2か月で2000万本を売り上げたPCゲーム『めっちゃカメレオン』とは?

日本の個人クリエイターが手がけたインディーゲームの人気が止まらない。そこで世界中で愛されるヒットの要因を制作者に直撃。イラストレーター・カメダさんによる実況レポもお届け!

Index

    『めっちゃカメレオン』

    What’s?

    自分の体に色を塗り、周囲に擬態するかくれんぼゲーム

    真っ白な自分の体にペイントを施しマップ内に身を隠すカメレオン側のプレイヤーと鬼側のハンターがかくれんぼで競い合う。プレイヤーは制限時間終了まで誰かひとりでも隠れ切れれば勝ち。ハンターは、制限時間内に隠れた全員を見つけ出せれば勝ち。ペイント機能を上手く活用することで色々な隠れ方を発明できるのも魅力。Steamで販売中。 ¥790

    非言語かつ自由度が高く、誰でも楽しめるゲーム性がヒットの要因

    6月10日にリリースされた『めっちゃカメレオン』は、わずか1週間で販売本数300万本、約2か月で2000万本を突破するほど、世界中で人気を呼んでいる。本作は、クリエイターのレモリオンさんと、はがねいろさんによる共同開発で、個人開発のインディーゲームとして異次元ともいえる超大ヒットに!

    「これだけの反響は、想定外です。日本だけでなく、海外のユーザーも多くて、たくさんの方にプレイしてもらえてめっちゃ嬉しいです」

    そう話すのは、『めっちゃカメレオン』の制作者で、システムやエフェクトを担当しているはがねいろさん。オンラインゲーム『フォートナイト』のクリエイターツール「UEFN」を使ってゲーム作りの楽しさに初めて触れ、約3年前から企画やグラフィックを担当するレモリオンさんとゲーム制作を開始。これまでに数本のゲームを世に送り出してきたが、今回の大ヒットで、二人の名前はゲーム界隈で広く知れ渡るようになった。ありそうでなかったかくれんぼゲームの開発は、レモリオンさんの一言がきっかけで始まった。

    「オンラインで誰もが楽しめるミニゲームが作りたいと二人で考えていたら、レモリオンから『自分の体にペイントしてかくれんぼするみたいなゲームがあったら面白くない?』と提案が。最初は、かくれんぼなんてシンプルすぎるし、面白く作れるか半信半疑でした。でも実際に作り始めてみたら、背景に溶け込んだり、オブジェに紛れ込んだり、隠れ方の幅も広く、お絵描き要素があるため遊び方も無限大で、これはヒットするかもしれないと思った。『ペンギンホテル』など僕たちが手がけた過去作の機能を踏襲したこともあり、約2か月で制作。基本的にシンプルなゲーム性を追求して、誰でも楽しめるように開発しました」

    リリース後もユーザーの反響を見ながら、かなり短いスパンでアップデートを繰り返している。特にユーザーの心をくすぐったのが、リリースから3日後に追加された「見落としランキング」。これはハンターの視界に入るたびに、プレイヤーにポイントが加算され、どれだけハンターに見落とされたかを順位づけするというもの。このアイデアをひらめいたのは、はがねいろさんだ。

    「これは制作段階から懸念していたことでもあったのですが、ハンターに見つからないようにするために、プレイヤーはより奥や裏の方に隠れていく。それだとゲーム性が失われてしまうため、完全に隠れるとキャラクターが赤く点滅して発見されやすくするようにしたのですが、その制御にも限界が。だったら逆転の発想で、目に入るような場所に隠れたくなるような要素を追加しようと思い、『見落としランキング』をひらめいたんです。その結果、面白さが増し、ゲーム性も高まりました」

    ほかにも隠れる時の体のポーズやサイズを変えられたり、自分の分身を生成できたりと、隠れ方のバリエーションがどんどん進化。さらに「挑発ホイッスル」で笛を鳴らして、ハンターの心を揺さぶる機能や、捕まったカメレオンが鬼になる「増え鬼モード」など、遊び心たっぷりな機能で、何度プレイしても新しい発見が得られる。

    はがねいろさんに『めっちゃカメレオン』がボーダレスに愛される理由を聞いてみると、「非言語で自由度が高いところ」だと語る。

    「言葉を交わさずともプレイできるので、国籍も年齢も分け隔てなく遊べるところが大きな要因だと思います。ありがたいことにYouTubeやTwitchなどのゲーム配信で爆発的に拡散され、世界中のゲーム好きに興味を持ってもらえた。SNSで流れているショート動画を見ただけでも、説明なしに一瞬でどんなゲームかがわかるから、共有されやすく、誰もがプレイしたくなるのかな。またかくれんぼ中も動き回れたり、ペイントし続けられる自由度の高さもウケているのかも。僕もいろんな人がプレイしているSNSのショート動画をよく見るのですが、個人的に素敵だと思った隠れ方は、背景に擬態した上に、さらに体にユニークな落書きを施して、最初からそこにあったかのように風景に溶け込んでいるもの。今後も楽しくプレイできるような機能をどんどん追加して、もっともっと多くの人に愛されるゲームにしていきたいです」

    お話を伺った方

    Profile

    はがねいろ

    『めっちゃカメレオン』をレモリオンさんと共同開発した気鋭のゲームクリエイター。その他代表作に謎解きホラーゲーム『ペンギンホテル』など。今後制作に挑戦してみたいジャンルは、人狼系。

    実在するゲームや人物とのコラボマップも充実!

    『8番出口』やHIKAKINさんとも! 超豪華なコラボマップ続々

    かくれんぼの舞台となる“マップ”も多彩なラインナップで、なかでもコラボマップが大きな魅力のひとつ。異変探しゲーム『8番出口』の地下通路モチーフや、YouTuberのHIKAKINさんとコラボするほか、既存のコラボマップにも新要素が続々追加される予定なのでお楽しみに。ファンからはさらなる異色なコラボを期待する声もあり、今後の動向から目が離せない。

    イラストレーター・カメダさんによる初見プレイレポ

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    漫画イラスト・カメダ 取材、文・鈴木恵美

    anan 2512号(2026年9月16日発売)より
    Check!

    No.2512掲載

    ボーダレスカルチャー 2026

    2026年09月16日発売

    ジャンル、国境、世代など、既存の枠組みに囚われず、様々な垣根を越えて輝く人や事象に注目。様々な分野からアプローチした“ボーダレス”なトピックスをお届けします。

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