのか、その理由を読み解いていく。こうしてワードローブに収まったモノたちと石田さんの間には、相思相愛の幸せな関係が存在する。たとえば25歳のときに、パリで圧倒されながらオーダーした、エルメスのケリーバッグ。当時の自分には不釣り合いだと感じ、クローゼットで愛でるだけで時が過ぎていたが、ようやく本格デビューをさせようと思っていること。キャミソールのような肌に一番近い服こそ、納得したものを着ることで、健全な自信と自己肯定感が育つように思えること。あるいは、お気に入りの服が急に似合わなくなってきたことに気づき、自分の体に活を入れ、女性であることを楽しむために、ときには体のラインが出るドレスを着ること。

あとがきの言葉が印象的だ。「今日、身につけている服たちによって今日の自分は作られ、今日の気分は作られる。それが積もり積もって、私自身が作り上げられていく」。背伸びして着る服がときに自分を高めてくれたり、身につけるだけで癒されたり。着る人と服の理想的なあり方を教えてくれる。

『LILY’S CLOSET』 ワードローブとともに、それぞれのアイテムに対する思いを綴ったフォトエッセイ。お手本にしたいエッセンスが詰まってます! マガジンハウス 1800円

※『anan』2020年8月26日号より。写真・中島慶子 文・兵藤育子

(by anan編集部)

Share

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

Today's Koyomi

今日の暦
2026.3.
6
FRI
  • 六曜

    ⾚⼝

  • 選日

    天恩⽇

⼈々の欲が表⾯化しやすい⽇で、周りの⼈たちの動向が気にかかりそう。理不尽な状況が広まって⼼がざわつくかも。けれど、無理に逆らったり周りに合わせたりするのもストレスのもとです。ネガティブな影響を受けてしまう前に⾝を退き、⾃分を守りましょう。静かに状況を⾒極めながら守りに徹すれば、⾯倒事を回避できるはず。

エンタメ

Recommend

こちらの記事もおすすめ

Today's Update
アート史に残る作家の作品が一堂に。1990年代の英国美術とその革新の軌跡を辿る展覧会
アート史に残る作家の作品が一堂に。1990年代の英国美術とその革新の軌跡を辿る展覧会
Entertainment
Today's Update
2026年、MLBから目が離せない! 注目チーム・選手・監督を紹介
2026年、MLBから目が離せない! 注目チーム・選手・監督を紹介
Entertainment
Today's Update
MLB観戦がもっと楽しくなる! 知っておきたい面白ポイント
MLB観戦がもっと楽しくなる! 知っておきたい面白ポイント
Entertainment
2026年はここで活躍! 日本人MLB選手と所属チームガイド
2026年はここで活躍! 日本人MLB選手と所属チームガイド
Entertainment

Movie

ムービー

Regulars

連載